この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
プロジェクトマネジメントの基本
スコープ・クリープはリスクが大きい…どうすればいい?
プロジェクトマネジメントの基本(6)ビジネスアナリシスの仕事
大塚有希子(法政大学専門職大学院イノベーションマネジメント研究科准教授)
7.発注側と受注側で異なるプロジェクトの成功・失敗要因
2026年2月3日配信予定
8.新規顧客を増やす作戦と顧客リレーションを高める方法
2026年2月3日配信予定
9.マズローの欲求階層説を発展させたアルダーファの理論とは
2026年2月13日配信予定
10.論理的?計画的?社交的?冒険的?利き脳による4タイプ
2026年2月14日配信予定
ビジネスアナリシスは業務側と実装側をつなぐ仕事だと大塚氏は言う。プロジェクトにおいて発注側の要求を収集し、取捨選択を行って、スコープ定義をつくることが主な業務である。つまりプロジェクトの要求事項を分析するビジネスアナリシスは、組織の意思決定・業務改善にとって欠かせない職務なのだ。(全10話中第6話)
時間:8分58秒
収録日:2025年9月10日
追加日:2026年2月2日
収録日:2025年9月10日
追加日:2026年2月2日
≪全文≫
●業務側と実装側をつなぐ仕事がビジネスアナリシス
今回は、ビジネスアナリシスのお話をしましょう。
「ビジネスアナリシス」という言葉を聞いたことはおありでしょうか。プロジェクトマネジメントのグローバル標準であるPMBOKには、「要求事項の収集にはビジネスアナリシスの専門的知識を有するエキスパートの判断を参考にする」とあります。プロジェクトでいうと、要求事項の分析をする専門家のことです。
それに関して、「BABOK(Business Analysis Body Of Knowledge)ガイド」というグローバル標準のガイドがあります。そこではビジネスアナリシスのことを、「ニーズを定義し、ステークホルダーに価値を提供するソリューションを推奨することにより、エンタープライズにチェンジを引き起こすことを可能にする専門的活動」と定義しています。
ものづくりの分野では「システムズエンジニアリング・ハンドブック」という、アメリカのINCOSEというシステムエンジニアリングの団体が使っているハンドブックに、「ビジネスまたはミッション分析の中で、BABOKガイドによりビジネス要求を規定する」とあります。
どちらかというとシステムエンジニアリングのものづくりより上流の、ステークホルダーやビジネスとしてソリューションがなぜ必要かという分析を、ビジネスアナリシスといっています。
ここで少し日本におけるプロジェクトの問題点をご紹介したいと思います。
日本は長期雇用の構造で、雇用の流動性が少ない。ということは、入社してから定年までずっと同じ会社にいる。あるいは転職するとしても、同じ分野で転職することが多い。そうすると、どうなるかというと、自分の会社や自分の業界のことにはエキスパートで、すごく詳しい。けれど、業界標準や他の会社、他の業界のことはあまり詳しくないという文化になりがちです。
そのためにプロジェクトでどういう問題が起こるかというと、プロジェクトで実装する、発注するほうは、自分の会社のやり方にこだわる。「自分の会社のやり方に合ったソリューションをください」と言うわけです。システムに業務を合わせるのではなく、自社の業務に合わせたカスタマイズ(を求める)。
例えば、経理部門では「会社創業以来60年、連綿とOJTで仕事をやってきました。それをシステムにしてください」...
●業務側と実装側をつなぐ仕事がビジネスアナリシス
今回は、ビジネスアナリシスのお話をしましょう。
「ビジネスアナリシス」という言葉を聞いたことはおありでしょうか。プロジェクトマネジメントのグローバル標準であるPMBOKには、「要求事項の収集にはビジネスアナリシスの専門的知識を有するエキスパートの判断を参考にする」とあります。プロジェクトでいうと、要求事項の分析をする専門家のことです。
それに関して、「BABOK(Business Analysis Body Of Knowledge)ガイド」というグローバル標準のガイドがあります。そこではビジネスアナリシスのことを、「ニーズを定義し、ステークホルダーに価値を提供するソリューションを推奨することにより、エンタープライズにチェンジを引き起こすことを可能にする専門的活動」と定義しています。
ものづくりの分野では「システムズエンジニアリング・ハンドブック」という、アメリカのINCOSEというシステムエンジニアリングの団体が使っているハンドブックに、「ビジネスまたはミッション分析の中で、BABOKガイドによりビジネス要求を規定する」とあります。
どちらかというとシステムエンジニアリングのものづくりより上流の、ステークホルダーやビジネスとしてソリューションがなぜ必要かという分析を、ビジネスアナリシスといっています。
ここで少し日本におけるプロジェクトの問題点をご紹介したいと思います。
日本は長期雇用の構造で、雇用の流動性が少ない。ということは、入社してから定年までずっと同じ会社にいる。あるいは転職するとしても、同じ分野で転職することが多い。そうすると、どうなるかというと、自分の会社や自分の業界のことにはエキスパートで、すごく詳しい。けれど、業界標準や他の会社、他の業界のことはあまり詳しくないという文化になりがちです。
そのためにプロジェクトでどういう問題が起こるかというと、プロジェクトで実装する、発注するほうは、自分の会社のやり方にこだわる。「自分の会社のやり方に合ったソリューションをください」と言うわけです。システムに業務を合わせるのではなく、自社の業務に合わせたカスタマイズ(を求める)。
例えば、経理部門では「会社創業以来60年、連綿とOJTで仕事をやってきました。それをシステムにしてください」...