北朝鮮の脅威と日本の国益
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
巧みな外交手腕を発揮する北朝鮮の思惑とは
北朝鮮の脅威と日本の国益(7)日韓関係と北朝鮮の外交
小原雅博(東京大学名誉教授)
日韓関係が悪化しているなか、韓国では文政権に対して国内保守系メディアからの批判もあり、今後の動き次第では状況が変わる可能性もある。他方、北朝鮮は韓国に対して外交的駆け引きを行い、国内で失いかけている求心力を取り戻そうとしている。(全9話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(10MTVオピニオン編集長)
時間:11分30秒
収録日:2019年8月21日
追加日:2019年11月3日
カテゴリー:
≪全文≫

●韓国では保守派と左派の対立がある


―― そういう環境の中で、今後日本がどうしていくかという議論に移っていきたいです。世界的な見地から見て、まず韓国の話をして、日本が今後どうするかという話をしましょう。

 今、日韓関係は摩擦が相当多くなってきています。日本の論者の中には、いまの文在寅政権が親北といいますか、北朝鮮融和派であって、北朝鮮との統一といいますか、朝鮮統一国家というようなものを目指しているからあのような行動をとっているのだという見方があります。つまり現政権は北朝鮮派なんだというようなことを言う人もいます。

 その割に、現時点で北朝鮮が韓国に対して送っているメッセージは、かなり塩対応というか、「お前は国際的にも信用されていない」とか、「北朝鮮は相手にしない」とかですね、かなり突き放したような対応をしているところがあります。なんとなく日本の立場から見ていると、この構図はどう理解していいかというのが分からないところがあるんです。先生はこれをどのようにご覧になりますか。

小原 私は韓国の専門家ではないんですが、韓国には時々行きます。やはりそこで感じるのは、韓国も一枚岩ではないということです。いわゆる保守派と左派の対立軸というのはずっと続いてきているわけです。今の政権というのはそういう意味でいうと、左派政権ですね。金大中さんの太陽政策もそうでしたが、やはり文在寅政権は、統一や南北の対話、南北の融和を求めています。それを重視して、優先的に政策を立て、外交を進めているという政権です。

 これはメディアの世界でも同様です。やはりメディアも、保守系のメディアと、特に新聞のような左派のメディアでは、ずいぶん違います。例えば今回の日韓関係などでも、状況が悪化する中で、韓国の世論が反日一色だといわれたりもします。確かに保守系の新聞の中には、自国政府に対して批判的な社説を載せるところもあるからです。

 私が以前見た社説で面白かったのは、朝鮮日報で日本というのは世界でルールを最もよく守る国だと書かれていたことです。今回は、徴用工をめぐって問題が起きています。しかし、これについては請求権協定というものを韓国の政府は結びました。この社説からすれば、この約束を韓国が守るべきなんじゃないかと主張しているのです。


●徴用工問題への対処には韓国国内での批判もある


小原 こ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家
モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?
川出良枝
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(35)鶴見太郎先生の公開収録を振り返る
【10min紹介】鶴見太郎先生の公開収録を振り返る・・・お寄せいただいた声
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(4)認知症と共生社会の実現に向けた対策
その物忘れ、認知症かも…加齢による物忘れとの違いと一番大事なこと
小川純人
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
「満洲」から考える日本とアジア(8)日貨排斥と満洲事変の原因
なぜ満洲事変が起きたか…激烈な日本排斥と朝鮮人迫害、さらに一方的な条約無効化に直面した日本人の決断と失敗
宮脇淳子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作
全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』
納富信留
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
国際地域研究へのいざない(7)明治維新の評価と人材の蓄積
幕末・維新の歴史から学ぶ「人材の蓄積の重要性」
島田晴雄