社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
魚を食べることで抑えられる病気リスクとは?
イワシやサンマ、サバやアジなど青魚のDHAがカラダに良い、とか、タイやヒラメなど白身魚は高タンパク・低脂肪だから良いとか、逆に、マグロなどの水銀濃度が高い大型魚は食べすぎると危険、など魚と健康にまつわる話はよく耳にします。
でも、結局のところはどうなのか。魚は食べたほうがいいのか。そうだとすれば、どれくらい食べるのがいいのか。これらの疑問を解明すべく、近年の研究成果をもとに新鮮な魚の知識をお届けします。
しかも、魚をほとんど食べない人は、大動脈疾患で死亡するリスクが約2倍にもなるそうです。やはり、「魚は食べたほうがいい」わけですが、気になるのは「魚をほとんど食べない」とはどのくらいのことをいっているのかということです。
ところで、「大動脈疾患」とはどんな病気か、ご存知でしょうか。大動脈疾患とは「大動脈瘤」と「大動脈解離」を指します。大動脈瘤は「瘤」(こぶ)という漢字がついていることから分かる通り、大動脈が「こぶ」のように病的にふくらんだ状態、大動脈解離は大動脈になんらかの原因で亀裂ができた状態のことです。どちらも破裂すると命にかかわります。
大動脈疾患は、動脈硬化や高血圧、喫煙やストレス、糖尿病などさまざまな要因が関係していると言われています。
これは当然のことといえるでしょう。魚をたくさん食べているからといって、偏食や運動不足、飲酒、喫煙、ストレス過多などがあれば、健康はたもてません。
あくまでも生活習慣のバランスを保ちながら、できるだけ食事に魚を取り入れるようにしましょう。もちろん、食べ過ぎや偏食は厳禁です。
でも、結局のところはどうなのか。魚は食べたほうがいいのか。そうだとすれば、どれくらい食べるのがいいのか。これらの疑問を解明すべく、近年の研究成果をもとに新鮮な魚の知識をお届けします。
大動脈疾患で死亡するリスクが約2倍
いきなりですが、結論から言うと、「魚は食べたほうがいい」と言えそうです。国立がん研究センターと筑波大学は、共同研究によって、「魚をほとんど食べない」ことによって大動脈疾患で死亡するリスクが増加することを、世界で初めて明らかにしました。しかも、魚をほとんど食べない人は、大動脈疾患で死亡するリスクが約2倍にもなるそうです。やはり、「魚は食べたほうがいい」わけですが、気になるのは「魚をほとんど食べない」とはどのくらいのことをいっているのかということです。
月に1~2回食べていれば大丈夫?
どのくらい食べれば、大動脈疾患で死亡するリスクを抑えることができるのか。少なくとも1ヶ月に1~2回魚を食べていれば、大動脈疾患で死亡するリスクは高くならないそうです。これなら、ふだんほとんど魚を食べない方もわりと簡単に実践できそうですね。ところで、「大動脈疾患」とはどんな病気か、ご存知でしょうか。大動脈疾患とは「大動脈瘤」と「大動脈解離」を指します。大動脈瘤は「瘤」(こぶ)という漢字がついていることから分かる通り、大動脈が「こぶ」のように病的にふくらんだ状態、大動脈解離は大動脈になんらかの原因で亀裂ができた状態のことです。どちらも破裂すると命にかかわります。
大動脈疾患は、動脈硬化や高血圧、喫煙やストレス、糖尿病などさまざまな要因が関係していると言われています。
予防にはまだ不明な点も多いので要注意!
さきほど「少なくとも1ヶ月に1~2回魚を食べていれば」と書きましたが、これはあくまでも実験によってこのような結果が出たという話です。まだ、絶対に大動脈疾患を予防できるというものではありません。なぜなら、他の生活習慣とのかかわりも考えなくてはならないからです。これは当然のことといえるでしょう。魚をたくさん食べているからといって、偏食や運動不足、飲酒、喫煙、ストレス過多などがあれば、健康はたもてません。
あくまでも生活習慣のバランスを保ちながら、できるだけ食事に魚を取り入れるようにしましょう。もちろん、食べ過ぎや偏食は厳禁です。
<参考サイト>
・大動脈瘤と大動脈解離
http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/aortic-aneurysm_dissection.html
・魚をほとんど食べない人で大動脈疾患死亡が約2倍に増加
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/1015_02/index.html
・魚・n-3脂肪酸摂取と虚血性心疾患発症との関連について
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/279.html
・大動脈瘤と大動脈解離
http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/aortic-aneurysm_dissection.html
・魚をほとんど食べない人で大動脈疾患死亡が約2倍に増加
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/1015_02/index.html
・魚・n-3脂肪酸摂取と虚血性心疾患発症との関連について
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/279.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
「50億人を救う」と宣言したゲイツとの粋なエピソード
内側から見たアメリカと日本(3)ビル・ゲイツの世界戦略
ラストベルトはアメリカの経営者により生まれたが、それは決して攻撃ではなく、合理的な経営判断による必然的なりゆきだった。その一例として島田氏は、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏が中国でスピーチした光景を思い出す。世...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/17
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
人間がこの世界を生きていく上で、バイアスは避けられない。しかし、そこに居直って自分を過大評価してしまうと、それは傲慢になる。よって、どんな仕事においてももっとも大切なことは「謙虚さ」だと言う今井氏。ただそれは、...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/16
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
「歴史を探索していく」とは、どういうことなのだろうか。また、「歴史を活かしていく」とはどういうことなのだろうか。歴史作家の中村彰彦氏に、歴史を探り、活かしていく方法論を、具体的に教えてもらう本講義。第一話は、歴...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/14
なぜ伝わらない?理解の壁の正体を今井むつみ先生に学ぶ
編集部ラジオ2025(27)なぜ何回説明しても伝わらない?
「何回説明しても伝わらない」「こちらの意図とまったく違うように理解されてしまった」……。そんなことは、日常茶飯事です。しかしだからといって、相手を責めるのは大間違いでは? いやむしろ、わが身を振り返って考えないと...
収録日:2025/10/17
追加日:2025/11/13


