新型コロナウイルス対策~和歌山モデルの教訓
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「和歌山モデル」として重要な3プラス1の要素とは何か
新型コロナウイルス対策~和歌山モデルの教訓(3)「和歌山モデル」が目指したもの
仁坂吉伸(元和歌山県知事/和歌山研究会代表)
「早期発見」「早期隔離」「感染者の行動履歴の徹底的な調査」が、感染拡大防止のために、和歌山県が取り組んできたことである。早期発見に有効なのが、町のクリニックとの連携。国は「4日以上の発熱が続いたら病院へ」と言っていたが、むしろ逆で、熱が出たらすぐに町のクリニックに行ってもらう。そうすることで早期発見ができ、医療現場も応対しやすくなる。(全10話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分26秒
収録日:2020年7月30日
追加日:2020年9月3日
≪全文≫

●「和歌山モデル」の3プラス1の要素


―― 前回のまさに後半部分が、「和歌山モデル」と言い得るお話かと思います。一つにはまず保健所が、世界の中でも非常に日本独特の仕組みであることです。テンミニッツTVでも東京大学の橋本英樹先生に、そのあたりを2020年3月末時点で伺いました。

 日本では保健所が津々浦々、各地方自治体に配置され、感染症が起きたときは発見して、隔離する。さらに濃厚接触者を探して、その人も隔離する。そうした実働部隊の力がある、というお話でした。

 ただ、これは反面、それが非常に丁寧な仕事だけに、都道府県によってはPCR検査の足枷になったのではないか、ということですね。そこから批判が起きたのも、事実だったと思います。

 では和歌山県モデルで考えたとき、保健所を有効に使うためにどうすればいいかということで、一つは知事がおっしゃるように町の診療所、町のお医者さんを一つの関所、第一関門として使うということです。当時日本では、「(37・5度以上の)熱が4日以上出ないと病院に行くな」とか、いろいろな指示がありました。これはマスメディアでも強調されていたことですが、和歌山県の場合はそうではなく、「病気になったら、医者に行ってください」というお話もされていたと。さらに各地の保健所では問い合わせが殺到してパンクしていたという状況で、そんな中、現場が有効に動けるように、和歌山県の職員を適宜配置してカバーしていったと。まさに保健所の現場が一番いい形で機能して、隔離ができる体制をつくっていったと思います。

 そうした和歌山モデルの秘密といいますか、どのようにしてそれを構築し、どのような効果があったのかを教えていただけますか。

仁坂 (「和歌山モデル」と)名前を付けることでアピールするのは私の好みではありませんが、あえて申し上げると「早期発見」「早期隔離」、それから「感染者の行動履歴の徹底的な調査」という3つの要素だと思います。さらにもう一つ言うと、保健所の統合ネットワークをきちんとつくっておく。この4つかなと思います。

 早期発見については、まさに今言われたように、町のクリニックにご協力をお願いしました。ここで「この人はコロナ患者ではないかな」と言ってこられたら、保健所がさっそく検査する。実際には陽性者は少ないのですが、もし陽性者が出たら隔離をして、行動履歴の徹底的な調査...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプ大統領を止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏
国際地域研究へのいざない(1)地域研究の意味とイスラエル研究
なぜ経済学で軽視されてきた「地域研究」が最高の学問なのか
島田晴雄
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
こどもと学ぶ戦争と平和(1)私たちに必要な想像力と戦争体験
なぜ戦争が起こるのだろう…大切なのは想像力と生の声
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(12)自転車の青切符と「法と自粛」
【10minで考える】自転車の青切符と「法と自粛」
テンミニッツ・アカデミー編集部
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(7)ポグロムとホロコースト
歴史の中のユダヤ人大量虐殺…ポグロムとホロコーストの違い
鶴見太郎
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(5)ゴールドや暗号通貨への評価
ゴールドやビットコインへの評価は?…現代社会の写し鏡
養田功一郎
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
『「甘え」の構造』と現代日本(3)人間の自立と『坊っちゃん』のエピソード
『坊っちゃん』の借金問題から考える人間関係の基礎
與那覇潤
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫