独裁の世界史~フランス革命編
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
ルイ16世が亡命しなければ世界史は大きく変わっていた!?
第2話へ進む
フランス革命を考える上で鍵となるのはルイ14世と啓蒙思想
独裁の世界史~フランス革命編(1)絶対王政からブルジョアジーへ
本村凌二(東京大学名誉教授/文学博士)
18世紀末の世界を揺るがせたフランス革命を取り上げる今回の「独裁の世界史」シリーズ講義。封建的な身分や領主を一掃し、市民(ブルジョア)が力を握る革命は、流血の惨事も続々と招く。この歴史は、「独裁政」という観点から見ると、どうなるのだろうか。(全7話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分47秒
収録日:2020年1月10日
追加日:2020年9月11日
カテゴリー:
≪全文≫

●カトリックから絶対王政への動きの下で躍動した力


―― これまで「独裁の世界史」では、ギリシア、ローマ、ヴェネツィアを見てまいりました。今回はフランス革命をめぐるお話を承りたいと思っています。

 世界史的に整理をしてみますと、フランス革命の前には絶対王政があり、その前はローマ・カトリックのローマ教皇の支配が王権に超越するような時代が続いていました。ローマ教皇の強かった時代から絶対王政に移管する流れについては、独裁政、共和政、民主政という今回のテーマでいくと、どのように整理できるものでしょうか。

本村 まず、「前近代」といっていいのでしょうか、絶対王政以前はある意味で立憲君主政や立憲王政ではない、つまり国王あるいは最高権力者が法にしばられない存在としてあったわけです。現代でも北朝鮮などはそれに近いところがあるので、現代に残る前近代国家のようなものといえるでしょう。

 当時の最高権力、国王の王権に当たるものをどこが握っていたかというと、中世では一方にローマ・カトリック教会があり、一方に神聖ローマ帝国がありました。この聖俗二つが、常に強弱をつけながら対抗している姿でした。とはいえ基本的には、ローマ・カトリック教会の力が非常に強かったといえるでしょう。

 近代に近づき、土地所有貴族を中心とした古い貴族だけでなく、商業・交易活動や生産業によって富を蓄えた新興ブルジョワジーたちが登場してきます。そういう新しい動きの中で絶対王政が生まれます。これは、古い勢力と新しい勢力の均衡が取れ、どちらも突出できないでいるジレンマに乗じて、絶対王政的な支配が力を持ったというのが、17世紀から18世紀にかけてのヨーロッパではないかと思います。


●「独裁」の事態が長く続いていく「独裁政」


―― そうすると、もともと力の強かった貴族たちが弱くなっていくのに比例して王権が強くなるように見えるということですか。

本村 ええ、そうです。

―― その均衡の中で、市民層(ブルジョワジー)が勃興してくるのですね。そう見ると、この時代を独裁政と考えたほうがいいとすれば、どういう位置づけをすればよろしいのでしょうか。

本村 基本的には、やはり立憲君主ではないことが大きい。近現代では、独裁政とはいっても、どこかしら立憲君主政の枠がはまっています。しかし、それ以前の絶対王政期では、下のほうを見ると...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
昭和の名将・樋口季一郎…キスカ・占守島編(1)キスカ島撤退作戦
5200人の将兵を救え…米軍も称賛した「キスカ島撤退作戦」の奇跡
門田隆将
本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか(1)「客観的かつ科学的な歴史」という偽り
半藤一利氏のベストセラー『昭和史』が持つ危険な面とは?
渡部昇一
「三国志」の世界とその魅力(1)二つの三国志
三国志の舞台、三国時代はいつの・どんな時代だったのか?
渡邉義浩
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
『昭和16年夏の敗戦』と『昭和23年冬の暗号』
『昭和16年夏の敗戦』『昭和23年冬の暗号』が映す未来とは
猪瀬直樹
最初の日本列島人~3万年前の航海(1)日本への移住 3つのルート
最初の日本列島人はいつ、どうやって日本に渡ってきたのか
海部陽介

人気の講義ランキングTOP10
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(3)共産軍を殲滅――金門島での戦い
共産軍2万を金門島で殲滅…ただし一般人の命を守る軍人の本義を重視
門田隆将
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(1)なぜ『神国日本』なのか?
ラフカディオ・ハーンが解明した「美しい日本」の秘密と未来
賴住光子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
第二次世界大戦とソ連の真実(1)レーニンの思想的特徴
レーニン演説…革命のため帝国主義の3つの対立を利用せよ
福井義高
サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(1)ChatGPT生みの親の半生
OpenAI創業者サム・アルトマンとはいかなる人物なのか
桑原晃弥
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二