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DATE/ 2019.12.17

米1合は何gで1坪は何平米?わかりにくい単位

 1合といえばお米を炊く単位であることは分かりますが、それが何グラムだか分かりますか。また、10坪と言われればだいたいのサイズは想定できるかもしれませんが、それが何平米なのかすぐに換算できますか。

 このわかりにくさの原因は、日本の伝統的な計量法である尺貫法とグローバルスタンダードであるメートル法が混在しているからです。尺貫法とメートル法はいつ、どのように統一されていったのか、その歴史に迫ります。

「母をたずねて三千里」は何キロメートル?

 そもそも尺貫法がどのようなものか知っていますか。冒頭に書いた「合」や「坪」を除いて、最近はあまり使わないのでよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

 尺貫法は古代中国を起源とする日本古来の計量法です。基本単位として長さに「尺」、重さ(質量)に「貫」、面積に「歩」や「坪」、体積に「升」を用います。

 さらに「尺」は毛、厘、分、寸、丈、間、町、里という単位に変換できます。余談ですが、「里」はジブリの高畑勲と宮崎駿が手がけたアニメ「母をたずねて三千里」の「里」です。1里は12960尺で36町、メートル法で言うと約4キロメートル。つまり、三千里は約1万2千キロメートルです。

畳、坪、平米はワン、ツー、スリー・スリー

 「貫」は毛、厘、分、匁、斤。「歩」「坪」は勺、合、畝、反、町。「升」は勺、合、升、斗、石。これがお米の「合」ですね。重さ(質量)ではなく体積を測る単位であることがポイントです。米1合はだいたい約150gですが、グラムは重さ(質量)の単位なので換算するときは要注意。

 1合に対して1カップという単位があるのもややこしいですね。1カップは200mlですが、炊飯器についているカップは1合なので180mlです。

 同じく分かりにくいのが不動産関連でよく使われる「畳」「坪」「平米」の混在。「畳」は文字通り、畳一枚分の広さを指しますが、さらにややこしいのが、畳は京間、江戸間、団地間などいくつか種類があって、それぞれサイズが異なること。団地間と京間はおよそ2平米ほどの違いがあります。

 こうした細かいことを差し引いて、「畳」「坪」「平米」を横一列に並べると次のようになります。1坪=約3.3平米=約2畳。数字の順番で1坪、2畳、3.3平米とすると覚えやすいかもしれません。1坪=2畳=3.3平米の方程式は、ワン、ツー、スリー・スリーと覚えましょう。

尺貫法は廃止されたが、「匁」は世界の公式単位

 尺貫法に慣れてきたところでいよいよ尺貫法からメートル法に統一していった歴史の流れを追いかけてみることにしましょう。日本にメートル法が導入されたのは結構古く、100年ほど前の明治時代まで遡ります。

 まず1885年に国際的な単位の統一を目的としたメートル条約に加盟しました。さらに1891年に度量衡法が公布。このとき、1尺が33分の10メートル、1貫が4分の15キログラムに厳密に統一され、メートル法は普及していきます。

 それ以来、ずっと尺貫法とメートル法と併用されてきましたが、1959年に原則として尺貫法は廃止され、1966年以後はメートル法に統一されました。ただし、「匁」だけは真珠を測る世界の公式単位として今でも使用が認められています。

 単位にはその国や地域独自の価値観が少なからず反映されています。便利だからといって何もかもグローバルスタンダードに合わせる必要はないでしょう。大工さんはいまも尺貫法を使っていますし、お米の一合カップや一升瓶が食生活に欠かせません。単位が変わることで失われるものもきっとあるはずです。

<参考サイト>
・コトバンク 尺貫法
https://kotobank.jp/word/尺貫法-76054

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