明智光秀の真実
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
明智光秀という存在が与えた歴史的な意味とは
明智光秀の真実(5)「本能寺の変」後の光秀とその真価
小和田哲男(静岡大学名誉教授/文学博士)
「本能寺の変」の後、明智光秀は山崎の戦いに臨むが、孤立し敗れ、小栗栖の地で落武者狩りに遭う。この後、徳川家の儒教道徳支配が続くため、本能寺の変は極悪非道といわれるが、 戦国時代という観点からみていくと、どう捉えればいいのか。最後に、光秀という存在の歴史的な意味についてうかがい、シリーズを締めくくる。(全5話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:7分08秒
収録日:2019年11月22日
追加日:2020年1月14日
≪全文≫

●「本能寺の変」の後、明智光秀が孤立した理由は


―― 少し意外なことですが、「本能寺の変」の後、あまり光秀の味方になってくれる人がいませんでした。

小和田 そうなのです。呼びかけたものの、細川藤孝は断る、筒井順慶は来ないというように、本来なら仲間と思っていた人たちから裏切られたということです。

―― 特に藤孝は息子の細川忠興と光秀の娘(明智玉、のちの細川ガラシャ)が結婚していたので、かなり深い関係ですよね。

小和田 そうです。明智光秀の与力(寄騎)といわれていた人たちが、なぜ光秀についてこなかったのか、これも謎なのです。一つは、おそらく「与力大名」といわれた人たちが心底光秀についていたのかというと、そこは疑問だということです。

 当時の宣教師、ルイス・フロイスなどの書いたものによると、光秀はあまりにも早くどんどん出世していったから、同僚たちからは少し浮いていたり、妬まれたりしていました。

 特に藤孝を例に取ると、もともとは足利義昭の近臣ですから、光秀が義昭に接近した頃は、もう完全に藤孝のほうが身分が上なのです。それが、織田信長に仕える頃になって逆転していくということがあるので、藤孝にしてみると、少し面白くないというところもあったのではないでしょうか。

―― なるほど。


●羽柴秀吉の情報戦に敗れ、小栗栖での最期を迎える


小和田 他の武将たちも、一つには羽柴秀吉の宣伝に乗せられたという側面があります。これは有名な文書が残っていて、明智光秀の与力大名の一人、中川清秀に宛てたものです。

 「本能寺で信長さまが光秀に襲われた。しかし、切り抜けて無事である。これから自分は光秀を討ちに行くので、一緒に行かないか」というふうに書いていて、「切り抜けて無事」というのは嘘です。ただ、秀吉だから、それだけの嘘がつけたのです。しかし、光秀はそういう芸当ができなかった。そういう違いがありますね。

―― たしかに、織田信長が生きているかどうかで、全然行動が変わってきますよね。

小和田 違いますね。おそらく中川清秀たちは、少しびびったことでしょう。光秀に加担して、もしも信長が生きていたら、即刻首を取られるぞ、と思ったはずです。

―― それで、最終的には敗れていくということになるのですね。非常に悲惨な最期を迎えるわけですが、落武者になって小栗栖まで来たところで、地域の農...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(1)決断と信念のユダヤ人救出
毅然として人道を貫き、命を救う…樋口季一郎のユダヤ人救出
門田隆将
織田信長と足利義昭~検証・本能寺の変(1)はじめに
新史料の発見で見直される「本能寺の変」
藤田達生
百姓からみた戦国大名~国家の本質(1)戦国時代の過酷な生存環境
戦国大名と民衆の過酷な課題…飢饉の常態化をどう生き延びるか
黒田基樹
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん 新撰組鎮魂歌』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(17)「過剰な良かれ」の落とし穴
【10minで考える】巨人・阿部監督の辞任と「過剰な良かれ」
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
もののあはれと日本の道徳・倫理(4)「なあなあ」の日本ともののあわれ
「なあなあ」と自粛警察…大和魂と漢才の対から見えるもの
板東洋介
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
日本神話の基本を知る~世界・人間・文化のはじまり
「国生み・国作り・国譲り・国治め」と「むすひ」の力
鎌田東二
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(6)賃金の未来シナリオ
AIが人間の仕事を「完全代替」したらどうなる?…仕事と賃金の未来
宮本弘曉
ウェルビーイングを高めるDE&I(5)心理的安全性の高い組織づくり
無知、無能、邪魔!?…心理的安全性を阻害する5つの要因
青島未佳