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「世界で最も料理がおいしい国」日本は何位?
2013年に、日本人の伝統的な食文化である「和食」が世界遺産に登録され早10余年。寿司ブームをはじめ、世界各地でさまざまな日本の食事が注目を集めるようになりました。極東の小さな島国の独自の食文化は、とくにヨーロッパの人々を中心に、新鮮さとともに受け入れられ、インバウンドにも一役買っています。
そんな昨今、世界の食文化をまとめているインターネットサイト『テイスト・アトラス』が行っている「テイスト・アトラス賞2022」の「世界で最も料理がおいしい国」部門で、日本が95か国中4位にランクインしました。また、「世界で最もおいしい料理」のトップ100では、日本のカレーが1位になっています。
では、他の国からはどんな料理がランクインしたのでしょうか? 今回は日本からランクインした食べものをはじめ、世界各国のランキング上位の食べものについて紹介していきます。
こうしたランキングは、集計の取り方によって大きく異なるため、もちろん一概にこれが正しいというわけではありません。実際、『テイスト・アトラス』にも毎年ランキングに対する苦情があるのだとか。しかし、他の集計サイトでも上位層にそう違いはなく、とくにイタリア、スペイン、インドについては、日本人にはパスタやインドカレー、パエリアなどで馴染み深いものかもしれませんね。
またランキングを見ていると、どんな料理があるのかイメージしづらい国もあり、調べていくと新しい発見があったりもします。
また、カレーは「日本料理と言えるのか?」という疑問もあるかもしれません。じつは、日本の欧風カレーと呼ばれる料理は、インドのカレーを元にしているのではなく、インドのカレーをイギリスがアレンジしたものを、さらに日本風にしたもの。『テイスト・アトラス』のサイトには、1位の紹介にカツカレーの写真が載っており、確かに「カツ+欧風カレー」という組み合わせは日本以外で食べられるものではないかもしれません。
食欲をそそる香りにカツのサクサクとした食感。帰国後に旅の思い出を振り返ったとき、「また食べたい!でも食べられない!」という、懐かしさやら切なさやら……そんな気持ちに襲われる気持ちはわかる気がします。
まず2位にランクインしているのは、ブラジルの「Picanha(ピッカーニャ)」。聞き馴染みがない料理ですが、牛肉の部位の一種で所謂「イチボ」です。ブラジルの肉料理であるシュラスコに用いられます。シュラスコのお店は近年日本でも増えているので、こちらは日本でも味えそうです。
3位はポルトガルの「Amêijoas à Bulhão Pato(アメイジョアシュ・ア・ブリヤオン・パト)」。あさりのワイン煮のことで、19世紀の詩人にちなんで名付けられました。スープはバゲットと一緒に食べることが多く、日本では「あさり酒蒸し」が近い料理です。
4位は中国の「Tangbao(タンバオ)」。日本では「湯包」と呼ばれ、一口サイズの肉まんです。小籠包は湯包の一種とされており、こちらは12位にランクインしていました。
5位はこれまた中国の「Guotie(グォーティエ)」。つまり餃子のこと。餃子にもさまざまな種類がありますが、ここでは日本で言う「焼き餃子」が取り上げられています。
サイトでは1位から100位まで、料理の名前や写真が掲載され、国名や料理の詳細が説明されています。また、どんな具材が使われているのかもまとめられており、一覧を見ていると、食の卓上旅行をしているような気分になります。
また、日本に住んでいると気づかない、日本独自の感覚や風習を垣間見ることもできます。こうしたランキングに取り上げられた日本食には、自然と注目が集まりますし、もしかしたら次の日本食ブームを牽引する料理になってくれるかもしれません。
異国情緒に触れながら新しい料理と出会い、近所で海外の料理を取り扱っているお店がないか調べてみたり、次に旅行する国の参考にしたりするのも楽しいかもしれませんね。
そんな昨今、世界の食文化をまとめているインターネットサイト『テイスト・アトラス』が行っている「テイスト・アトラス賞2022」の「世界で最も料理がおいしい国」部門で、日本が95か国中4位にランクインしました。また、「世界で最もおいしい料理」のトップ100では、日本のカレーが1位になっています。
では、他の国からはどんな料理がランクインしたのでしょうか? 今回は日本からランクインした食べものをはじめ、世界各国のランキング上位の食べものについて紹介していきます。
日本にも馴染み深い国が「おいしい国」としてランクイン
料理の紹介に入る前に、「世界で最も料理がおいしい国」部門の上位国を挙げて行きましょう。1位はイタリア、2位はギリシャ、3位はスペイン、4位が日本、続く5位がインドとなっています。世界三大料理というと、中国、フランス、トルコが有名ですが、こちらのランキングでは中国は11位、フランスは9位、そしてトルコが7位です。こうしたランキングは、集計の取り方によって大きく異なるため、もちろん一概にこれが正しいというわけではありません。実際、『テイスト・アトラス』にも毎年ランキングに対する苦情があるのだとか。しかし、他の集計サイトでも上位層にそう違いはなく、とくにイタリア、スペイン、インドについては、日本人にはパスタやインドカレー、パエリアなどで馴染み深いものかもしれませんね。
またランキングを見ていると、どんな料理があるのかイメージしづらい国もあり、調べていくと新しい発見があったりもします。
海外でも人気が高い1位の「カレー」
では、「世界で最もおいしい料理」部門にランクインしている食べものを見て行きましょう。日本からは1位に「カレー」がランクインしていますが、じつは同じランキングの43位に「カレーライス」も入っています。日本人からすると、どちらも同じもののように感じますが、どうやら1位のカレーには、「カレーうどん」や「カレーパン」といった、カレーを使ったアレンジ料理も含まれている様子。正直、重複感は否めませんが、実際に日本のカレーが好きという海外の方は多いそうです。また、カレーは「日本料理と言えるのか?」という疑問もあるかもしれません。じつは、日本の欧風カレーと呼ばれる料理は、インドのカレーを元にしているのではなく、インドのカレーをイギリスがアレンジしたものを、さらに日本風にしたもの。『テイスト・アトラス』のサイトには、1位の紹介にカツカレーの写真が載っており、確かに「カツ+欧風カレー」という組み合わせは日本以外で食べられるものではないかもしれません。
食欲をそそる香りにカツのサクサクとした食感。帰国後に旅の思い出を振り返ったとき、「また食べたい!でも食べられない!」という、懐かしさやら切なさやら……そんな気持ちに襲われる気持ちはわかる気がします。
2~5位にランクインした料理のかずかず
それでは続けて、2~5位の料理を見ていきましょう。まず2位にランクインしているのは、ブラジルの「Picanha(ピッカーニャ)」。聞き馴染みがない料理ですが、牛肉の部位の一種で所謂「イチボ」です。ブラジルの肉料理であるシュラスコに用いられます。シュラスコのお店は近年日本でも増えているので、こちらは日本でも味えそうです。
3位はポルトガルの「Amêijoas à Bulhão Pato(アメイジョアシュ・ア・ブリヤオン・パト)」。あさりのワイン煮のことで、19世紀の詩人にちなんで名付けられました。スープはバゲットと一緒に食べることが多く、日本では「あさり酒蒸し」が近い料理です。
4位は中国の「Tangbao(タンバオ)」。日本では「湯包」と呼ばれ、一口サイズの肉まんです。小籠包は湯包の一種とされており、こちらは12位にランクインしていました。
5位はこれまた中国の「Guotie(グォーティエ)」。つまり餃子のこと。餃子にもさまざまな種類がありますが、ここでは日本で言う「焼き餃子」が取り上げられています。
サイトでは1位から100位まで、料理の名前や写真が掲載され、国名や料理の詳細が説明されています。また、どんな具材が使われているのかもまとめられており、一覧を見ていると、食の卓上旅行をしているような気分になります。
新しい料理との出会いのきっかけに
こうした食のランキングは、さまざまな国、さまざまなメディアによって制作されています。たとえば、アメリカのニュースメディアCNNの2022年版「世界で最もおいしい料理ランキングTOP15」では、日本からは寿司が4位にランクインするなど、内容には違いが出て来ます。そういった差を含めても、こういったランキングは楽しいものです。また、日本に住んでいると気づかない、日本独自の感覚や風習を垣間見ることもできます。こうしたランキングに取り上げられた日本食には、自然と注目が集まりますし、もしかしたら次の日本食ブームを牽引する料理になってくれるかもしれません。
異国情緒に触れながら新しい料理と出会い、近所で海外の料理を取り扱っているお店がないか調べてみたり、次に旅行する国の参考にしたりするのも楽しいかもしれませんね。
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