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最も多い「離婚の理由」とは?
「バツ1」「バツ2」と聞いても、特別珍しいこととは感じない時代となりました。「結婚と家族をめぐる基礎データ(内閣府男女共同参画局)」の2020年のデータを見ると、婚姻件数が約52万6千件に対し、離婚件数は19万3000人。数字だけで見れば、おおよそ3組に1組以上が離婚しているということになります。
離婚件数自体は70年代から年々増加傾向にありましたが、2000年をピークに減少傾向に変化。しかし、婚姻件数そのものが50年前より半分近く減っているという現状を見ると、離婚する割合はむしろ増えていると言えるのです。
家庭裁判所の公開している最新の2020年の司法統計(家事 令和2年度 19婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所)を見ると、以下のような離婚理由が多いことが分かります。
【夫からの申立て理由】
1位・性格が合わない
2位・その他
3位・精神的に虐待する
4位・異性関係
5位・家族親族と折り合いが悪い
【妻からの申立て理由】
1位・性格が合わない
2位・生活費を渡さない
3位・精神的に虐待する
4位・暴力を振るう
5位・異性関係
男女ともに「性格が合わない」がトップとなっています。もう少し具体的にどう性格が合わなかったのかが知りたいところですが、申立てでは離婚したい動機を重複して3つまで答えるというシステムのため、様々な理由の中から多くに当てはまる項目として「性格が合わない」を選択した人が少なくないという可能性も考えられます。実際に離婚の申立てをするに至った経験者の方3人にお聞きしたところ、「性格が合わない」を2人の方が重複して選択したとのこと。すれ違いや価値観の違い、相手に対する期待外れの思いなど、結婚に対する細々と積み重なった不満が「性格が合わない」という概念になるのかもしれません。
また、男女ともに上位に挙がったのが「精神的に虐待する」。モラハラやパワハラという言葉や概念が定着したことで、これまで可視化されて来なかった精神的な暴力を離婚理由として申立てる人が増えてきたとも考えられます。
先ほど述べた「精神的虐待」もそうですが、「性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2020) 」のデータを見ると、調査初年度の1975年では「精神的に虐待する」は男女ともに上位5位にも入っていませんでした。妻からの訴えでは肉体的な暴力の方が圧倒的に高く、近年の申立てとは逆転しています。一方、夫の「精神的に虐待する」は伸びが大きく、ある意味女性が強くなった、男性優位とは言えない世の中になってきたとも言えます。
その他、妻側から多かった理由「生活費を渡さない」は、1975年よりも2020年の方が多く、年々増加傾向にあるのも注目ポイントです。給与水準も停滞し経済的に苦しい夫が増えたという見方もできますし、仕事を持ち収入を得る妻も増えたため「なんとかなる」と妻に頼る夫もいるのかもしれません。ちなみに厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親家庭等調査」によれば、母子世帯が離婚した父親から養育費をもらえている割合は25%ほど。経済的理由での離婚は今後も増えるかもしれません。
ひと昔前は、夫の酒、暴力、浮気という破滅的な生き方に耐えかねて妻が別離を選ぶというような先入観が強くあった離婚ですが、もうそれは古典的なイメージとなりました。今は、個々のライフスタイルや価値観を尊重したり、目には見えないメンタルな部分で結婚や離婚を考える人が増えてきたのではないでしょうか。物理的や社会的に満たされる結婚よりも、精神的に個人的に満たされる離婚を選択する。周りを見渡しても、そんな思いで離婚を決断した人が多いように感じます。
離婚件数自体は70年代から年々増加傾向にありましたが、2000年をピークに減少傾向に変化。しかし、婚姻件数そのものが50年前より半分近く減っているという現状を見ると、離婚する割合はむしろ増えていると言えるのです。
男女別、離婚理由のトップ5は?
これだけ多くの割合で夫婦が離婚を選択している中で、どんな離婚理由が最も多いのでしょうか。家庭裁判所の公開している最新の2020年の司法統計(家事 令和2年度 19婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所)を見ると、以下のような離婚理由が多いことが分かります。
【夫からの申立て理由】
1位・性格が合わない
2位・その他
3位・精神的に虐待する
4位・異性関係
5位・家族親族と折り合いが悪い
【妻からの申立て理由】
1位・性格が合わない
2位・生活費を渡さない
3位・精神的に虐待する
4位・暴力を振るう
5位・異性関係
男女ともに「性格が合わない」がトップとなっています。もう少し具体的にどう性格が合わなかったのかが知りたいところですが、申立てでは離婚したい動機を重複して3つまで答えるというシステムのため、様々な理由の中から多くに当てはまる項目として「性格が合わない」を選択した人が少なくないという可能性も考えられます。実際に離婚の申立てをするに至った経験者の方3人にお聞きしたところ、「性格が合わない」を2人の方が重複して選択したとのこと。すれ違いや価値観の違い、相手に対する期待外れの思いなど、結婚に対する細々と積み重なった不満が「性格が合わない」という概念になるのかもしれません。
また、男女ともに上位に挙がったのが「精神的に虐待する」。モラハラやパワハラという言葉や概念が定着したことで、これまで可視化されて来なかった精神的な暴力を離婚理由として申立てる人が増えてきたとも考えられます。
離婚理由の推移から見る、現代の離婚事情。
時代や社会の変化に伴って、離婚理由の傾向も変わってきています。先ほど述べた「精神的虐待」もそうですが、「性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2020) 」のデータを見ると、調査初年度の1975年では「精神的に虐待する」は男女ともに上位5位にも入っていませんでした。妻からの訴えでは肉体的な暴力の方が圧倒的に高く、近年の申立てとは逆転しています。一方、夫の「精神的に虐待する」は伸びが大きく、ある意味女性が強くなった、男性優位とは言えない世の中になってきたとも言えます。
その他、妻側から多かった理由「生活費を渡さない」は、1975年よりも2020年の方が多く、年々増加傾向にあるのも注目ポイントです。給与水準も停滞し経済的に苦しい夫が増えたという見方もできますし、仕事を持ち収入を得る妻も増えたため「なんとかなる」と妻に頼る夫もいるのかもしれません。ちなみに厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親家庭等調査」によれば、母子世帯が離婚した父親から養育費をもらえている割合は25%ほど。経済的理由での離婚は今後も増えるかもしれません。
ひと昔前は、夫の酒、暴力、浮気という破滅的な生き方に耐えかねて妻が別離を選ぶというような先入観が強くあった離婚ですが、もうそれは古典的なイメージとなりました。今は、個々のライフスタイルや価値観を尊重したり、目には見えないメンタルな部分で結婚や離婚を考える人が増えてきたのではないでしょうか。物理的や社会的に満たされる結婚よりも、精神的に個人的に満たされる離婚を選択する。周りを見渡しても、そんな思いで離婚を決断した人が多いように感じます。
<参考サイト>
結婚と家族をめぐる基礎データ - 内閣府男女共同参画局
https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/5th/pdf/1.pdf
結婚と家族をめぐる基礎データ - 内閣府男女共同参画局
https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/1st/pdf/5.pdf
家事 令和2年度 19 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所
https://www.courts.go.jp/app/sihotokei_jp/list?page=2&filter%5Btype%5D=1&filter%5ByYear%5D=2020&filter%5ByCategory%5D=3
性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2020) Winet
https://winet.nwec.go.jp/toukei/search/?catid=457
平成28年度全国ひとり親家庭等調査 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188147.html
結婚と家族をめぐる基礎データ - 内閣府男女共同参画局
https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/5th/pdf/1.pdf
結婚と家族をめぐる基礎データ - 内閣府男女共同参画局
https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/1st/pdf/5.pdf
家事 令和2年度 19 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所
https://www.courts.go.jp/app/sihotokei_jp/list?page=2&filter%5Btype%5D=1&filter%5ByYear%5D=2020&filter%5ByCategory%5D=3
性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2020) Winet
https://winet.nwec.go.jp/toukei/search/?catid=457
平成28年度全国ひとり親家庭等調査 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188147.html
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