社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2018.12.07

シワ・たるみができやすい人の特徴

冬は寒くなり、肌が乾燥しやすい季節です。肌が乾燥するとシワやたるみの原因となるといわれます。そもそもシワやたるみはどうしてできるのでしょうか。今回はシワやたるみの原因や、シワ・たるみが現れやすいタイプの人、その対策法についてご紹介します。

シワ・たるみができる原因

1:加齢、閉経など生理的な変化
 顔には表情筋という筋肉があります。年を取ると足の筋肉が落ちて足腰が立ちづらくなるように、表情筋の筋力が落ちることによって顔の皮下脂肪を支える力が衰えます。その結果、シワやたるみができてしまいます。

 また、加齢や閉経による女性ホルモンの減少もシワやたるみの原因です。女性ホルモンには骨やコラーゲンを生成するなど、肌を守るために様々な役割を担っていますが、女性ホルモンが減少することによってそれらの機能を維持できなくなります。骨が減ると骨を覆う肌はたるみ、コラーゲンが減ると肌のハリが失われます。

 こういった加齢による生理的な変化は、女性であれば避けがたいものです。できるだけ早めに対処し、進行を遅らせる必要があります。

2:乾燥・紫外線など外界の刺激

 肌が乾燥がちになると肌のバリアがもろくなるため、外部からの刺激から守ろうとして角質が固くなります。そのため「ちりめんジワ」と呼ばれる無数の小ジワにつながり、放っておけば戻りにくくなります。

 また、肌の奥にある真皮層にはコラーゲン線維という肌のハリを保つ場所があります。紫外線はその真皮層まで届くため、真皮層内で炎症を引き起こします。

3:ストレス・生活習慣による新陳代謝の乱れ

 継続的なストレスやバランスの悪い食事、睡眠不足、喫煙・飲酒が習慣になっている人も要注意です。不摂生は肌の新陳代謝の乱れを招き、体を老けこませることになります。特に喫煙は血流を悪くし、肌に栄養を行き渡らせづらくなるばかりか、コラーゲンの生成を阻害する活性酸素を急激に生み出すため、常に肌に大きな負荷をかけていることになります。

4:間違ったスキンケアやマッサージ、化粧品による炎症

 一日に何度も洗顔する、クリームを塗らずに強く肌を揉むなど、間違ったスキンケアや過度なマッサージは肌を痛めつけるのと同じです。また、自分に合わない化粧品を使うと肌の炎症を引き起こすため、シワやたるみの原因となります。

シワ・たるみになりやすい人の特徴

 上記のような原因に加え、以下のような習慣がある人もシワ・たるみができやすいといわれています

・姿勢が悪い人
 猫背の人や、ほおづえをつくのがクセ、といった悪い姿勢を続けている人も、シワやたるみが起きやすくなります。表情筋は体幹とつながっているため、体幹が崩れて体にゆがみが生じると、表情筋も一緒にたるみやすくなるからです。

・無表情の人、表情グセがある人
 ポーカーフェイスは表情筋の筋力を衰えさせます。またつい眉間に眉を寄せてしまうなど表情グセがある人も、年齢と共にシワが消えにくくなった時、顔の印象に大きな影響を与えるので注意が必要です。

・無理なダイエットやリバウンドを繰り返している人
 ダイエットやリバウンドを繰り返すなど、体重の増減が激しい人も要注意。心身に影響があるのはもちろん、体重増加で伸びた肌が元に戻らず、シワやたるみとして現れやすくなります。

シワ・たるみを防ぐ対策法

 加齢は避けられないことですが、たとえ年齢的に若くても、顔にシワやたるみがあるだけで老け込んで見えてしまいます。健やかな肌を保つには、何より「肌に負担をかけない」「うるおいを保つ」こと。加齢に負けないために、早め早めの対策をしましょう。

・正しいスキンケアによる保湿
 化粧水やクリームを使った保湿ケアは日々行いましょう。肌に良いと思ってやっているのに肌荒れがなかなか改善されない、悪化したという人は専門家に診てもらい、改善していきましょう。

・紫外線対策
 日焼け止めを塗る、免疫力を高めて新陳代謝を促すなど、紫外線対策は必須。直射日光はもちろんですが、地面からの反射でも紫外線の影響を受けます。天気や外出のある・なしに関わらず、日焼け止めは欠かさないようにしたいところです。

・表情筋を鍛える
 適度なプチ・マッサージやエクササイズをして、表情筋を鍛えましょう。また普段から歯ごたえのあるものを食べる、良く笑うなど、顔を動かすことを意識した行動をしましょう。

・生活習慣を見直す
 どんなに表面上のケアをしても、内面にトラブルを抱えていては肌荒れを繰り返すだけ。遠回りに感じても、じっくりと内面から磨きをかけることも大切です。ストレスは適度に発散する、体に良いものを口にする、メリハリある生活を心がけるなどして、肌をいたわりながら身も心も美しくなりましょう。

<参考サイト>
・シワのできやすい人とできにくい人の違いとは?(クリニックビザリア 美ケア診察室)
http://www.bizarria.jp/column/wrinkle/column01/
・しわ・たるみの原因・対策(湘南美容クリニック)
https://www.s-b-c.net/contents_antiageing/antiageing/shiwatarumigenin.html
・顔のたるみの意外な原因!!今、知っておきたい骨の真実。(ロート製薬 太陽笑顔fufufu)
https://fufufu.rohto.co.jp/feature/275/1/
・しわ、たるみのメカニズム(アラガン・ジャパン 美容医療情報サイト)
http://vst-beauty.jp/gen/definition/shiwatarumi.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

デカルトが注目した心と体の条件づけのメカニズム

デカルトが注目した心と体の条件づけのメカニズム

デカルトの感情論に学ぶ(1)愛に現れる身体のメカニズム

初めて会った人なのになぜか好意を抱いてしまうことがある。だが、なぜそうした衝動が生じるのかは疑問である。デカルトが友人シャニュに宛てた「愛についての書簡」から話を起こし、愛をめぐる精神と身体の関係について論じる...
収録日:2018/09/27
追加日:2019/03/31
津崎良典
筑波大学人文社会系 教授
2

偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動

偉大だったアメリカを全否定…世界が驚いたトランプの言動

内側から見たアメリカと日本(2)アメリカの大転換とトランプの誤解

アメリカの大転換はトランプ政権以前に起こっていた。1980~1990年代、情報機器と金融手法の発達、それに伴う法問題の煩雑化により、アメリカは「ラストベルト化」に向かう変貌を果たしていた。そこにトランプの誤解の背景があ...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/11
3

なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために

なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために

エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如

現代社会にとって空海の思想がいかに重要か。AIが仕事の仕組みを変え、超高齢社会が医療の仕組みを変え、高度化する情報・通信ネットワークが生活の仕組みを変えたが、それらによって急激な変化を遂げた現代社会に将来不安が増...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/12
4

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制

「バイアスがかかる」と聞くと、つい「ないほうが望ましい」という印象を抱いてしまうが、実は人間が生きていく上でバイアスは必要不可欠な存在である。それを今井氏は「マイワールドバイアス」と呼んでいるが、いったいどうい...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/09
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
5

カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転

カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転

戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造

2025年9月、アメリカのトランプ政権は、国防総省を「戦争省」へ名称を変更した。それは内戦の構造を根本的に反転させる、大きな変化を象徴する出来事だった。政府から国民に対して行われるトップダウンの内戦とはなにか。ゲリラ...
収録日:2025/09/24
追加日:2025/11/05
東秀敏
米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー