ウェルビーイングを高めるDE&I
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パワハラもコンプラも…企業内エクイティで大事な「境界線」
ウェルビーイングを高めるDE&I(7)エクイティ実現と特権性の理解:後編
青島未佳(一般社団法人チーム力開発研究所 理事)
日本の教育現場には、個人の努力だけでは解消困難な「特権性」に起因する構造的格差が存在する。例えば、大学入試における女子受験者への点数操作や、都立高校の男女別定員制による合格ラインの差はその象徴である。こうした特権性による格差は企業にもいえることだ。この格差を是正し、真の「公平性(エクイティ)」を実現するには、企業ごとに支援の範囲を示す「境界線」を明示することが不可欠である。特定の配慮が他者への不公平感につながることを防ぐため、組織は対応方針を明文化し、それを共有することが大事である。(全9話中第7話)
時間:8分00秒
収録日:2025年12月17日
追加日:2026年6月10日
≪全文≫

●女子受験者の点数操作も…まだまだ残る入学時での男女格差


 一つ、とても有名な例を挙げさせていただきます。

 特権といった概念の例として、世界の大学の男女比率を挙げています。皆さん、ご存知かもしれませんけれど、(上位4つ)の日本(の大学)はどこかというと、東京大学、京都大学、早稲田(大学)、慶応(大学)が上位の4つの大学になっています。世界のハーバード(大)、スタンフォード(大)、もしくはケンブリッジ(大)に比べると、日本の大学における女性比率はとても低くなってしまっているところがあると考えられています。これも、非常に構造的格差の中から生まれてきている一つではないかと考えることもできると思います。

 例えば、私は地方のいわゆる県立高校の出身ですけれど、30年くらい前のことです。普通に入れば男女の人数も同じなので、当然半々で入るのが普通だと統計学上も考えられますが、しかし当時でも、(入学者数は)女性は3分の1しかいなくて、男性は3分の2でした。公立高校ですら、そういった状況ではあったと思います。

 同じような構造的な格差について申し上げると、都内でいえば、例えば私立中学校における男女別の定員差も一つあると思います。当然、私立は都内で申し上げると女子高のほうが多いので、枠(パイ)といったところでは当然、女性のほうが多いところもあると思っていますが、ある一定程度、私立中学によってはまだまだ男女による定員の格差もあると思います。

 都立高校も、男女別定員制は(2025年度ぐらいから)解消されているのではないかと思っていますが、過去は男女別定員制を取られていました。その中では、過去の結果から見てみると、女子の最低点のほうが男子の最低点よりも高くなってしまっているという現状もあったと思います。

 これは過去のそういったいろんな状況からこのような状況になってきているとも感じますけれど、構造的にそういった格差、状況があるからこそ、一人ひとりの努力だけでは解消できない問題も出てくるのではないかと思います。

 また、大学のところも同じです。これも一定程度有名となってきています。一部の大学においては、過去に女子の受験者の点数操作があったとメディアでも有名になったと思います。


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