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DATE/ 2015.09.18

40歳を過ぎた男女の「再婚」事情

 結婚式に招待されるピークは25~30歳前半、そして再びピークがやってくるのは40歳前後だという。なぜなら、再婚組の結婚がちょうどその年齢あたりで増えるからだ。実際近年結婚するカップルの約4分の1は再婚カップルという統計もある。

 しかし初婚や離婚にくらべるとあまり語られないのが、再婚。今回は40代の再婚、その実情を今年再婚した5人にインタビュー。再婚を考えている人やバツイチの恋人がいる人には、ぜひ読んでいただきたい。

40歳を過ぎてもう一度。5人それぞれの再婚事情

[男性の場合]

 「心の底では落ち着きたいと思っていた」
  Aさん男性41歳(相手は初婚)

 離婚後1年、あまり会えない娘への恋しさや元妻への未練で、常に寂しさを抱えたまま不特定の女性と交際。そんななか元妻とは真逆のタイプの彼女ができ、久しぶりに安らぎを感じる。彼女の35歳という年齢も考え再婚に踏み切った。

 「デキ婚がこんなに嬉しいとは」
  Bさん男性40歳(相手は初婚)

 離婚から7年、元妻に未練を感じつつ自由な独身生活を満喫していたが、周りの友人達が結婚しパパとなり急に孤独感が。そんな頃、付き合い始めたばかりの彼女に妊娠が発覚。諦めていたはずのプレゼントのような再婚だという。

 「ペットがかすがいに」
  Cさん男性47歳(相手も再婚)

 離婚から20年、5年同棲する彼女から結婚を迫られても「二度と結婚はしない、結婚したいなら別れよう」と再婚する気はなかった。しかし猫を飼い始めたことをきっかけに、彼女を家族として意識するようになり再婚を決意した。

[女性の場合]

 「焦らずゆっくり離婚を乗り越えて」
  Dさん女性41歳(相手は初婚)

 辛い離婚から2年、また離婚するのではと男性にも結婚にもネガティブに。知人の紹介で知り合った男性に結婚前提で交際を申し込まれ、バツイチだからと断るも「知っているよ」と返され、立ち直るきっかけに。離婚への気持ちの整理がついたことで、その後2年の交際を経て再婚。

 「自立できていたから再婚できた」
  Eさん女性43歳(相手も再婚)

 一度も夫婦生活がなく会話もなかったというEさんは結婚15年目に家を出た。1人で生きていけるようにと仕事でのキャリアを築いてきたという。その後同窓会で同じく離婚した同級生と再会。同じ傷を持つ同士、何でも話せる気の置けない友人関係から、交際を経て再婚へ。


インタビューを終えて…もしかして40代は、再婚適齢期?

 再婚した男性に話を聞いて共通してよく出てきた言葉は、「さみしさ」「元妻への未練」「家族が欲しい」の3つ。また再婚相手は元妻とは真逆のタイプであり、彼女らの言動が再婚へのきっかけとなる場合が多かった。

 一方女性たちの話を聞いて印象に残ったのは、今度こそ幸せになれる/なりたい、という「納得」や「意志」が大前提だということ。男性にくらべると、再婚相手うんぬんの話よりも先ず「自分」ありきのように感じられた。

 このように男女差は多少あるが、40代の再婚経験者5人に共通していたのは「やっと地に足が着けた」というような満足感と、それを守っていきたいという「覚悟」のようなもの。

 40代というのは、子供を持つか持たないかという決断を迫られる時期でもあり、自分のこの先の老後が具体的に見えて来るタイミングでもある。もしかしたらもう一度真摯に結婚と向き合える40代は、再婚適齢期なのかもしれない。

※年齢は本人が再婚したときの歳。
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授