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DATE/ 2022.02.11

日本が世界に誇る「意外な世界一」

 日本が世界に誇る「世界一」といえば何が思いつきますか? 長寿世界一、新幹線の安全性世界一などは知られていますが、中には想像もつかない意外なものもあります。今回はそんな「意外な世界一」について調べてみました。

ミシュランの星付きレストランの数

 「美食ならやっぱりフランス・パリが多いんじゃないか」と思いがちですが、実は2021年版のパリの星付きレストランの数は合計109軒。これに比べ、2022年版の東京の星付きレストランの数は合計203軒と、パリの約2倍ほどの数になっています。意外なことに、東京は世界一のミシュランの星付きレストランの数のある都市なのです。

 ちなみに、東京、パリに次いで3位になったのが108軒で京都、4位が96軒で大阪。ベスト5に3つの都市が入るほど、日本はミシュランの星付きレストランが多い国であると言い換えることもできます。

自販機の普及率

 自販機の設置台数がもっとも多いのはアメリカですが、人口や国土面積から割り出した普及率では日本が世界一だといわれています。外に設置していても壊されたりしないという治安の良さや、つめたいとあたたかいがどちらも1台の自販機で買えるといった技術面の高さがその要因だといわれています。ただし、日本の自販機数は減少傾向にあるため、この世界一はあくまでも2016年時点での結果になります。

パスポートの自由度

 イギリスのコンサルティング会社、ヘンリーパートナーズが2022年1月に発表した「ベストパスポートランキング」によると、日本はビザなしのパスポートだけで渡航できる国が192か国と世界第1位とのこと。同ランキングでは5年連続一位を獲得していて、日本のパスポートを持っていると旅行の自由度は世界一、つまり最強のパスポートだということがうかがえます。

世界一甘い桃

 大阪府の包近で栽培されている「まさひめ」という桃が、世界一甘い桃としてギネスに登録されているのもあまり知られていないでしょう。桃の平均的な糖度は11~13度ですが、まさひめの平均糖度はなんと22.2。生産者の松本さんがギリギリまで糖度を上げる改良を行い、2015年にギネス登録を果たしたのです。

 また、ギネスに登録はされていないものの、福島県では糖度35度を超える「とろもも」が栽培されています。1個200万円以上することもあるために「とろもも」にはそうそうお目にかかれませんが、東京オリンピックでも福島県産の桃が甘くて美味しいと話題になったことが記憶に新しい方もいるでしょう。日本の桃は世界に誇れる美味しさだということをぜひ覚えておいてください。

深海の広さ(体積)

 国土は狭く世界で60番目の広さの日本ですが、領海と排他的経済水域を合計した海の広さは世界でも6番目、排他的経済水域内にある海の体積では世界でも4番目と、日本の海は世界でも上位の広さ、大きさを誇っているといえます。そんな中で世界一なのが、深海の広さ(体積)です。

 深海とは海面から2000メートル以上深い場所をいいますが、日本の周りには水深6000メートル以上の場所も多く、日本海溝では最深部で8,058メートル、伊豆・小笠原海溝では最深部が9,780メートルと豊かな深海が広がっているのです。その結果、深海の広さ(体積)は世界でもっとも広いといわれています。

 日本が世界に誇れるさまざまなものを紹介しましたが、意外だと驚かれたものあるのではないでしょうか? その他にもどんな世界一があるか、気になった方はぜひ調べてみてくださいね。

<参考サイト>
・ミシュランガイド東京15周年、日本は美食の頂点であり世界的トレンド創作の場│やまとごころ.jp
https://yamatogokoro.jp/inbound_data/44978/
・【最新版】日本のパスポートは世界ランキング1位!2022年海外渡航状況│ESTA
https://esta-center.com/passrank/index.html
・ギネス世界記録挑戦者たち│農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1905_06/pdf/aff1905_06_13.pdf
・【実は日本が世界一】海は広いな大きいな~、日本の海は世界で一番?│TABIZINE
https://tabizine.jp/2021/07/23/413572/

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