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DATE/ 2015.07.15

4D映画って何がすごいの?


 2009年の映画「アバター」より本格化した映画館での3D上映。3D眼鏡による視聴も一般的になってきたところであるが、今年の夏は「アベンジャーズ」に「ターミネーター」、そして「進撃の巨人」から年末の「スターウォーズ」と、体感型/4Dでの映画が目白押しである。

 3D映画は眼鏡依存に映像酔いなどもあり、がっかり感とともに2Dに回帰する向きもあったが、4D映画はどうなるか、ぜひ、体感してみたいところ。その前に、どんな「体験」ができるのか、そのポインを整理してみたい。

[Point1 ハンパないシートの振動と動き]

 ・映画に合わせた動きがプログラムされ、ストーリーが進むのと一緒に椅子が動く
 ・ストーリーに合わせて首元から背中を刺激、足下の地響きまでを再現したシート効果

[Point2 スクリーン外からの照明効果]

 ・爆発シーンなどに合わせてストロボやレーザー光線のような強い光による効果
 ・3Dメガネで飛び出てくる臨場感に加え、外部光の演出でよりリアルな体感

[Point3 風、霧などの天候を再現]

 ・突風や雨、ミストなど、ストーリーの天気に合わせた効果

[Point4 ほんのり嗅覚への刺激]

 ・銃撃戦のシーンでは、硝煙の匂い、食事のシーンで美味しい香りを発生させる効果

[Point5 臨場感を追求した様々な仕掛け]

 ・スクリーンから漂う煙から、幻想的な「シャボン玉」までを発生

 このように4D上映は、映し出されるシーンに合わせて、客席のシートが前後・左右・上下に動くとともに、風・ミスト・香り・ストロボ・煙や振動など五感を刺激する特殊効果が連動する体感型の映画鑑賞システムで、映画によってそれぞれの演出ファンクションが効果起動する流れだ。

 4Dの演出効果は、映画の「鑑賞者」ではなく、映画のストーリーに巻きこまれた「当事者」のような体験が期待できる。限りなく遊園地の「アトラクション」に近く、映画によっては遊園地以上に楽しめるかもしれない

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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授