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DATE/ 2018.09.26

高血圧を予防するにはどうすればいい?

 中高年世代の健康状態の指標となるのが「血圧」の数値です。一般的に「人は血管とともに老いる」と言われますが、血圧はこの血管と関係する数値であることはご存じでしょうか。

 心臓から送り出された血液が、血管の壁を押す力が「血圧」です。この数値が一定以上に高い状態が「高血圧」と呼ばれる症状になります。

高血圧になるとどうなる?

 心臓から送り出される血液量が増加したり、血管が硬くなったり、血液がドロドロになると血圧が上昇することで、血圧の数値は上昇します。血管が硬くなってしまう状態と、血液がドロドロの状態、この二つの状態が高血圧の要因となります。

 高血圧が続くと血管にストレスがかかり、さらに血管が硬くなるといった悪循環が生じることが知られています。この血管が硬くなる状態が様々な障害のトリガーになるのです。たとえば、心臓の血管が硬くなれば心筋梗塞、脳の血管が硬くなれば脳卒中、腎臓の血管が硬くなれば腎臓病の発症リスクが高まるのです。

高血圧の指標は?

 上と下、血圧の二つの数値の意味はご存じでしょうか?

 心臓が収縮して血液が送り出されているときの最も高い血圧を「収縮期血圧」、いわゆる「上の血圧」、心臓に血液が戻ってきているときの最も低い血圧を「拡張期血圧」、いわゆる「下の血圧」と呼びます。血圧は水銀柱を何ミリ押し上げる力があるかという計測法から、水銀柱の高さ(mmHg)で表します。

 健康な若い人では120/80㎜Hg(上の血圧/下の血圧)くらいといわれ、「上の血圧が140mmHg以上」か「下の血圧が90mmHg以上」の場合が高血圧という評価になります。ちなみに、上と下どちらか一方が上回っていても高血圧となりますのでご注意ください。

高血圧の原因は?

 血圧が高くなる原因が特定できるケースを「二次性高血圧」、原因が特定できないケースを「本態性高血圧」と呼びます。二次性高血圧の例としては、腎臓への動脈が狭くなって起こる腎血管性高血圧や、血圧を上げるホルモンの過剰を上げることができます。二次性高血圧は原因を取り除くことで治療できます。

 高血圧と診断された場合、「二次性高血圧」は全体の10%未満で、大部分は「本態性高血圧」となることが統計的に知られています。本態性高血圧は、遺伝因子と環境因子が複雑にからみ合って発症することが知られています。環境因子としては、塩分過多、節酒、肥満、運動不足が挙げられます。

 ちなみに、遺伝子が同じ一卵性双生児で比較した研究結果から、高血圧発症には、遺伝因子が60%、環境因子が40%からんでいることが知られています。従って、両親などが高血圧で遺伝的に高血圧になりやすい体質の人でも、塩分の制限、断酒、ダイエット、適度な運動を心がけることで、高血圧の発症を防いだり、発症を遅らせたりすることができます。

高血圧を予防する食材

 まず、塩分を抑えることが重要です。日本人の食塩摂取量は1日平均約13グラムですから、高血圧の人ではその半分程度、6~8グラムに抑えるようにしましょう。特に、加工食品のなかには、ナトリウムの量を表記し、食塩量は書いてないものがあります。この場合はナトリウム量を2.5倍すれば、食塩の量に換算できます。

 つぎに、トマト、ほうれん草、バナナ、アボカド、海藻、豆類、イモ類に多く含まれているカリウムは、摂取が多いと血圧を下げる効果が期待できます。

日常生活の注意

 高血圧に至る自覚症状は、ほとんど気がつかないレベルとのこと。ここが重要なポイントです。自覚症状がないことから放置すると、実は大変な病気につながりかねません。それが、高血圧が「サイレント・キラー」と呼ばれる所以なのです。

 東京都病院経営本部のサイトには、予防するための食事療法に加え、日常生活の注意事項が詳細にまとめられています。以下、注意事項を再確認して、健康維持に努めましょう。

1.規則正しい生活を心がけましょう
2.適度な運動を続けましょう。運動については医師に相談しましょう
3.ストレスをなくすようにしましょう
4.便秘にならないように気をつけましょう
5.急激な温度差に注意しましょう
6.禁煙しましょう
7.薬を処方されている場合は、勝手に中断することはやめましょう
8.定期的に血圧測定をしましょう

<参考サイト>
・東京都病院経営本部:食事療法のすすめ方 高血圧の食事
http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/kouketsuatsu.html
(10MTV編集部)

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