サービソロジーと経営~サービスイノベーション
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持続可能なサービスイノベーション推進の具体的な方法
サービソロジーと経営~サービスイノベーション(3)サービスイノベーション(上)
経営ビジネス
村上輝康(産業戦略研究所 代表 )
産業戦略研究所代表の村上輝康氏が持続可能なサービスイノベーション推進の方法を2回に分け、具体的事例をもって解説する。村上氏が提供するサービスイノベーションのプロセスを示すフレームワークには、いくつもの重要な戦略的ポイントが潜んでいる。(全9話中第3話)
時間:13分44秒
収録日:2017年9月20日
追加日:2017年11月17日
≪全文≫

●広がりつつあるサービソロジー


 サービス産業だけではなく、製造業のサービス化、あるいは農林水産業のサービス化と、サービスイノベーションは日本企業にとって、現在の最重要課題の一つになっています。サービスイノベーションを具体的にどのように進めていけばいいのか、サービソロジーがそれにどのような貢献を成し得るのか、ということを2回に分けてお話したいと思います。

 サービスの世界に科学的、工学的アプローチをしてサービスイノベーションを推進しようという考え方は、グローバルに非常に活発になっています。日本では2010年から国のサービスサイエンス研究開発が動きました。その成果として、「サービソロジー」という領域が立ち上がりました。サービソロジーは、サービスデザインやサービスマネジメントといった分野とも融合しながら、企業がその成果を活用できるような方向に向けて知見をどんどん蓄積しつつあります。


●サービス価値共創フレームワークに見る構成要素と構造概念


 そのようなサービソロジーの成果の一つに、「サービス価値共創フレームワーク」というものがあります。持続可能なサービスイノベーションというのはどういうことなのかを、このようなスマイルチャートのかたちで概念的に示す枠組みが、このサービス価値共創フレームワークです。スマイルマークを使っているので、サービソロジーの世界ではこの図を「ニコニコ図」という愛称で呼んでいます。

 このニコニコ図が、サービスイノベーションを持続的に進めるとはどういうことなのかを示しているわけですが、フレームワークの左側が送り手であるサービス提供者サイド、右側が受け手のサービス利用者サイドで、その間がマーケットとなります。このフレームワークは17の構成概念、つまり構成要素と、それらの構成要素間にある10の関係、すなわち10の構造概念から成っています。

 まずは、この17の構成要素についてお話しするのが、全体像を理解するためには一番良いと思いますので、一つ一つ説明します。

 スライドの左から順に、「提供者」、「価値提案(「コンテンツ」と「チャネル」と「コンテキスト」から成っている)」、「利用者」、そして、「利用価値共創」となっています。ここで利用者はより良い状態に変化します。続いて、その結果に対する「満足度評価」、「事前期待」の形成があり、ここに「時間」とい...

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