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布マスクと不織布マスクの違いとは?
家庭用マスクは素材別に、「布マスク」と「不織布マスク」に大別できます。まずは、それぞれの特徴・メリット・デメリットを見ていきたいと思います。
「布マスク」の長所は、なんといっても水洗いをして繰り返し使えることにあります。また、適度な保湿性や吸湿性に優れており、肌触りがよいといったメリットがあります。
ただし、「不織布マスク」より織り目が粗いためウイルスや菌を含んだ飛沫を防ぐ効果が小さくなってしまったり、再利用する際の管理が悪いと雑菌がはびこる可能性が高まりかえって不衛生になったりしてしまうといったデメリットもあります。
「不織布マスク」は“不織布”の弾力性や通気性に優れ加工しやすいといった素材のメリットを生かしたり、複数の原料を組み合わせることで厚みや空隙を自由に調整したりといった、多様な商品展開がなされています。
なお、ナイロンやウレタンなどの化学繊維を利用した“不織布”もありますが、一般的な「不織布マスク」とは、繊維を合成樹脂接着剤の槽に通して含浸し乾燥・熱処理を施す、浸漬式(または湿式・抄紙式)といわれる加工方法を用いて作られた、“紙によく似た感じの布”を原材料としたマスクを指します。
そして、この“紙によく似た感じの布”でできたいわゆる一般的な「不織布マスク」は、「布マスク」よりも比較的低コストで製造できるため、使い捨てを前提としていることが主流です。このように、安全性を担保できたうえで低コストの使い捨ての商品を需要以上に供給できることは、衛生用品にはとても重要です。
ただし、基本的に水洗いに不向きで耐久性も低く繰り返しの使用には不向きといった素材の特性は、安定供給ができずに品不足となった際には大きなデメリットともなりえます。
長崎大学病院感染制御教育センター・副センター長の田代将人氏は、新型コロナウイルス(COVID-19)やインフルエンザのような飛沫感染と接触感染で感染が広がる感染症に関して、「そもそもウイルスを持っている側がマスクをしていれば、飛沫は飛び散らない」と述べています。
ただし、新型コロナウイルス(COVID-19)は無自覚・無症状の場合もあるため、全ての人が“自分がウイルスをもっているかもしれない”という前提に立って、感染しないためではなく感染させないために、マスクを着用することが求められています。
なお、現時点で地球上に存在する人に対して空気感染(飛沫核感染)する力がある病原体は、1)麻疹ウイルス、2)水痘・帯状疱疹ウイルス、3)結核菌、の3つのみです(以上の空気感染する3つの病原体は、家庭用マスクでは防ぐことはできません。感染防止のためには、専用の医療用マスクが必要になります)。
マスクをすることがかえってリスクとならないように、マスクを外す際には特に注意を払います。汚染されている面には触れずにひもだけをもって捨てるなり洗うなりを済ませたうえで、速やかに手洗いや手指消毒を行い、汚染されているかもしれない手も清潔にする必要があります。
さらにマスクをつける際においても、清潔なマスクを扱う前に手洗いや手指消毒を行い手に病原体が付着していない状態とすることや、マスクの裏表や上下左右をよく確認し、正しく鼻・ほほ・あごなどにフィットさせて着用させるなど、それぞれのマスクの効果を高めることが肝要です。
そしてなによりも、自分と自分の大切な人のため、また、まわり回ってつながっている社会全体のために、それぞれのマスクの基本的な取り扱い知識を正しく知って適正に取り扱うことや、公衆衛生を向上させて感染症の拡大を防止することが、大切となっています。
「布マスク」の特徴・メリット・デメリット
「布マスク」には、定番の白のガーゼマスクをはじめ、中にフィルターを縫い込んで花粉などの通過を防ぐ機能性を強化したタイプ、肌に優しいコットンなど素材の特性を生かしたタイプ、さらにはお気に入りの布を利用した手作りタイプなども増えています。「布マスク」の長所は、なんといっても水洗いをして繰り返し使えることにあります。また、適度な保湿性や吸湿性に優れており、肌触りがよいといったメリットがあります。
ただし、「不織布マスク」より織り目が粗いためウイルスや菌を含んだ飛沫を防ぐ効果が小さくなってしまったり、再利用する際の管理が悪いと雑菌がはびこる可能性が高まりかえって不衛生になったりしてしまうといったデメリットもあります。
「不織布マスク」の特徴・メリット・デメリット
「不織布マスク」の原材料となる“不織布”とは文字通り“織らない布”で、具体的には繊維を合成樹脂やその他の接着剤で接合して布状にしたものをいいます。「不織布マスク」は“不織布”の弾力性や通気性に優れ加工しやすいといった素材のメリットを生かしたり、複数の原料を組み合わせることで厚みや空隙を自由に調整したりといった、多様な商品展開がなされています。
なお、ナイロンやウレタンなどの化学繊維を利用した“不織布”もありますが、一般的な「不織布マスク」とは、繊維を合成樹脂接着剤の槽に通して含浸し乾燥・熱処理を施す、浸漬式(または湿式・抄紙式)といわれる加工方法を用いて作られた、“紙によく似た感じの布”を原材料としたマスクを指します。
そして、この“紙によく似た感じの布”でできたいわゆる一般的な「不織布マスク」は、「布マスク」よりも比較的低コストで製造できるため、使い捨てを前提としていることが主流です。このように、安全性を担保できたうえで低コストの使い捨ての商品を需要以上に供給できることは、衛生用品にはとても重要です。
ただし、基本的に水洗いに不向きで耐久性も低く繰り返しの使用には不向きといった素材の特性は、安定供給ができずに品不足となった際には大きなデメリットともなりえます。
感染経路によって変えるマスクの活用法
以上のように「布マスク」と「不織布マスク」違いを見てみると、それぞれの特徴・メリット・デメリットが見えてきます。また、マスクには今回取り上げたいわゆる家庭用マスク以外にも、医療用や産業用といったより目的に特化した製品もあります。長崎大学病院感染制御教育センター・副センター長の田代将人氏は、新型コロナウイルス(COVID-19)やインフルエンザのような飛沫感染と接触感染で感染が広がる感染症に関して、「そもそもウイルスを持っている側がマスクをしていれば、飛沫は飛び散らない」と述べています。
ただし、新型コロナウイルス(COVID-19)は無自覚・無症状の場合もあるため、全ての人が“自分がウイルスをもっているかもしれない”という前提に立って、感染しないためではなく感染させないために、マスクを着用することが求められています。
なお、現時点で地球上に存在する人に対して空気感染(飛沫核感染)する力がある病原体は、1)麻疹ウイルス、2)水痘・帯状疱疹ウイルス、3)結核菌、の3つのみです(以上の空気感染する3つの病原体は、家庭用マスクでは防ぐことはできません。感染防止のためには、専用の医療用マスクが必要になります)。
マスク着用をかえってリスクとしないために
ところで、どんなマスクであっても、必ずいつかは外す必要が出てきます。その際に、表面に付着している病原体との接触感染の危険性が高まるため、マスクは自分の身を守るために100%安全とはならないといわれています。マスクをすることがかえってリスクとならないように、マスクを外す際には特に注意を払います。汚染されている面には触れずにひもだけをもって捨てるなり洗うなりを済ませたうえで、速やかに手洗いや手指消毒を行い、汚染されているかもしれない手も清潔にする必要があります。
さらにマスクをつける際においても、清潔なマスクを扱う前に手洗いや手指消毒を行い手に病原体が付着していない状態とすることや、マスクの裏表や上下左右をよく確認し、正しく鼻・ほほ・あごなどにフィットさせて着用させるなど、それぞれのマスクの効果を高めることが肝要です。
そしてなによりも、自分と自分の大切な人のため、また、まわり回ってつながっている社会全体のために、それぞれのマスクの基本的な取り扱い知識を正しく知って適正に取り扱うことや、公衆衛生を向上させて感染症の拡大を防止することが、大切となっています。
<参考文献・参考サイト>
・マスク - 一般社団法人 日本衛生材料工業連合会
http://www.jhpia.or.jp/product/mask/index.html
・「マスク」『日本大百科全書』(山根信子著、小学館)
・「マスク」『世界大百科事典』(平凡社)
・「不織布」『デジタル大辞泉』(小学館)
・「不織布」『日本大百科全書』(角山幸洋著、小学館)
・[医療者向け動画配信]新型コロナウイルス感染症に対する個人防護具の適切な着脱方法 - 長崎大学病院
http://www.mh.nagasaki-u.ac.jp/kouhou/topics/2020/3/1/index.html
・マスク - 一般社団法人 日本衛生材料工業連合会
http://www.jhpia.or.jp/product/mask/index.html
・「マスク」『日本大百科全書』(山根信子著、小学館)
・「マスク」『世界大百科事典』(平凡社)
・「不織布」『デジタル大辞泉』(小学館)
・「不織布」『日本大百科全書』(角山幸洋著、小学館)
・[医療者向け動画配信]新型コロナウイルス感染症に対する個人防護具の適切な着脱方法 - 長崎大学病院
http://www.mh.nagasaki-u.ac.jp/kouhou/topics/2020/3/1/index.html
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