知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「脳のしわが多いと頭がいい」は誤解…ヒトの脳の特異点
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(4)脳の構造と特徴
毛内拡(お茶の水女子大学 基幹研究院自然科学系 助教)
マウスを使った脳研究の成果は、ヒトの脳へすぐに応用できるわけではないという。それでは、ヒトの脳と他の動物の脳には、具体的にどのような違いがあるのだろうか。脳の画像を見比べると、ヒトの脳の明らかな特異点が見えてくる。ヒトの脳は大脳皮質が非常に大きいのが特徴だが、さらに外部環境と隔絶し厳重に保護されている脳の中身を見ていくと、その重要性を痛感することになる。今回はヒトの脳の内外の構造と特徴を解説していく。(全8話中第4話)
時間:11分06秒
収録日:2022年10月21日
追加日:2023年7月24日
≪全文≫

●脳も神経の一部で、中枢神経系に分類される


 では次に、脊椎動物の神経系の構造と機能について見ていきましょう。

 皆さんもよく、脳神経外科とか脳神経内科というように、「脳と神経って何が違うのだろう」と疑問に思うこともあると思いますが、実は脳も神経の一部なのです。これらを統合して「神経系」といいます。

 神経系は大きく二つに分けられて、末梢神経系と中枢神経系に分けられます。脳はこの中枢神経系に分離されます。一方、末梢神経は、例えば、神経痛とか、歯の神経を抜くとかというときの神経のことを指します。末梢神経系はさらに、体性神経系と自律神経系に分けられます。体性神経系は、さらに感覚神経と運動神経に分類されます。感覚神経は、例えば、暑いとか、痛いという情報を脳に運ぶ神経で、運動神経は、脳からの指令を筋肉に伝えて運動を引き起こすための神経です。

 もう一つ、自律神経系は、交感神経系と副交感神経系に分けられますが、これらは、臓器や器官に指令を与えるための神経です。交感神経系は興奮しているときによく働いて、リラックスしているときには副交感神経が働くといわれています。


●ヒトの脳は大脳皮質が非常に大きいのが特徴


 この図はいろいろな脊椎動物の脳を集めてきた画像ですが、どれがどれだか分かるでしょうか。

 まず、右下に見えるのはヒトの脳で、左上にある小さいのがマウスの脳ですね。大きいのは、ゾウとかイルカの脳といわれています。これらをパッと見て、いろいろな動物で似ているところと違うところがあるのですが、何か気づくことはあるでしょうか。

 まず、右脳と左脳があるということは気づくと思います。それから、「大脳」と呼ばれる部分と「小脳」と呼ばれる部分があります。この脳(画像)の後ろ側についているのが小脳です。ヒトの脳には小脳がないではないかと思われるかもしれませんが、ヒトの場合は、大脳が非常に発達しているために、小脳が下に隠れています。ちゃんと横から見ると、ヒトにも小脳があることが分かると思います。

 一方(違うところとしては)、大脳の前側についているのは、「嗅球」と呼ばれる匂いを処理する部分です。他の動物では見えていますが、もちろんヒト...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
夜間頻尿の原因とその予防方法
夜間頻尿になりやすい人の特徴とその対策
堀江重郎
「人生100年時代」の抗加齢医学と前立腺ガンの予防
前立腺ガンの進行を止めるための三次予防
堀江重郎
腸内細菌の可能性とマイクロバイオームのダイバーシティ
注目は納豆!腸内細菌が生成する若返り物質「ポリアミン」
堀江重郎
アンチエイジングのための「5:2ダイエット」
「5:2ダイエット」活性酸素を減らしてアンチエイジング
堀江重郎
目の健康と医療・最前線(1)ブルーライトは目に悪いのか
ブルーライトは本当に目に悪い?…どの程度影響するのか
大鹿哲郎
テロメアから考える「アンチエイジング」(1)老化とテロメアの関係
テロメアの長さが「がんリスク」と「老化」のカギを握る
堀江重郎

人気の講義ランキングTOP10
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
テンミニッツ・アカデミー編集部
デカルトの存在論に学ぶ(1) 「我思う、ゆえに我在り」
「我思う、ゆえに我在り」はデカルトの専売特許ではない
津崎良典
原因と結果の迷宮~因果関係と哲学(6)不在因果の問題
不作為(◯◯しなかったこと)の原因は無限に拡散する
一ノ瀬正樹
資本主義の再定義…哲学で考える(6)「学ぶ」ことの本質と道徳の問題
「一人で悟るのは危険だ」…学ぶことの本質と日本の役割とは?
中島隆博
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉