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クレジットカード裏面にサインしないとどうなる?
JCBの調査によると、クレジットカード保有率はおよそ85%、平均保有枚数は3.0枚とのこと(2019年時点)。常に数枚を持ち歩いているという人も多いようです。また意図していなくとも、ポイントカードや会員証、交通系ICカードにクレジットカード機能がついているという人もいるでしょう。中にはクレジットカードの裏面に署名せずにそのまま財布に入れている人もいるのではないでしょうか。しかし、これは実は危険です。
三井住友カードによると、サインされていないクレジットカードを利用した際、盗難・紛失の被害にあっても補償対象にならない場合があるとしています。一般的には不正利用された場合の被害額はクレジットカード会社が補償しますが、会員側が規約違反だった場合で、故意や過失が認められる場合、この限りではありません。クレジットカード裏面にサインすることは、会員規約として定められています。つまり、この場合に不正利用されたとしたら、規約違反として、被害額は自己負担になるということです。また問題を避けるため、利用店舗側はそもそもサインされていないクレジットカードの利用を拒否することもあります。
もちろん実際に使用する際は、カードの裏面と同じサインをする必要があります。このことから自分が書き慣れたサインが一番いいでしょう。ただし、カードのサインをきれいに書き過ぎてしまうと、お店で書くサインとの差があり過ぎて怪しまれる場合もあるそうです。カードにサインする時には、気負わずに。また、もしサイン欄のサインを間違えてしまったら、速やかにクレジットカード会社に連絡して再発行してもらいましょう。サインに訂正や上書きのあるクレジットカードは使用できません。また、使っていてサインが薄くなってきたりした場合も再発行してもらいましょう。
こういったさまざまな犯罪を防ぐために、最近では、磁気カードからスキミングや偽造が難しいICカードに切りかわってきています。ICカードには暗証番号が格納されているので暗証番号で本人確認ができ、サインする必要はありません。ただし先にも書きましたが、ICカードであっても、決済の際「サインで」と言われてしまうと暗証番号は必要ありません。つまり、ICカードであっても、カード裏面のサイン(署名)に関してはしっかりと意識しておく必要があることは変わりません。
被害にあった時サインをしていないと補償されない
クレジットカードは決済時に暗証番号を使うか、サインを使うかはその場で申告します。つまり、暗証番号がわからなくても「サインで」と言えば使えてしまいます。このサインとカード裏面のサインが一見して同じであれば、店員さんも不正利用を疑う術はありません。また、もし裏面にサインのないクレジットカードをなくしたり盗まれたりしたら、第三者がサインして使用することは容易です。つまり、カード裏面にサインをしていなかった場合、そのまま使われてしまいます。三井住友カードによると、サインされていないクレジットカードを利用した際、盗難・紛失の被害にあっても補償対象にならない場合があるとしています。一般的には不正利用された場合の被害額はクレジットカード会社が補償しますが、会員側が規約違反だった場合で、故意や過失が認められる場合、この限りではありません。クレジットカード裏面にサインすることは、会員規約として定められています。つまり、この場合に不正利用されたとしたら、規約違反として、被害額は自己負担になるということです。また問題を避けるため、利用店舗側はそもそもサインされていないクレジットカードの利用を拒否することもあります。
どんなサインにすればいいのか
ではどのようなサインだと安全なのでしょうか。まず、カード裏面のサインに関して文字や言語による決まりはないようです。漢字でもローマ字でも、またひらがなでもカタカナでもオーケー。さらにイニシャルでもニックネームでも、下の名前だけでもいいそうです。ただし、漢字がオススメ。三井住友カードによると、漢字は画数が多くてバランスが取りにくいので、書き慣れていない人に真似されにくいとのこと。特に海外での不正利用リスクにはある程度有効かもしれません。もちろん実際に使用する際は、カードの裏面と同じサインをする必要があります。このことから自分が書き慣れたサインが一番いいでしょう。ただし、カードのサインをきれいに書き過ぎてしまうと、お店で書くサインとの差があり過ぎて怪しまれる場合もあるそうです。カードにサインする時には、気負わずに。また、もしサイン欄のサインを間違えてしまったら、速やかにクレジットカード会社に連絡して再発行してもらいましょう。サインに訂正や上書きのあるクレジットカードは使用できません。また、使っていてサインが薄くなってきたりした場合も再発行してもらいましょう。
不正利用は年々膨れ上がっている
クレジットカードの不正利用は2020年までの5年間でおよそ3.5倍に拡大しています。不正利用額は、2016年に142億円だったものが、2018年には235.4億円、2019年には273.8億円と年々膨れ上がっています。もっとも多い犯罪は「番号盗用」でおよそ79.7%。盗まれたカード情報がそのまま通販サイトで使用されるほかに、ネット上の「ダークウェブ」で売買されることもあります。また「偽造カード」の被害は全体の6.8%ですが、毎年一定数発生し続けています。こういったさまざまな犯罪を防ぐために、最近では、磁気カードからスキミングや偽造が難しいICカードに切りかわってきています。ICカードには暗証番号が格納されているので暗証番号で本人確認ができ、サインする必要はありません。ただし先にも書きましたが、ICカードであっても、決済の際「サインで」と言われてしまうと暗証番号は必要ありません。つまり、ICカードであっても、カード裏面のサイン(署名)に関してはしっかりと意識しておく必要があることは変わりません。
<参考サイト>
・クレジットカードの裏面にサイン・サインする意味と注意点│三井住友カード
https://www.smbc-card.com/nyukai/magazine/security/
・JCB、「クレジットカードに関する総合調査」2019年度の調査結果を発表|JCB
https://www.global.jcb/ja/press/20200226105311.html
・日本のクレジット統計 2019年版|一般社団法人 日本クレジット協会
https://www.j-credit.or.jp/information/statistics/index.html#damage
・後れを取った日本もいよいよ本腰【知っておきたいクレカの安全性 前編】2020年、「完全IC化」でクレジットカードのセキュリティはどう変わる?|価格.com マガジン
https://kakakumag.com/money/?id=14977
・クレジットカードの裏面にサイン・サインする意味と注意点│三井住友カード
https://www.smbc-card.com/nyukai/magazine/security/
・JCB、「クレジットカードに関する総合調査」2019年度の調査結果を発表|JCB
https://www.global.jcb/ja/press/20200226105311.html
・日本のクレジット統計 2019年版|一般社団法人 日本クレジット協会
https://www.j-credit.or.jp/information/statistics/index.html#damage
・後れを取った日本もいよいよ本腰【知っておきたいクレカの安全性 前編】2020年、「完全IC化」でクレジットカードのセキュリティはどう変わる?|価格.com マガジン
https://kakakumag.com/money/?id=14977
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