李登輝に学ぶリーダーの神髄
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「私は私でない私」李登輝は神の目で台湾統治を考えた
李登輝に学ぶリーダーの神髄(3)「我是不是我的我」
江口克彦(株式会社江口オフィス代表取締役社長 /元参議院議員/PHP総合研究所元社長)
妻の影響で敬虔なクリスチャンだった李登輝。台湾統治も「イエス・キリストならどう考えるか」と神の目線で考えた。そんな李登輝は日本に対しても、「アメリカに依存している」などと厳しい目で見ていた。そこには青春時代を日本人として過ごし、さらにアメリカに渡り、クリスチャンになったというスケール感も影響していると思われる。(全10話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:9分57秒
収録日:2020年8月24日
追加日:2020年11月11日
≪全文≫

●イエス・キリストならどう考えるか


江口 2000年に12年間務めた台湾総統を辞めますが、そのときから「自分はどうやって台湾を統治してきたか」を自分自身で振り返るのです。そこから出てきた言葉が「私は私でない私(我是不是我的我)」なのです。

 2008年には後半の「私でない私」だけで、「私は私でない私」という言葉は2010年以降です。振り返って、「自分はどのような心持ちで政治をやってきたのか」「総統の役割を果たしてきたのか」を考えてみると、やはり信仰が非常に大きかったと。

 李登輝さんは26歳で結婚して、奥さんがクリスチャンだったからクリスチャンになっていきます。プロテスタントで、本当に敬虔なクリスチャンでした。だから「困ったときは聖書をパッと開く」と。どこと決めて探すのではなく、パッと広げて指をさすそうです。指さしたところに書かれている内容について、「これは何を意味しているか」「このように解釈して政治を行えということではないか」と考える。そんなことをしきりに言っていました。

―― なるほど。それはすごい人ですね。

江口 そうなってくると「周囲からの脱却」ではなく、「私からの脱却」になるのです。「私でない私」とは、「周囲に甘えてはいけない」という意味での脱却です。自立していくのです。

 ところが統治する際には、自分に甘えず、自分を超えた観点でやってきた。そのように台湾を統治してきたと振り返って思うわけです。それで「私は私でない私」という言葉が出てきた。結局は、自分からの脱却なんです。周囲からの脱却ではなく。

 自分からの脱却となると、その先にあるのはゴッドであり、イエス・キリストです。「私の体の中にイエス・キリストが生きている」。それは「自分はイエス・キリストの化身である」といった傲慢なものではなく、「イエス・キリストならどう考えるか」「ゴッドならどう考えるか」。要するに、最初は周囲からの脱却があり、そして最高指導者になって自分からも脱却するのです。

―― そこにゴッドがいるわけですね。

江口 自分からの脱却とは、言わば「私に囚われない」「李登輝個人に囚われない」。神の目から「台湾はいかにあるべきか」「どう治めるか」を考えていったのだと思います。李登輝さんに確かめたわけではないですが、最高指導者になったときに「自分からの脱却もした」というのが私の仮説です。それ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
経済社会と「隠れた価値」の行方(1)経済の中の価値
人間の幸福と「価値」…お金以外の「隠れた価値」をどう考えるか
吉川洋
日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(1)電動化で起こる「カンブリア爆発」
日本のエネルギー政策を「デジタル戦略」で大転換しよう
岡本浩
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
独立と在野を支える中間団体(1)「中間団体」とは何か
国家の中で個人が楽しく生きるために、なぜ「中間団体」が重要か
片山杜秀
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
日本の財政の真実を検証する(4)日本の台所事情と財政の本義
「1秒間に41万円?」…この数字はいったい何を意味するか?
宮本弘曉
中国春秋戦国時代と始皇帝(3)戦国時代初期――戦国七雄と合従連衡
戦国七雄とは?合従連衡とは?…各国の勢力拡大と小国家の運命
鶴間和幸
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
これから必要な人材と人材教育とは?(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
柳川範之
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(3)リベラルアーツの伝統と教育
身につけるべきリベラルアーツとは?…欧米の伝統と変遷から探る
橋爪大三郎
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
編集部ラジオ2026(22)「中国古代史」特集紹介!
【10min解説】「中国古代史という知の宝庫」特集の各話紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
高市政権の進むべき道…可能性と課題(1)高市首相の特長と政治リスク
歴史的圧勝で仕事人・高市首相にのしかかるリスク要因
島田晴雄