プロジェクトマネジメントの基本
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発注側と受注側で異なるプロジェクトの成功・失敗要因
プロジェクトマネジメントの基本(7)アジャイルプロジェクトと成功の鍵
大塚有希子(法政大学専門職大学院イノベーションマネジメント研究科准教授)
昨今はアジャイルによりリスクヘッジすることも増加したが、伝統的プロジェクトで成否の鍵を握るのはビジネスアナリシスである。彼らが要求や情報を引き出す技法は「Elicitation」と呼ばれ、混沌とした状況下に埋もれた潜在要求を顕在化させていく。受発注する双方の満足するプロジェクトが理想なのだ。(全10話中第7話)
時間:11分22秒
収録日:2025年9月10日
追加日:2026年2月3日
≪全文≫

●アジャイルプロジェクトによるリスクヘッジ


 昨今、「アジャイル」というプロジェクトのやり方でスコープを変えてリスクヘッジをするやり方もあります。

 アジャイル(プロジェクト)は「変化駆動」といわれますが、伝統的な「計画駆動(ウォーターフォール)」というプロジェクトのやり方に比べて、短い時間で少しずつやっていくスタイルになります。

 伝統的なプロジェクトでは全体計画をして、ビジネスアナリシスで要求分析をし、設計をして、実際に作り、チェックして、納品するという流れですが、アジャイルプロジェクトは非常に短い時間で行います。場合によっては数週間単位で行うわけです。

 それは、少しずつ短い時間で行うことによって、「これでいいですか」「実際にものを見てください」「これでいいですか」「デモを見てください」というように、短い単位で発注側と受注側が一緒にチェックし、合意していく。これによって、思っていたものと違うとか追加の要求などがなるべく少なくなる。そのように、少しずつやっていくやり方としてアジャイルを使うことによって、スコープ・クリープのリスクヘッジをしているような業界もあります。

 ちなみにアジャイルプロジェクトは、公式な文書をあまり作らず、コミュニケーションを重視する。それから変更は受け入れる。優先順位を合意する。

 「顧客によるプロダクト・バックログ」とは顧客中心のことで、「こんな機能もほしい、あんな機能もほしい」という顧客の要求は、顧客のほうで管理をする。つまり、顧客のほうでどれだけコストがかかるか、どれだけお金を払わなければいけないかが分かるというわけです。

 そして、実際に見られる「デモンストレーション(プロトタイプ)」によって、早めのフィードバックを行う。この短い単位のことを「スプリント(イテレーション)」といいますが、これごとにレトロスペクティブ(振り返り)をして、成果物や作業プロセスの変更や調整を行います。

 数週間ごとに、「これでいいですか」「これでいいですか」「これでいいですか」というように、お互いに責任を持ってやっていくと、大きな変更にはつながりにくいというわけです。


●成果物のビジネスアナリシスはプロジェクト成功の鍵



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