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DATE/ 2020.08.10

家の中のカビ…その原因と対策は?

 湿気が多くなる春から夏にかけて特に発生しやすいカビ。水回りに発生しやすいイメージがありますが、実は条件がそろえば家中どんなところにもできてしまうのをご存知ですか? 部屋にカビ臭さを感じるだけでなく、アレルギー反応や咳・喉の痛みを引き起こしてしまうことも。どんな対策をすれば良いのか、調べてみました。

なぜカビが生えるのか?

 カビは目に見えないだけで、実は空気中に漂っているといわれています。そして、カビの大好物は「湿気」と「汚れ」。つまり、通気性が悪く水やホコリがたまりやすい環境になると、カビは繁殖しはじめてしまうのです。そのため、湿度が高くなりがちな風呂場や洗面所だけでなく、換気をすることが少ない押し入れや寝室なども、カビが発生しやすい場所といえます。

 もともとカビが生えやすいのは、湿度の高い春から夏にかけての時期だといわれていました。しかし、最近では夏は涼しく冬は暖かく過ごせるような気密性の高い住宅が増えたため、春から夏に限らず一年を通してカビが発生しやすい環境に。季節を問わず対策が求められているのです。

カビが生えたときの対処法

 家の中でカビを発見したときは、なるべく早く対処するのが鉄則です。カビは放っておくとみるみるうちに繁殖してしまいます。カビが深くなってしまうと掃除するのも大変になってしまうので、一刻も早く除去するようにしましょう。

 カビを見つけたときに、まずは消毒用アルコールで拭き取るのが基本です。アルコールにはカビのタンパク質を壊す働きがあるので、実はカビにとっての弱点なのです。掃除する場所に直接吹き付けるとカビが飛散する恐れがあるので、ティッシュなどに含ませて拭き取りましょう。外側から中心に向かって、カビを広げないように拭き取るのがポイントです。

 また、カビキラーやカビハイターなどの漂白剤入りの薬剤を使う方も多いでしょう。これらは強力な洗剤なので、扱いには充分注意する必要があります。使用時には換気とゴム手袋の着用が必須ですし、水を吸ってしまう素材には使用することができません。ただし、使用できる素材であれば、アルコールでは落とせないような黒くこびりついたカビもキレイに落とすことができます。

カビ再発防止のためにできること

 カビが好む「湿気」と「汚れ」をできるだけなくすことがカビを発生させない方法なので、「こまめに換気すること」「汚れをためないように掃除すること」がカビ再発防止の基本になります。もし換気や温度調節が難しい場合には除湿器やエアコンのドライ機能などの家電を活用するのも良いでしょうし、通気性が悪いレイアウトになっていたら見直すのも良いでしょう。

 また、前述の通りアルコールがカビの弱点になるので、消毒用アルコールを常備しておくのも良いでしょう。カビを見つけたらすぐ拭き上げるのも良いですし、普段から掃除の仕上げに使うことでカビの再発防止に効果があります。

 湿度の高い日本に住んでいる以上、どうしてもカビの発生に悩まされてしまうのはやむを得ません。どうしてもカビ退治の時間がとれない場合にはプロのハウスクリーニングに相談するのも手段のひとつです。カビができないために何ができるのかを考え、自身の生活にあったやり方を探ってみましょう。

<参考サイト>
・部屋のカビを除去する方法|カビの原因や予防策は?
https://cojicaji.jp/cleaning/living/1631
・家の中にカビが!カビの発生条件や再発防止方法をご説明!
https://curama.jp/magazine/384/
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一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授