社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
車が水没した時の脱出方法
2020年のゲリラ豪雨発生件数は前年比1.4倍、2021年はさらに1.2倍の予想となっています。また「非常に激しい雨」の発生回数は1975年から2015年の期間で1.3倍に増加しています。こうした豪雨の状況に伴って、車の水没も多発しているようです。JAFによると、冠水した道路を無理に進むことで池や川などに転落してしまう事故は毎年数十件発生しているとのこと。ゲリラ豪雨などの場合、予測を上回る状況に遭遇することもあり得ます。では車が水没してしまった時、脱出するにはどうすればいいのでしょうか。
つまり、早めに脱出するためには脱出用ハンマーは必要です。いざというときのために手の届くところに固定して常備しておきましょう。販売数が多いのは金槌タイプのようですが、小型ポンチタイプであればコンパクトな上、非力の人でも押し当てることで割ることができます。また、脱出用ハンマーにはシートベルトカッターがついているものも多いです。基本的にシートベルトは水中でも外せるようですが、焦る状況を想定するとシートベルトカッターがついていた方がより心強いです。脱出用ハンマーは数百円から数千円で購入できるものなので、ぜひ準備しておきましょう。
水没車から脱出する手順
水没したら、とりあえずまずはドアを開けてみましょう。開かない場合、窓からの脱出を試みます。窓ガラスが開かない場合、脱出用ハンマーを使用すると確実です。また、一定程度水が車内に入ってきていても脱出用ハンマーを使用すれば窓を割ることはできます。脱出用ハンマーがない場合、落ち着いて水面が胸元から首のあたりに来るまで待ちます。シートベルトは外しておきましょう。ドアの内外で水圧が同じ程度になるとドアは開きます。また、電磁式のドアロックでも、手動のレバーなどで解錠できます。とにかく焦らず冷静になれば、必ず脱出することはできます。脱出用ハンマーは常備しておく
何はともあれ、脱出用ハンマーがあると安心です。JAFのサイトに掲載されている水没車の窓を割る実験動画では、ヘッドレスト、小銭を入れたビニール袋、スマートフォン、ビニール傘(先はプラスチック製)、車のキー、脱出用ハンマー(ポンチタイプ)、脱出用ハンマー(金槌タイプ)、脱出用ハンマー(小型ポンチタイプ)の8つの道具を用いています。この実験では、窓が水面より上にある時、また水中にある時の両方でテストした結果、どちらにおいても脱出用ハンマー(3種)であれば窓を割ることができました。また、脱出用ハンマー以外では窓を割ることはできていません。つまり、早めに脱出するためには脱出用ハンマーは必要です。いざというときのために手の届くところに固定して常備しておきましょう。販売数が多いのは金槌タイプのようですが、小型ポンチタイプであればコンパクトな上、非力の人でも押し当てることで割ることができます。また、脱出用ハンマーにはシートベルトカッターがついているものも多いです。基本的にシートベルトは水中でも外せるようですが、焦る状況を想定するとシートベルトカッターがついていた方がより心強いです。脱出用ハンマーは数百円から数千円で購入できるものなので、ぜひ準備しておきましょう。
割るのはサイドガラス
ただし、脱出用ハンマーでもフロントガラスを割ることは比較的困難です。フロントガラスは合わせガラスになっており、ハンマーでも貫通しにくい作りになっています。また、一部の車種ではサイドガラスにもフロントガラスと同様の合わせガラスを使用しているものもあるとのこと。この時には、外との水圧の差が小さくなった時、つまり車内に水が入ってきて一定の水量になった時に、焦らず大きく息を吸い込み、ドアノブを開けた状態にして蹴り出したり、押し開けたりして脱出します。冠水した道路には入らない
まず、なによりも冠水した道路には入らないことが大事です。また、はじめは冠水していなくても、昨今のゲリラ豪雨や台風では予測をはるかに超えるスピードで冠水が進みます。途中にガード下、アンダーパスなどがある場合、非常に危険です。もし水没してもとにかく落ち着いて行動することです。車はすぐに沈みません。まずは落ち着いてシートベルトを外しましょう。また無事に助かって水が引いた後、車を取りに行くときにも注意が必要です。車が乾いていたとしてもいったん浸水した車は自分でエンジンをかけてはいけません。感電事故やショートによる火災のリスクが高くたいへん危険です。ロードサービスや保険会社のレッカーサービスに相談しましょう。<参考サイト>
[Q]クルマが水没したときの対処と脱出方法とは?|JAF
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-trouble/subcategory-support/faq270
水没時、何を使えば窓が割れるのか?(JAFユーザーテスト)|JAF
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/submerge/window
[Q]クルマが冠水・浸水してしまったら?|JAF
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-natural/subcategory-heavy_rain/faq238
車のリコール・不具合情報|国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jidosha/carinf/rcl/carsafety_sub/carsafety007.html
[Q]クルマが水没したときの対処と脱出方法とは?|JAF
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-trouble/subcategory-support/faq270
水没時、何を使えば窓が割れるのか?(JAFユーザーテスト)|JAF
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/submerge/window
[Q]クルマが冠水・浸水してしまったら?|JAF
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-natural/subcategory-heavy_rain/faq238
車のリコール・不具合情報|国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jidosha/carinf/rcl/carsafety_sub/carsafety007.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた主な要因として、二つのオウンゴールを挙げる島田氏。その一つとして台湾のモリス・チャン氏によるTSMC立ち上げの話を取り上げるが、日本はその動きに興味を示さず、かつて世界を席巻して...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/25
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
「歴史を探索していく」とは、どういうことなのだろうか。また、「歴史を活かしていく」とはどういうことなのだろうか。歴史作家の中村彰彦氏に、歴史を探り、活かしていく方法論を、具体的に教えてもらう本講義。第一話は、歴...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/14
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
「熟睡とは健康な睡眠」だと西野氏はいうが、健康な睡眠のためには具体的にどうすればいいのか。睡眠とは壊れやすいもので、睡眠に影響を与える環境要因、内面的要因、身体的要因など、さまざまな要因を取り除いていくことが大...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/11/23
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
国際社会における中国の動きに注目が集まっている。新冷戦ともいわれる米中摩擦が激化する中、2021年7月に中国共産党は創立100周年を迎えた。毛沢東以来、初めて「思想」という言葉を党規約に盛り込んだ習近平。彼が唱える「中...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/07
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02


