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盗難に遭いやすい車種トップ5
車の盗難件数は、2003年(平成15年)の6万4,223件をピークに減少しています。2019年(平成31年・令和元年)には7,143件とピーク時の11%弱程度。さらに2020年の自動車盗難件数は前年比27.1%減の5,210件とさらにおよそ2,000件程度減少しました。特に2020年での減少要因としては、監視の目が行き届く社会になった点、コロナ禍で在宅が増えたことによるリスクの減少と、海外から窃盗団が入国できなかった点などが考えられるようです。全体で減少傾向とはいえ、コロナ禍の影響が終わった後には、再びリスクが増大する可能性はあります。ここでは、自動車盗難の状況をもう少し詳しく見てみましょう。
1位 ランドクルーザー 25件 15.8%
2位 プリウス 22件 13.9%
同2位 レクサスLX 22件 13.9%
4位 レクサスLS 12件 7.6%
5位 クラウン 9件 5.7%
1位はランドクルーザー。2020年2月の調査から2回連続です(前々回の調査では3位)。2位のプリウスは前々回の調査から3回連続で2位。3位と4位はレクサスですが、以降6位にもレクサスから2車種がランクインするなど、ワースト13車種のうちレクサスブランドが36.1%を占めています。全体の傾向としては、比較的海外で人気の車が中心のようです。
一方、平均支払保険金は406.2万円と前回調査の401.4万円から増加しています。特に盗難車両が発見された場合の支払保険金が増加しているとのこと。これには、発見時に部品が抜き取られていて状態が良くないことや、より高額な車両が狙われていることが関係しているようです。
日中(9時から17時) 12.7%
夜間(17時から22時) 10.8%
深夜から朝(22時から9時) 66.5%
不明 10.1%
分析では、薄暗い時間帯、薄暗い場所で犯行が行われていることが多いと推察されています。また、同調査での盗難発生場所の割合でもっと多いのは「契約駐車場(屋外)」40.5%、次いで「自宅(屋外)」37.3%、3位は「自宅(屋内)」5.1%、4位は「通勤先駐車場」3.2%となっています。ちなみにここでの「自宅(屋内)」とは、「根がありかつ4方向が壁やシャッターで囲まれているもの」とのこと。
ただし前回調査(2020年2月)の調査で最も多いのは「自宅(屋外)」で51.3%、次いで「契約駐車場(屋外)」22.8%の順です。資料でこの点への言及はありませんが、筆者の推測では在宅勤務が急増したことにより、在宅の可能性のある自宅からの盗むリスクを避けた結果でないでしょうか。ともあれ、盗難の多くは7割から8割が屋外駐車場で起きていることがわかります。
対策としては、「貴重品を車に置かない」、「タイヤロック・ハンドルロックなどの物理的ロックを使う」、「人目につきやすい駐車場にする・防犯カメラを設置する」の3つがまず考えられる方法です。また万が一盗難にあったときには、速やかに警察に届けることになりますが、このとき車の登録番号など車検証の情報が必要です。いざという時に備えて、車検証はあらかじめコピーしておくか、スマートフォンで撮影しておきましょう。
盗難に遭いやすい車種トップはランドクルーザー
盗難に遭いやすい車種を見てみましょう。以下、日本損害保険協会が公表している車種別トップ5です(2020年11月の調査)。左から車名、件数、構成比となっています。1位 ランドクルーザー 25件 15.8%
2位 プリウス 22件 13.9%
同2位 レクサスLX 22件 13.9%
4位 レクサスLS 12件 7.6%
5位 クラウン 9件 5.7%
1位はランドクルーザー。2020年2月の調査から2回連続です(前々回の調査では3位)。2位のプリウスは前々回の調査から3回連続で2位。3位と4位はレクサスですが、以降6位にもレクサスから2車種がランクインするなど、ワースト13車種のうちレクサスブランドが36.1%を占めています。全体の傾向としては、比較的海外で人気の車が中心のようです。
一方、平均支払保険金は406.2万円と前回調査の401.4万円から増加しています。特に盗難車両が発見された場合の支払保険金が増加しているとのこと。これには、発見時に部品が抜き取られていて状態が良くないことや、より高額な車両が狙われていることが関係しているようです。
薄暗い時間帯、屋外駐車場に注意
以下は同調査における車両本体の盗難発生時間帯の割合です。圧倒的に深夜から朝(22時から9時) が多いことがわかります。日中(9時から17時) 12.7%
夜間(17時から22時) 10.8%
深夜から朝(22時から9時) 66.5%
不明 10.1%
分析では、薄暗い時間帯、薄暗い場所で犯行が行われていることが多いと推察されています。また、同調査での盗難発生場所の割合でもっと多いのは「契約駐車場(屋外)」40.5%、次いで「自宅(屋外)」37.3%、3位は「自宅(屋内)」5.1%、4位は「通勤先駐車場」3.2%となっています。ちなみにここでの「自宅(屋内)」とは、「根がありかつ4方向が壁やシャッターで囲まれているもの」とのこと。
ただし前回調査(2020年2月)の調査で最も多いのは「自宅(屋外)」で51.3%、次いで「契約駐車場(屋外)」22.8%の順です。資料でこの点への言及はありませんが、筆者の推測では在宅勤務が急増したことにより、在宅の可能性のある自宅からの盗むリスクを避けた結果でないでしょうか。ともあれ、盗難の多くは7割から8割が屋外駐車場で起きていることがわかります。
「貴重品を置かない」、「物理的ロックを使う」、「人目につきやすい駐車場に」
車両盗難の手法は、一般的には大きく4つの手法があるようです。一つは窓ガラスやキーシリンダーを破壊したり、窓の隙間から針金でドアを解錠したりする直接的な侵入。二つ目はイモビカッターを使用した手口。キーと車載コンピュータのIDを合致させてエンジンをかけるものがイモビライザーですが、この情報をイモビカッターでリセットするという手法です。三つ目はリレーアタック。新型車に多く採用されているスマートキーの電波を増幅させて解錠するもので、窃盗団が利用します。四つ目はコードグラバーを使用した手口。これはスマートキーではなく、車本体から発する電波を利用して解錠する最新の手法です。コードグラバーとはスマートキーのIDを複製してスペアキーの代わりに使うものですが、これを盗難に悪用するそうです。対策としては、「貴重品を車に置かない」、「タイヤロック・ハンドルロックなどの物理的ロックを使う」、「人目につきやすい駐車場にする・防犯カメラを設置する」の3つがまず考えられる方法です。また万が一盗難にあったときには、速やかに警察に届けることになりますが、このとき車の登録番号など車検証の情報が必要です。いざという時に備えて、車検証はあらかじめコピーしておくか、スマートフォンで撮影しておきましょう。
<参考サイト>
コロナ禍のステイホームが影響!? 2020年の自動車盗難は27%減! それでも愛車を守るにはどうする?|ベストカーWeb
https://bestcarweb.jp/feature/column/251902
自動車盗難等の発生状況について(PDF)|警視庁 生活安全課 平成30年6月
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki56/30_jidousya.pdf
2回連続でランドクルーザーが車名別盗難ワースト1│一般社団法人日本損害保険協会
https://www.sonpo.or.jp/news/release/2020/2103_03.html
コロナ禍のステイホームが影響!? 2020年の自動車盗難は27%減! それでも愛車を守るにはどうする?|ベストカーWeb
https://bestcarweb.jp/feature/column/251902
自動車盗難等の発生状況について(PDF)|警視庁 生活安全課 平成30年6月
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki56/30_jidousya.pdf
2回連続でランドクルーザーが車名別盗難ワースト1│一般社団法人日本損害保険協会
https://www.sonpo.or.jp/news/release/2020/2103_03.html
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