社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
医薬品が開発されるまでの流れとは?
まだ記憶に新しい、世界を席巻したCOVID-19(新型コロナウイルス) 。こうしたウイルスの脅威、あらゆる疾病の診断・治療・予防に必要なモノ、それは医薬品です。コロナ禍でのワクチン開発、認可、一般接種が異例の速さで行われたことは説明するまでもありませんが、一般的な医薬品開発はどんなプロセスで進むかご存じでしょうか?
新薬誕生までのプロセスを具体的にみていくと、
1.基礎研究 :2~3年
新薬のための新たな物質・成分の発見や合成のための研究
2.非臨床試験:3~5年
薬物の有効性や安全性を確認するため、動物を用いた試験研究
3.臨床試験:3~7年
薬物の有効性や副作用の調査を含む安全性について、人で試験
(この試験は「治験」といい、以下3ステップで進められる)
・第Ⅰ相試験:健康な成人を対象
・第Ⅱ相試験:少数の患者を対象
・第Ⅲ相試験:多数の患者を対象
4.承認申請・製造販売:1~2年
厚生労働省・医薬品医療機器総合機構(PMDA)の承認審査を経て、
有効性や安全性が確認されると、厚生労働大臣が製造・販売を許可
5.製造販売後調査:6ヶ月~10年
治験では得ることのできない効果や副作用等について、販売後も調査や試験
新薬はその実用まで、早くて約10年、長い場合は18年以上の期間を要し、費用的にはだいたい200~300億円かかるといわれています。
また、基礎研究で探した新薬候補が実際に発売できる確率は2万~3万分の1といわれ、開発は年々難しさを増しているとのこと。「承認取得」の難度も上昇しつつあり、開発期間と所要コストは増加傾向にあり、製薬メーカー各社はこうした課題に直面しているのが実状です。
医薬品ができるまで
日本における新薬は、例年40~50種類ほど開発され、一般的に処方・投与されるといわれています。新薬の開発は基礎研究からはじまり、さまざまな研究や試験を経て、認可・実用されます。新薬誕生までのプロセスを具体的にみていくと、
1.基礎研究 :2~3年
新薬のための新たな物質・成分の発見や合成のための研究
2.非臨床試験:3~5年
薬物の有効性や安全性を確認するため、動物を用いた試験研究
3.臨床試験:3~7年
薬物の有効性や副作用の調査を含む安全性について、人で試験
(この試験は「治験」といい、以下3ステップで進められる)
・第Ⅰ相試験:健康な成人を対象
・第Ⅱ相試験:少数の患者を対象
・第Ⅲ相試験:多数の患者を対象
4.承認申請・製造販売:1~2年
厚生労働省・医薬品医療機器総合機構(PMDA)の承認審査を経て、
有効性や安全性が確認されると、厚生労働大臣が製造・販売を許可
5.製造販売後調査:6ヶ月~10年
治験では得ることのできない効果や副作用等について、販売後も調査や試験
新薬は誕生してからも
新薬は認可製造販売されてからも、調査や臨床試験が続きます。臨床研究は、性別、年齢、人種、合併症、他医薬品との組み合わせによる影響といった情報を集めることで、より確かな治療方法を確立するために不可欠なプロセスなのです。新薬はその実用まで、早くて約10年、長い場合は18年以上の期間を要し、費用的にはだいたい200~300億円かかるといわれています。
また、基礎研究で探した新薬候補が実際に発売できる確率は2万~3万分の1といわれ、開発は年々難しさを増しているとのこと。「承認取得」の難度も上昇しつつあり、開発期間と所要コストは増加傾向にあり、製薬メーカー各社はこうした課題に直面しているのが実状です。
<参考サイト>
・厚生労働省:一般的な医薬品の開発の基本的な流れ
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/dl/s0421-4c_0002.pdf
・厚生労働省:一般的な医薬品の開発の基本的な流れ
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/dl/s0421-4c_0002.pdf
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,400本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
世界神話と日本神話の違いの特徴は「人間の格づけ」にある
世界神話の中の古事記・日本書紀(1)人間の位置づけ
日本神話の特徴とはいったい何だろうか。世界神話と比べた際にもっとも大きな違いは、「人間の格づけ」である。では世界神話の中での人間の位置づけ、さらには日本神話の中での人間の位置づけは、どのようなものだろうか。(全9...
収録日:2020/10/05
追加日:2021/03/31
責任あるAI――マイクロソフトが掲げるコンセプトと覚悟
生成AI「Round 2」への向き合い方(8)「責任あるAI」への課題と覚悟
さまざまな領域での適用事例が増える生成AI。しかし、手放しにその台頭を歓迎できるかというと、そうではないようだ。生成AIの電力消費の問題、プライバシーやフェイク情報のような倫理的課題に目を向け、マイクロソフトが掲げ...
収録日:2024/11/05
追加日:2025/02/11
火箸で考える…「空」は奪う教え、「縁起」は与える教え
禅とは何か~禅と仏教の心(5)空と縁起
火箸を通して縁起を説明するのが一照師のやり方だ。囲炉裏に刺された火箸は、使い方によっては武器にも孫の手にも、さらには筆記用具にもなる。どんなものも使い手の行為と無関係ではないということだ。人間も同様で、さまざま...
収録日:2024/08/09
追加日:2025/02/10
日本凋落の「7つの要因」と「10の復活大戦略」
2025年、どん底日本を脱却する大戦略(1)日本が凋落した要因を総覧する
かねて島田晴雄先生は「40年周期説」を述べてこられた。1865年頃は、幕末の動乱期のどん底。そこから40年を経た1905年は、日本が日露戦争に勝利した年。しかし1945年に、日本は第二次世界大戦の敗戦で再びどん底に。1985年は日...
収録日:2025/01/21
追加日:2025/02/06
シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題
第2の人生を明るくする労働市場改革(1)日本の労働市場が抱える問題
日本人のライフコースとして「3ステージ(教育・仕事・引退)の人生」とよくいわれているが、長寿化が進み「人生100年時代」と呼ばれる現在、長くなった3つ目のステージとともに、これまでの日本的な労働慣行も見直すべき時期を...
収録日:2024/08/03
追加日:2025/02/07