2020年度独立記念日演説と第2次米国革命
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「人民の敵」と形容される主要メディアの報道が分断を加速化
2020年度独立記念日演説と第2次米国革命(2)主要メディアの偏向報道
東秀敏(米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー)
トランプ大統領と米国主流メディアの対立ぶりは有名だ。氏は記者会見よりもツイッター発信を重視し、気に入らないメディアを「人民の敵」呼ばわりしてやまない。彼の「ラシュモア演説」に対して、主流メディアが待っていましたとばかりに偏向報道を行う中、最も公正に伝えたのはどのメディアだろうか。(全7話中第2話)
時間:6分45秒
収録日:2020年7月29日
追加日:2020年10月1日
カテゴリー:
≪全文≫

●分断を加速しているのはメディアか、トランプ氏か


 ラシュモア山を舞台に選んだ演説の内容はこれから見ていきますが、イベントとして相当物議をかもすようなものでした。

 主要メディアは、当然のように猛烈な反発を繰り広げ、米国主要メディアの大半が、この演説を反トランプ的な内容で描写しました。皮肉にも、その主要メディアの報道が分断を加速化させ、自滅に追い込んでいるというのが、私の見解です。

 主要メディアは、トランプ氏にとっては非常に重要な敵です。氏は以前に、主要メディア(CNN、MSNBCなど)の勢力を「人民の敵」と形容したことがあります。

 実は「人民の敵」ですが、この形容の仕方に関しては第二次世界大戦中のスターリンのソ連にまでさかのぼります。その当時、スターリンはナチスドイツに協力するソ連市民のことを「人民の敵」と言いました。それで一気に国内粛清を加速させていったという歴史があります。

 そうした「人民の敵」という形容を主要メディアに対して行った背景には、スティーブン・バノン氏というレーニン主義者の色濃い影響があります。


●報道の光が当たらないトランプ支持層の起爆


 主要メディアは、今やトランプ支持層にはほとんど信頼されていません。彼らがどこでニュースを拾っているかというと、主にソーシャルメディア、中でもインフルエンサーと呼ばれる人たちからです。例えばトランプ氏もインフルエンサーの一人です。

 また、彼の側近であるロジャー・ストーン氏、国家安全保障(問題担当大統領)補佐官にトランプ政権で最初に指名され、その後辞任したマイケル・フリン氏などもツイッター上のインフルエンサーの一人です。

 2020年7月4日の夜、ボストンやロサンゼルスといった民主党派の都市一帯で、隠れトランプ支持者が一斉に違法花火を打ち上げました。これにより警察機能は一気に麻痺し、トランプ氏に対する支持力が報道されないけれども根強いものであることを見せつけました。

 独立宣言の日のソーシャルメディア上の動きとしては、マイケル・フリン氏はじめトランプ氏の側近の人たちが、聖書を手に取って宣誓を行う動画をユーチューブなどにアップしました。それが瞬く間に拡散し、真似をするトランプ支持者が相次いで出現しました。

 このようにトランプ支持者というのは、報...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
島田晴雄
経済社会と「隠れた価値」の行方(1)経済の中の価値
人間の幸福と「価値」…お金以外の「隠れた価値」をどう考えるか
吉川洋
クライン『ショック・ドクトリン』の真実(1)ショック・ドクトリンとは何か
100分de名著!?『ショック・ドクトリン』驚愕の印象操作
柿埜真吾
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉

人気の講義ランキングTOP10
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
「ホメロス叙事詩」を読むために(5)オデュッセウスの冒険
ホメロスの『オデュッセイア』が描く苦難と誘惑の冒険譚
納富信留
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(4)5人の皇帝と現代中国
特筆すべき5人の皇帝…中国史を知らなければ現代中国もわからない
宮脇淳子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
松尾睦
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾
中国春秋戦国時代と始皇帝(7)始皇帝を支えた家臣たち
始皇帝を支えた家臣たち…史実からいかに実像を描いていくか
鶴間和幸
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾