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DATE/ 2021.06.15

車の寿命を縮める4つのNG行為とは

 車の寿命は「10年10万キロ」とよく言われますが、現代ではもう少し長いようです。確かに1976年の車の平均使用年数は6.9年でしたが、2016年の乗用車(軽を除く)では12.76年。倍近くに伸びています。一般的に10年と言われてきた理由は、メーカーが純正部品を保有する期間が10年と法律で定められていたり、1995年以前は「新車登録から10年以上経過した車は毎年車検を行う」というルールがあったりしたことが大きいようです。現在ではパーツの耐久性が上がり、自家用車の車検は「初回3年2回目以降2年」です。とはいえ、乗り方によっては寿命が短くなることは間違いありません。ではどのような扱いが車の寿命を縮めるのでしょうか。

「急」がつくハンドル操作

 まず、急発進、急停止、急加速といった「急」がつく運転はNGです。これがNGなのは想像に難くないと思われますが、車の操舵装置(ステアリング)や、タイヤおよびサスペンションなど様々な部分に負担を与えています。また、道路交通法第24条(急ブレーキの禁止)でも「車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない」と明示されています。危険回避の時以外の急ブレーキはNGです。

車止めに密着、ハンドルの据え切り

 一般的に駐車場では「車止めまで下がる」のが正しいのですが、車止めにタイヤを密着させて停止するのはNG。この状態ではタイヤ自体だけでなくサスペンションなどにもストレスがかかり続けています。また、長時間になればなるほど車への負担は増しています。いったん車止めにゆっくりタイヤを当てたあと、少しだけ離して止まることを心がけましょう。

 また、停止したままのハンドル操作(ハンドルの据え切り)もNGです。これをやってしまえば、タイヤのトレッド部(タイヤが路面と接触する部分)を削っていることになります。狭い駐車場などで進路変更する際にはやってしまいがちですが、重量1トンのコンパクトカーでもフロント1輪には約300kgの重量がかかっています。ほんの少しずつでも車を動かしながらハンドルを切るようにしましょう。

サイドブレーキをかける順番

 サイドブレーキをかけるタイミングにも気を配る必要があります。正しい順番は、停止したあと、サイドブレーキをかけ、パーキングレンジに入れる、という手順です。パーキングレンジがトランスミッション内でロックしているのは駆動輪のみです。もし坂道などでパーキングレンジに入れてブレーキを離すと、駆動輪ではない方はフリーなので、トランスミッションに負荷がかかります。発車の時は停止の時と逆の順番、ブレーキペダルを踏んだ状態でパーキングレンジを解除したあとサイドブレーキを解除し、ブレーキペダルを離します。

エンジンオイルは早めに交換を

 また、エンジンオイルは3,000kmから5,000kmごとに交換するのが理想との記事もあります。メーカーの指定はもう少し長くなっています。少なくともこの指定は守りましょう。また、あまり乗っていなくても、時間の経過でオイルは劣化します。例えばトヨタ車のオイル交換目安は、ガソリン車の場合、標準で15,000kmまたは1年、シビアコンディション時で7,500kmまたは6ヶ月とのこと。放置が何よりも問題です。定期的に動かして調子を確認し、しっかりメンテナンスしましょう。

<参考サイト>
車両の寿命を縮める4つの原因と廃車にする前に知っておくべきことを徹底解説!|ネクステージ
https://www.nextage.jp/sell_guide/info/309888/
車の寿命を縮めていた!? 無意識にやりがちなNG行為5選|ベストカーWeb
https://bestcarweb.jp/feature/column/227931?prd=1
メンテナンスについて|トヨタ
https://toyota.jp/after_service/tenken/about/maintenance/oilfilter/
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