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DATE/ 2020.05.05

空気清浄機はウイルスに有効なのか?

 感染拡大がつづく新型コロナウイルス、消費者庁はインターネット広告で、新型コロナウイルスに対する予防効果を標榜するような文言でプロモーションする健康食品や空調機器、空間除菌商品などに対し、緊急的に改善要請を行いました。

 新型コロナウイルスについては、その性状・特性が明らかになっていないので、特別な機器で空間除菌するといった段階には至っていません。では、他のウイルスや花粉といったアレルギー物質をクリアするような空気清浄機はどうでしょうか?公共の設置施設でそうした機器の稼働状況はどうなっているのでしょう?

基幹技術は光触媒

 空気清浄機の性能は年々進化しています。その性能は、「除菌」「脱臭」「集塵」に集約されるといってよいでしょう。方法的には、大きくフィルター式、電気集塵式に分類することができます。また、フィルタリング、光触媒、イオン発生を組み合わせたハイブリッドな機器も市場に出ています。

 酸化チタンに光が当たるだけで、抗菌・抗ウイルス、防汚、防曇、脱臭、大気浄化、水浄化といった効果が認められている光触媒技術は、様々なクリーン技術に応用されています。東海道・山陽新幹線「のぞみ号」の光触媒式空気清浄機、成田国際空港の光触媒テント、パナホームの一戸建て、日光東照宮の「漆プロジェクト」から、ルーブル美術館、クフ王の大ピラミッド、国際宇宙ステーションまで実用されていることが、1967年に酸化チタン光触媒を発見した藤嶋昭氏の著書やインタヴューで知ることができます。

施設での設置事例は?

 JR新幹線の車両で採用されているアンデス電気株式会社の機器は、脱臭性能から除菌機能を受けて、医療機関、福祉施設、飲食店、遊戯施設にも導入されていることがサイト情報から知ることができます。同社の技術は、2003年中国からのウイルス拡大時には、消毒機器として海外公的機関「中華人民共和国衛生部」による認証も受けているとのことですが、除菌以上に防臭・脱臭効果が認められているようです。

 特に、タバコ臭のイメージが強いパチンコホールでは、建築基準法で定められた換気量をクリアし、空気環境整備に注力していることが「パチ7」の取材でもわかります。

 また、一般的な空気清浄機の設置事例でわかりやすいのがホテルです。各個室に1台設置していることも少なくなく、出張など様々なホテルチェーンに泊まってみることで、どんな機種が採用されているか、またその機能比較をすることができます。

海外の空気清浄事例は?

 PM2.5など中国の空気の大気汚染はよく知られていますが、北京に転勤になった知人の実話でいうと、日本から持っていった空気清浄機が半年で壊れてしまうとのこと。住居内の汚染レベルも相当高く、その汚染度合いに見合った空気清浄機が求められるといったところでしょう。

 イギリスにおいても、屋内空気汚染が重大な問題になっているようで、複数の保育園で実施した空気清浄機能の効果検証の結果、“空気清浄機が実際の保育環境においてPM2.5と二酸化窒素を削減するのに効果的であった”ことが実証されたことが報じられています。

 国内外問わず、空気清浄において、ウイルス除菌は今後特に望まれるところですが、完全除去の検証は難しく、煙草の煙害抑止+脱臭、花粉やPM2.5の除去効果は実証され採用されているようです。

<参考サイト>
・【新型コロナウイルス】予防を表示した商品に消費者庁が改善要請 健康食品や空気清浄機など効果は不明│一般社団法人日本生活習慣病予防協会般社団法人日本生活習慣病予防協会
http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2020/010165.php
・DIAMOND online:2017年度「文化勲章」!新幹線「のぞみ」、成田国際空港からルーブル美術館、国際宇宙ステーションまで、なぜ、光触媒は広がり続けているのか?
https://diamond.jp/articles/-/148812
・パチ7:ちょっと色々と怖いけど、パチンコホールと換気について調べてみた。
https://pachiseven.jp/articles/detail/11199
・こどもの空気研究所:ロンドン市長が保育施設での空気清浄機設置の効果を報告
https://cafc.blueair.jp/column/other/314/

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