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DATE/ 2017.05.23

「格安スマホ」って何?そのメリットとデメリット

 「格安スマホ」という言葉をよく聞くようになりました。2017年4月の情報によると、格安SIMの利用者はおよそ15%。爆発的に増えているとは言い難いですが、少しずつシェアを伸ばしている印象です。まだよくわからないという人のためにここで格安スマホについて整理しておきましょう。

格安スマホ、格安SIMとは

 そもそも格安スマホとは何かというと、低価格のスマートフォン(端末)と格安SIM(通信プラン)をセットにしたものです。
 SIMとはスマホに挿して使用する小さなICカード。このSIMはdocomoやau、softbankなどの大手携帯キャリアが発行するだけでなく、これら大手から回線を借りてインターネットや通話のサービスを提供する事業者も発行しています。 格安SIMは、これら大手3社以外の事業者によって提供されているものです。

どれくらい料金が安くなるのか?

 では実際にどのくらい安くなるのでしょうか。MMD研究所「2017年携帯電話の利用料金に関する調査」によると、それぞれの平均月額料金は、大手3キャリアで平均7876円、格安スマホは平均2957円です。なんと2倍強の差が出ています。
 これは大手3キャリアに比べて、機種の安さと月々の料金の安さが関係しています。毎月の料金が安いといっても、対応エリアは回線を提供している大手と同じです。手続きは簡単。回線事業者を選びネットから申し込むだけです。

格安SIMで気をつけること

 ただし、何点か気をつけるポイントがあります。1つ目は、大手のように細かく相談を受けてくれる店舗が少ない点。ほぼメールや電話での対応になると考えていいでしょう。2つ目は大手3社のメールアドレスが使えなくなる点です。3つは通話料金。一般の携帯電話回線を使った通話をよく行う人は、大手3社の方が「通話定額プラン」があるので、安く済む可能性もあります。ただし、LINE通話などの通話アプリを使うと、無料もしくは格安で通話することも可能です。
 また、大手3社で契約している現在使用中のスマホを格安SIMにかえたい場合には注意が必要です。これは機種によってできないものがあり、また変更可能な機種でも、利用期間によってはできなかったり、別途料金が必要になったりします。ここはやや複雑ですので契約中のショップの窓口で確認しましょう。

向いているのはこんな人

 ずばり向いているのは、機種代金も毎月の支払いもとにかく安く済ませたい人。しかし、回線スピードの安定性は気にしないというおおらかさは必要です。それから通話をあまりしない人。通話もするけどアプリで十分!というひとは問題ありません。
 
 現在、格安SIM事業者はやや乱立状態にあり、やや判断に迷います。しかし携帯電話(スマホ)はもはや私たちの日常的なツールになっています。こうして選択肢が広がることによって、生活の自由度は上がります。必要なところに必要なお金を注ぎ、不要な部分を削ることができること、この自由を生かせば、生活に少しの余裕が生まれるかもしれません。

<参考サイト>
・格安スマホへの乗り換え、低価格実現に潜む「7つの落とし穴」
https://www.moneypost.jp/137492
・価格.com:格安スマホ 初心者ガイド
http://kakaku.com/keitai/smartphone/lowprice/guide/
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