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DATE/ 2019.02.25

「専業主婦」は年収だといくらに相当するのか?

 365日休みなく、給料も支払われない仕事ーーそう聞くと誰もが「そんなブラックな仕事があるのか」と思うかもしれません。しかし、どこの家庭でも行われている「家事」を説明しているといえば、納得できるのではないでしょうか。掃除や洗濯、買い物、料理、子どもの世話や親の介護にいたるまで、自分の家庭で家事をしていてもお金が支払われることはありません。今回は年中無休で働く専業主婦の家事仕事が、年収に換算するといくらになるのかを調べてみました。

家事にかかる平均時間から年試算してみると

 国立社会保障・人口問題研究所が発表している平成25年の第5回全国家庭動向調査の結果によると、専業主婦が家事に費やしている時間は平均で1日359分、約6時間が充てられているとされています。この時間を基準に2つの方法で試算してみましょう。

 1つ目は機会費用法という、家事をしていて仕事に出ていなかった時間を、もし賃金の出る仕事に充てていた場合の報酬金額を算定する方法です。最低賃金に照らし合わせてみると、平成30年10月時点の最低賃金は全国平均で時給874円なので、1日6時間、365日で計算すると月15万7320円、年収は191万4060円となります。

 2つ目はRC-S法という、その仕事を職業にしている人の賃金に換算するものです。今回は家事代行サービスで働く人は平均時給が1185円とされています。専業主婦が家事に費やしている1日6時間を家事代行業者の時給で計算してみると、月21万3300円、年収は259万5150円となります。

 この金額を高く感じるか安く感じるかは個人によりますが、女性の平均年収は221万円~354万円(民間給与実態統計調査調べ)なので極端に安すぎるわけではないことがうかがえます。しかし、普通の会社員と比べて年中無休で働いていることを考えると、安く感じられるのではないでしょうか。

専業主婦の年収はそんなに安くないという調査も

 一方、別の調査結果となりますが、キリンビール株式会社が平成28年9月に専門家の監修のもとでおこなった「主婦の年収シミュレーター」の調査結果によると、専業主婦(主夫)が1日に家事に充てる時間は平均5.3時間、その年収はなんと469万8670円という金額になりました。この調査では一般企業の給与体系、家事代行サービスの市場価格、そして実際に家事を行う主婦(主夫)の実感値を踏まえた独自ロジックから算出されたもの。上記の結果と比べると、大きな差があることが分かります。

簡単には定義づけられない家事仕事の対価

 このように、家事に対する代価ははっきりと定義づけすることは難しいものです。しかし、1日平均6時間の家事を家事代行サービスに依頼すると、年間で438万円~657万円ものコストがかかることになります(1時間あたり2000~3000円相場から計算)。業者を通せばそれだけのコストがかかることを家事としてこなしているのですから、親やパートナーが家事をこなしてくれていれば感謝の気持ちを、日々家族のために家事をこなしている人は自分を褒める気持ちをもつきっかけにしてみてもらえたらと思います。

<参考サイト>
・主婦の仕事を年収にすると意外と高い!? 驚きの調査結果が!
https://woman.mynavi.jp/article/161115-38/
・国立社会保障・人口問題研究所 第5回全国家庭動向調査
http://www.ipss.go.jp/ps-katei/j/NSFJ5/Kohyo/NSFJ5_gaiyo.pdf
(10MTV編集部)

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