李登輝に学ぶリーダーの神髄
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
中国の圧力をはねのけて実現した李登輝訪日の舞台裏
李登輝に学ぶリーダーの神髄(5)総統退任後の訪日実現
江口克彦(株式会社江口オフィス代表取締役社長 /元参議院議員/PHP総合研究所元社長)
李登輝は総統退任後、9回日本に来ているが、このうち7回は江口がアレンジしている。1回目は中華人民共和国に過度に配慮した日本が入国をなかなか認めなかった。当時から中国共産党は日本で力を持っており、李登輝の影響力を恐れ、訪日を阻止すべく圧力をかけていたのである。だが、病気を口実に「人道上」という名目でビザが下りた。それが「蟻の一穴」となった。もっとも李登輝の訪日には「記者会見禁止」など多くの制約がつけられていた。(全10話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:9分49秒
収録日:2020年8月24日
追加日:2020年11月25日
≪全文≫

●「人道上」の名目で認めてはどうか


―― 李登輝さんは日本にたくさんファンがいましたが、来日されるときは全部、江口さんのアレンジですよね。

江口 9回の来日で7回は直接・間接にやっています。第1回目は、台湾の別荘に呼ばれて相談を受けました。李登輝さんが「江口さん、ちょっと来てくれ」と言うので行くと、地下の書庫で「日本に行きたいんだ」と。ところが日本がなかなかビザをおろしてくれず、入国を認めてくれない。「なんとかできないか。政府に働きかけてくれないか」と言われたのです。

 当時は森喜朗政権で、幹事長が中川秀直さんでした。椎名素夫さんを訪ねたり、森喜朗総理を訪ねたりしましたが、みんな李登輝さんの訪日は難しいと。「江口さんもご承知のように、中国との問題がいろいろあるでしょう」と。

―― 中国との関係で。

江口 外務省のチャイナスクールです。2001年の話で、李登輝さんが総統を辞めて、すぐですから。「なんとかしてください」と言ったら、「ならんもんはならんよ」と森総理には言われました。

 それでも執拗にお願いしようと思っていたら、2、3日後に、ある会合があったんです。森総理も参加していて、森総理のところへ行って「招くことができないなら、少なくとも訪日を認められませんか」と言いました。「あんたもしつこいねえ」と言われましたが、私としては「総統の座を降りたのだから、影響力があるといっても認めていいではないか」という思いがありました。

 それで「『人道上』ということで訪日を認めてはどうですか」と提案したんです。私は李登輝さんの心臓が悪いことを知っていて、体内にステントが9本入っていたんです。それを私によく話していたので、「治療という名目で」と言ったら、「あっ、人道上という手もあるねえ」という話になったんです。「じゃあ、人道上ということでちょっとやってみよう」となり、あの訪日が決まったのです。

―― それで動いたのですね。

江口 「倉敷のお医者さんにかかる」という名目で。関空から大阪に入り、大阪の帝国ホテルに泊まり、1週間ぐらいいました。それからも倉敷の先生のところへ通うということで、2、3回行きました。その間、大阪の街を歩いたりして。

 東京に来なかったのは、条件があったからです。「東京に入ってはならない」「記者会見してはならない」「講演してはならない」とか。


●訪日...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプ大統領を止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博

人気の講義ランキングTOP10
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
プロジェクトマネジメントの基本(10)大脳生理学によるモチベーション理論
論理的?計画的?社交的?冒険的?利き脳による4タイプ
大塚有希子
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(5)AIに記号接地は可能か
人間とAIの本質的な違いは?記号接地から迫る理解の本質
今井むつみ
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
平和の追求~哲学者たちの構想(4)ルソーが考える平和と自由
ルソーの「コスモポリタニズム批判」…分権的連邦国家構想
川出良枝
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
聖徳太子「十七条憲法」を読む(1)十七条憲法を学ぶ現代的意義
聖徳太子の「和」は議論の重視…中華帝国への独立の気概
賴住光子
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
鎌田東二