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DATE/ 2019.08.27

銀行のATM手数料、損をしない&お得な利用法

 ゼロ金利が続く現在、大手の普通預金金利は0.001%。100万円預けても10円しか利子はつきません。銀行は「手数料で選ぶ」時代が来ているのかもしれません。まず、大手銀行の「高い」と言われる手数料から比較していきましょう。以下、振込手数料については、ATM利用を原則に調べてみました。

大手4銀行で「損」をしないためには?

・三菱UFJ銀行

 国内最大規模のメガバンク。自社ATMは8:45~21:00は土日祝も無料。それ以外の時間帯は108円。コンビニATM利用には平日8:45~18:00は108円、土日祝と平日夜間は216円かかる。振込手数料は同一店無料、同行本支店宛108円、他行宛は3万円未満270円、3万円以上432円。

※ネットバンキング「三菱UFJダイレクト」に登録し、スーパー普通預金(メインバンクプラス)を利用すると優遇される。ただし、預金残高30万円以上、月10万円以上の給与受け取り等のいずれかの条件を満たさないと、ATM時間外手数料無料、コンビニATM月2回無料にはならない。

・みずほ銀行

 前身は第一勧銀。自社ATMは平日8:45~18:00のみ無料。平日夜間・土日祝は108円と216円の時間帯があり、土日22:00~24:00は利用できない。コンビニATM利用には平日8:45~18:00は108円、土日祝日と平日夜間は216円かり、土曜22:00から日曜8:00までは利用できない。振込手数料は同一店無料、同行本支店宛3万円未満108円、3万円以上216円、他行宛は3万円未満216円、3万円以上432円。

※マイレージクラブに入会するとATM手数料・振込手数料・カード発行手数料が一定回数、無料(インターネットバンキングに登録して、みずほ銀行を給与受取口座に指定すると、コンビニATM手数料が月4回無料になる)。

・三井住友銀行

 「Tシャツ、ジーパン勤務OK」で話題を集めるメガバンク。自社ATMは平日8:45~21:00無料。夜間と土日祝終日は108円。コンビニATM利用には平日8:45~18:00は108円、土日祝日と平日夜間は216円かかる。振込手数料は同一店無料、同行本支店宛108円、他行宛は3万円未満432円、3万円以上648円。

※ネットバンキング「SMBCダイレクト」を利用して「SMBCポイントパック」より優遇が受けられる。給与・年金受取やクレジットカード引落し口座に指定するなどで、時間外手数料無料、コンビニATM利用月3回無料、同行の振込手数料無料になる。

・りそな銀行(埼玉りそな銀行)

 メガバンク+1と自称する大手銀行。自社ATMは平日8:45~21:00無料。夜間と土日祝終日は108円。コンビニATM利用には平日8:45~18:00は108円、土日祝日と平日夜間は216円かかる。振込手数料は同一店無料、同行本支店宛108円、他行宛432円。

※「りそなクラブ」に登録すると、ステータスに応じて優遇。コンビニATM手数料が月3回まで無料、他行宛振込手数料が月3回まで半額になる「ルビー」会員になるハードルは非常に高い(住宅ローン利用残高100万以上など)。埼玉りそな銀行の条件もほぼ同じ。

 こうしたかつての都市銀行は、自前のATMを多数持っているため、コンビニATMへの対応がやや遅れました。基本のATM手数料・振込手数料が高いため、ポイント制の導入などで客離れを防ぐ一方、市街地のATMは統合させるなど、合理化を進めています。銀行は1つか2つに絞り、多めの残高で優遇措置をキープする努力が強いられます。

ゆうちょ、JAやろうきんも様変わり?

・ゆうちょ銀行

 郵便局のATMは曜日・時間帯にかかわらず無料。ファミマ設置のゆうちょATMも同様に利用できる(ただし23:55~0:05・第三月曜日の朝7:00までは利用停止)。コンビニATM利用は平日8:45~18:00と土曜9:00~14:00で108円、その他は216円かかる。振込手数料は同行間5万円未満150円、5万円以上360円、他行宛5万円未満216円、5万円以上432円。

※ゆうちょダイレクトに登録すると、ゆうちょ銀行間振替が月5回まで無料になる。

・JAバンク

 農協系の銀行としておなじみ。設置ATMはやや少なめだが、全時間帯無料。コンビニATM利用は、平日8:45~18:00と土曜9:00~14:00無料。その他時間帯は108円。三菱UFJ銀行のATMもほぼコンビニに準じるが、土曜のみ108円の手数料がかかる。振込手数料は各JAによって異なるが、JAネットバンクも開設されている。

・ろうきん

 ろうきん(労働金庫)は営利を目的としない協働組織金融機関で、全国に13ある。設置ATMはやや少なめだが、イオン銀行とゆうちょ銀行のATMが無料で利用できる。コンビニATMも、ローソン、ファミマ完全無料、セブン銀行は7:00~19:00無料(時間外108円)。振込手数料は同一支店無料、本支店宛108~324円、他行宛324円。

 比較的「利用者向け」とされる金融機関。ゆうちょ銀行やJAバンクは、一般銀行が「預金」なのに現在も「貯金」と表現されます。一口に言って、民間主導で法人間の経済を回すためにお金を集めたのが「預金」、国家が庶民のお金を集めようとしたのが「貯金」です。「ろうきん」は、労働組合・生活協同組合が元になっているので、財形貯蓄や住宅ローンでおなじみの人も多いはずです。

「新しい」かたちの銀行は頼りになるか?

・新生銀行

 前身は日本長期信用銀行。自行ATMはほぼ持たず、コンビニATM、他行(全都市、ゆうちょ、イオン銀行等)ATMと提携している。いずれも24時間利用できるが出金は108円/回かかる。手数料無料の「新生ゴールド」に昇格するには、積立利用、残高100万円以上などハードルが高い。振込手数料は同行宛無料、他行宛月1~10回まで無料。以降97~285円。

・あおぞら銀行

 顧客の8割が50代以上という、シニア層に強みを持つ銀行。直近ではネット支店を開設し、普通預金金利を0.2%で提供するなど注目されている。自行ATMがそれほど多くないため、基本的にはゆうちょATMを8:00~21:00無料で利用する。コンビニATMはセブン銀行8:00~18:00が108円、平日時間外と土日祝日8:00~21:00が216円。振込手数料はインターネットバンキングの場合同行宛無料、他行宛154円。

・セブン銀行

 コンビニATMでおなじみだが、口座を開設すると、電子マネーnanacoと連動して、ポイントが貯まる。平日・休日とも7時から19時のみ引出しが無料、その他時間帯は108円(預入は無料)。振込手数料は同行宛54円、他行宛216円。

・イオン銀行

 イオングループが創設した銀行で、ショッピングセンター内では対面サービスも提供。ATM手数料は24時間365日無料。コンビニATMは、ミニストップ(イオン銀行)無料。ローソン&ファミマが月0~5回まで無料。以降は平日8:45~18:00は100円、それ以外は200円。セブン銀行は利用できない。振込手数料は同行宛5万円未満216円、5万円以上432円、他行宛5万円未満432円、5万円以上648円。また、イオン銀行スコアに応じたステージ特典で、他行宛振込手数料が月5回まで無料になり、普通預金金利も変動する。

・ローソン銀行

 小売主導型銀行としては3番目に創設、2018年10月から業務を開始した。口座開設にはスマホからアプリをダウンロードするか、PCから専用サイトにアクセスする必要がある。口座を開設するだけで、100Pontaポイントがプレゼントされる。ATM手数料は7:00~19:00無料で、時間外は108円かかる。振込手数料は同行宛7:00~19:00が54円、時間外は162円、他行宛7:00~19:00が216円、時間外が324円。

 都市銀行や地方銀行以外の、「新しい形態」と分類される銀行のうち、ネットバンキングに特化していない銀行です。セブン銀行が「7pay(セブンペイ)」を1か月で廃止した経緯もあり、今後のサービス動向が注目されます。

ネット系銀行の手数料は?

・ジャパンネット銀行

 ワンタイムパスワード生成トークンを標準セキュリティとする銀行。三井住友銀行、ゆうちょ銀行、セブン銀行、ローソン銀行のATM手数料が無料。三井住友銀行のATMでは、ジャパンネット銀行のキャッシュカードを使用して振込手数料+162円で振込ができる。インターネットバンキングでは、同行宛54円、他行宛3万円未満172円、3万円以上270円。

・ソニー銀行

 ソニーと三井住友銀行の出資により設立。住宅ローン部門では、顧客満足度9年連続1位となっている。三井住友銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、セブン銀行、イオン銀行、ローソン銀行のATM手数料が月4回無料。以降108円。振込手数料は同行宛無料、他行宛月1回無料、2回目以降216円(インターネットバンキングの場合)。三井住友銀行のATMでは、ソニー銀行のキャッシュカードを使用した振込ができる。

・楽天銀行

 旧イーバンク銀行。楽天市場利用者にはメリットが多い。自行ATMはないが、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行、セブン銀行、イオン銀行、ローソン銀行のATMが最大月7回まで無料で利用できる。振込手数料は同行宛無料、他行宛月0~3回まで無料(いずれも「ハッピープログラム」会員ステージに連動)。無料回数がない場合は3万円未満165円、3万円以上258円。

・じぶん銀行

 au(KDDI)と三菱東京UFJ銀行が2008年に共同設立したスマホを前提としたサービス。auユーザーにはメリットが多い。「じぶんプラス1」から「じぶんプラス5」まで5段階のステージに応じて、ATM利用料を設定(最大引出月11回まで無料)。振込手数料は同行間または三菱UFJ銀行宛は何度でも無料、他行への振込は3万円未満174円、3万円以上278円。優遇では「プラス3」で月1回、「プラス4」で月8回無料になる。

・住信SBIネット銀行

 三井住友信託銀行とSBIホールディングスが出資して設立したインターネット専業銀行。ゆうちょ銀行、イオン銀行、セブン銀行、ローソン銀行ATMでの引出しは最大15回まで無料(スマプロランクに連動)。以降は108円。振込手数料は、同行及び三井住友信託銀行宛無料、他行宛月1~15回まで無料(スマプロランクに連動)。以降154円。スマプロランクは、残高30万円が基準になっている。

・SBJ銀行

 韓国の大手銀行である新韓銀行を中核とする「新韓金融グループ」の日本現地法人として2009年より営業。主要都市に10か所の支店と4か所の両替所があり、金利の高さで利用者を増やしている。インターネットバンキング「SBJダイレクト」を利用すると他行宛振込が月7回まで無料になる。ゆうちょ銀行、みずほ銀行のATMがほぼ終日、月3回まで無料。コンビニATM出金手数料は、セブン銀行、イオン銀行が何回でも無料。イーネット(ファミマ)は月10回まで無料。以降108円。振込手数料は同行宛無料、他行宛月1~15回まで無料。以降142円。

 こちらはネット取引に主軸を置く銀行ばかり。自行ATMがない分、コンビニATMとの連動に力を入れています。

預金残高10万円以下でもおトク感のあるのはズバリ!?

 各行の口座サービスやポイントプログラムには残高条件など、複雑な取り決めがあり、分かりにくくなっています。ズバリ、預金残高10万円以下でもATM利用料や振込手数料におトク感のある金融機関を選んでみました。

 まず、都市ではあまりなじみのない「JAバンク」や「ろうきん」がメリットの高さで際立ちます。JAバンクはゆうちょ銀行や三菱UFJ銀行と各コンビニATMが平日昼間は無料で使え、ろうきんはセブン銀行、ゆうちょ銀行、イオン銀行のATMが無料です。また、ろうきんを給与振込・年金受取口座に指定すると、振込手数料が月3回までキャッシュバックされます。

 住信SBIネット銀行も、ゆうちょ銀行とコンビニATM無料利用は魅力。また、他行宛のネット振込も1~3回までは0円なので、振込回数のあまり多くない人は、こちらで十分まかなえるでしょう。

 SBJ銀行ではゆうちょ銀行やみずほ銀行(3回まで)とセブン銀行、ファミマのATMが無料利用でき、他行宛ネット振込手数料も7回まで0円なので、使い勝手よく感じます。

 もしも三菱UFJ銀行で預金残高が10万円以下であれば、コンビニATMは無料になりません。週1回使う人だと毎月432円の負担(夜間だと、その倍)で、年間では5,184円(夜間では10,368円)とバカになりません。今後とも手数料優遇はますます縮小される動きが予想されています。十分に注意してメインバンクを選びましょう。

<参考サイト>
・三菱UFJ銀行
http://www.bk.mufg.jp/
・みずほ銀行
http://www.mizuhobank.co.jp/
・三井住友銀行
http://www.smbc.co.jp/
・りそな銀行(埼玉りそな銀行)
http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/
http://www.resona-gr.co.jp/saitamaresona/
・ゆうちょ銀行
http://www.jp-bank.japanpost.jp/
・JAバンク
http://www.jabank.org/
・ろうきん
https://all.rokin.or.jp/
・新生銀行
http://www.shinseibank.com/
・あおぞら銀行
http://www.aozorabank.co.jp/
・セブン銀行
http://www.sevenbank.co.jp/
・イオン銀行
http://www.aeonbank.co.jp/
・ローソン銀行
https://www.lawsonbank.jp/
・ジャパンネット銀行
http://www.japannetbank.co.jp/
・ソニー銀行
https://sonybank.net/
・楽天銀行
http://www.rakuten-bank.co.jp/
・じぶん銀行
http://www.jibunbank.co.jp/
・住信SBIネット銀行
https://www.netbk.co.jp/
(10MTV編集部)

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