社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2021.08.05

ネットで叩かれる人の共通点とは?

 「出る杭は打たれる」という諺の通り、SNSで何かしら発言をすると叩かれたり炎上しがちな人がいます。日常的に発言しても叩かれたり炎上することのない人との違いはどこにあるのでしょうか。出過ぎたふるまいをすると憎まれるというのが諺の意味ですが、SNSで叩かれたり炎上しやすい人の傾向について考察してみましょう。

SNSは叩かれやすい俎上環境

 何気ないコメントやメッセージであればこそ、多くの人の目にとまれば、その数だけの共感と反論が生まれます。FacebookやLINEなど、コメントの共有が友人関係で限られていれば、相互理解のため叩かれることは少ないですが、Twitterなどで不特定多数に向けてコメントやメッセージがオープンになると、本人が意図しない形で晒され、叩かれる可能性は誰にでもあり、その確率も高いことを念頭におきたいところです。

叩かれやすい人の特徴

・目立ちたがり

 自慢や間違った情報や誰がみてもおかしいと思う意見を発信するタイプ。意図的により多くの注目を集めようとするあまり、意外な反感を買ってしまうことがあります。

・独りよがり

 空気を読まずに、自分の発言がどう受け止められるかを考えずに思ったこと感じたことをそのまま発言しがちなタイプ。  

・個性に無自覚

 意図的な目立ちたがりではなく、ネイティブに個性が強いため、発言そのものも目立ってしまうタイプ。同調圧力が激しくも厳しいネット環境において、異質な個性は攻撃の対象になりがちです。

・言葉に無頓着

 言葉づかいに無頓着であったり、気持ちを言葉にするのが苦手なタイプ。発言が間違った形で伝わってしまい、相手の捉え方によっては叩かれてしまうことも。悪気はないのに叩かれてしまう人は、あなたのコメントやメッセージが相手にきちんと伝わっていないかもしれません。

叩く人ってどんな人 

 ネットで叩く側の人にもパターンがあります。

・匿名で自分の名前は隠して知らせない
・同じような感想を持った人を焚きつけて味方につける
・些細なことからターゲットの欠点ばかり取り上げる

 実名登録のFacebookやLINE以上に、叩きや炎上の多いTwitterは、匿名の環境であることが大きな要因となっています。

 ネットで叩く人は正義をテコにして、ロジカルに責め立てます。叩く心理には、相手を屈服させたい、過ちを認めさせ、自らの力を誇示したいという気持ちが隠れていいるのです。日頃から会社や社会に対して抱えているストレスや不満、劣等感のはけ口といってもよいでしょう。

 誹謗中傷・悪口の書き込みは犯罪行為として法に抵触する行為です。いきすぎた叩きは、刑法230条第1項の「名誉毀損罪」、刑法231条の「侮辱罪」などで告発される可能性があるので注意しましょう。

叩かれても冷静に!

 気をつけていても叩かれたり炎上するケースは少なくありません。そのときは冷静に対処しましょう。コトの大きさを読み取りつつ、前提として、悪い意見が来ることも覚悟しておくこと。

1.無視する
2.ネット掲示板やブログの管理者に削除依頼する
3.弁護士に相談する

 叩いた人には極力関わらず、あまりにしつこく実害が及ぶようであれば、躊躇なく弁護士に相談しましょう。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制

「バイアスがかかる」と聞くと、つい「ないほうが望ましい」という印象を抱いてしまうが、実は人間が生きていく上でバイアスは必要不可欠な存在である。それを今井氏は「マイワールドバイアス」と呼んでいるが、いったいどうい...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/09
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
2

人間とAIの本質的な違いは?記号接地から迫る理解の本質

人間とAIの本質的な違いは?記号接地から迫る理解の本質

学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(5)AIに記号接地は可能か

昨今、めざましい発展を遂げているAI技術。流暢にチャットをやりとりする生成AIはしかし、本当の意味で使っている言葉を理解することができるのだろうか。言語学習の根本にある「記号接地」問題から、人間とAIの本質的な違いに...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/10/14
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
3

「白人vsユダヤ人」という未解決問題とトランプ政権の行方

「白人vsユダヤ人」という未解決問題とトランプ政権の行方

戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(3)未解決のユダヤ問題

保守的な軍国化によって、内戦への機運が高まっているアメリカだが、MAGAと極左という対立図式は表面的なものにすぎない。その根本に横たわっているのは白人とユダヤ人という人種の対立であり、それはカーク暗殺事件によって露...
収録日:2025/09/24
追加日:2025/11/06
東秀敏
米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー
4

宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由

宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由

徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題

半世紀ほど前、松下幸之助に経営者の条件について尋ねた田口氏は、「運と徳」、そして「人間の把握」と「宇宙の理法」という命題を受けた。その後50年間、その本質を東洋思想の観点から探究し続けてきた。その中で後藤新平の思...
収録日:2025/05/21
追加日:2025/10/24
5

一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界

一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界

習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?

「習近平中国」「習近平時代」における中国内政の特徴を見る上では、それ以前との比較が欠かせない。「中国は、毛沢東により立ち上がり、鄧小平により豊かになり、そして習近平により強くなる」という彼自身の言葉通りの路線が...
収録日:2025/07/01
追加日:2025/09/25
垂秀夫
元日本国駐中華人民共和国特命全権大使