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「世界三大がっかり名所」とは?
名所といわれる場所へ実際に訪れてみたら、意外とショボくて期待外れ。……そんな残念な「がっかり名所」ってありますよね。日本の「三大がっかり名所」といえば北海道の「札幌市時計台」、高知県の「はりまや橋」、長崎県の「オランダ坂」がよく知られていますが、もちろん世界にも点在しています。
今回は、数々の観光客をポカンとさせた「世界三大がっかり名所」をご紹介します。
マーライオンはシンガポールの王が見たというライオンの顔、そしてこの地の古代都市テマセク(「海の町」の意)にちなんだ魚の体を合わせた架空の生き物。シンガポールの国名はサンスクリット語で「シンガプーラ(「ライオンの町」の意)」に由来しており、獅子の頭を持つマーライオン像はまさに国のシンボルとなっています。
国内に6体あるマーライオン像の中でも、シンガポール川沿いのマーライオン像は国内最大の観光スポットで、マリーナ・ベイに向かって口から水を噴き出す姿はあまりにも有名です。
現在このマーライオン像があるのはマリーナ・ベイ前のマーライオンパーク内ですが、設置された当初はもう少し内陸寄り、エスプラネード橋の奥側にありました。実はマーライオンが「がっかり名所」と言われ続けた原因がこのエスプラネード橋で、この橋が完成したことで視界がさえぎられてしまい、観光客は放水するマーライオンの顔を直接見ることができなかったのです。
これに加え、たびたびポンプが故障して放水できないなど、観光名所としては致命的なトラブルが多発。さらに巨大なイメージと実物の大きさのギャップから、マーライオンは「世界最大のがっかり名所」の烙印を捺されてしまったのでした。
しかしながら2002年にマーライオン像が現在の位置に移転され、さらに像を近くまで見ることができる桟橋も架けられたことにより、景観が一変。特にラグジュアリーホテルのマリーナ・ベイ・サンズがオープンすると、ホテルの夜景と水を噴射するマーライオンの姿が絶妙にマッチした“映えスポット”が誕生し、大人気に。かつての「がっかり」なイメージは薄れつつあります。
像は中心地から1時間ほどのランゲリニエ埠頭沿いに設置されており、憂いを秘めた表情で岸辺の岩の上に腰掛ける姿は、苦しい恋に悩む『人魚姫』のストーリーを彷彿とさせます。
ただこの人魚姫像、造形は確かに美しいのですが、その大きさは1.25mと子どもの身長ほどしかなく、思った以上の小ささに困惑する観光客は少なくありません。しかも像にはしっかりと両脚があり、人魚というよりほぼ人間の姿なので、童話の住人なのにファンタジー感がないというのも残念ポイントとなっています。
さらに良くないのが、人魚姫像のある場所が工業地帯であること。像の写真を撮ろうとすると、どうしても背景に工場の煙突や吐き出す煙が映り込んでしまうのです。
人魚姫の世界観とあまりにかけ離れた立地、しかもコペンハーゲンの美しい街並みを抜け、1時間かけてはるばるやってくるだけに、上がりに上がった期待値の高さと現実との乖離はすさまじいものがあります。
小便小僧像がつくられたのは17世紀。モデルや由来については諸説ありますが、反政府軍がブリュッセルを襲い爆薬をしかけ火をつけたところ、街の男の子がやってきて導火線におしっこをかけて消化した、という伝説にちなんで制作されたと考えられています。街を救ったこの男の子の名前が「ジュリアン」だったことから、小便小僧の像は地元の人に「ジュリアン坊や」と呼ばれ、親しまれているのです。
英雄ともいえるこの少年像が「残念」といわれる最大の理由は、身長56cmと小さすぎること。しかも何度か盗難被害に遭っているため、制作された本物は博物館に収蔵、街にあるのはレプリカであるということも萎えポイントといえます。そもそも前述したように、小便小僧は日本にもあるのでそこまで物珍しくもない、という意見も。
しかし、このブリュッセルの小便小僧、祝日やシーズンごとにいろいろな衣装を身にまとい、人々の目を楽しませているのをご存じでしょうか。小便小僧のために世界各国から贈られた衣装をコレクションした博物館まで存在しています。「がっかり名所」と言われてはいるものの、市民から非常に愛され、大切にされているのです。
5位:チチェン・イッツァ(メキシコ)
4位:オペラハウス(オーストラリア)
3位:トレヴィの泉(イタリア)
2位:パトンビーチ(タイ)
1位:エンパイア・ステート・ビルディング(アメリカ)
いずれも歴史的、また文化的にも行く価値があるとされる名所ですが、がっかりさせられる理由について『The Travel』では「詐欺やスリなどの犯罪が多い」「見るべきものが少なく窮屈」「人が多すぎる」「観光地化されすぎていて雰囲気が感じられない」など、立地や環境、オーバーツーリズムによる悪影響を指摘していました。
「聞くと見るとは大違い」とはよく言ったものですが、とはいえ何が「がっかり」なのか、価値があるのかは、その人の見方によって変わってくるものです。「がっかり名所」といわれる場所をあえて訪れてみて自分がどう感じるのか、それを確かめる旅をしてみるというのも、おもしろいかもしれませんね。
今回は、数々の観光客をポカンとさせた「世界三大がっかり名所」をご紹介します。
マーライオン(シンガポール)
まずご紹介するのは、シンガポールのマーライオンです。マーライオンはシンガポールの王が見たというライオンの顔、そしてこの地の古代都市テマセク(「海の町」の意)にちなんだ魚の体を合わせた架空の生き物。シンガポールの国名はサンスクリット語で「シンガプーラ(「ライオンの町」の意)」に由来しており、獅子の頭を持つマーライオン像はまさに国のシンボルとなっています。
国内に6体あるマーライオン像の中でも、シンガポール川沿いのマーライオン像は国内最大の観光スポットで、マリーナ・ベイに向かって口から水を噴き出す姿はあまりにも有名です。
現在このマーライオン像があるのはマリーナ・ベイ前のマーライオンパーク内ですが、設置された当初はもう少し内陸寄り、エスプラネード橋の奥側にありました。実はマーライオンが「がっかり名所」と言われ続けた原因がこのエスプラネード橋で、この橋が完成したことで視界がさえぎられてしまい、観光客は放水するマーライオンの顔を直接見ることができなかったのです。
これに加え、たびたびポンプが故障して放水できないなど、観光名所としては致命的なトラブルが多発。さらに巨大なイメージと実物の大きさのギャップから、マーライオンは「世界最大のがっかり名所」の烙印を捺されてしまったのでした。
しかしながら2002年にマーライオン像が現在の位置に移転され、さらに像を近くまで見ることができる桟橋も架けられたことにより、景観が一変。特にラグジュアリーホテルのマリーナ・ベイ・サンズがオープンすると、ホテルの夜景と水を噴射するマーライオンの姿が絶妙にマッチした“映えスポット”が誕生し、大人気に。かつての「がっかり」なイメージは薄れつつあります。
人魚姫像(デンマーク)
デンマークは、童話作家で知られるアンデルセンの故郷です。その首都コペンハーゲンにはアンデルセンの代表作である『人魚姫』の銅像があり、世界的によく知られています。像は中心地から1時間ほどのランゲリニエ埠頭沿いに設置されており、憂いを秘めた表情で岸辺の岩の上に腰掛ける姿は、苦しい恋に悩む『人魚姫』のストーリーを彷彿とさせます。
ただこの人魚姫像、造形は確かに美しいのですが、その大きさは1.25mと子どもの身長ほどしかなく、思った以上の小ささに困惑する観光客は少なくありません。しかも像にはしっかりと両脚があり、人魚というよりほぼ人間の姿なので、童話の住人なのにファンタジー感がないというのも残念ポイントとなっています。
さらに良くないのが、人魚姫像のある場所が工業地帯であること。像の写真を撮ろうとすると、どうしても背景に工場の煙突や吐き出す煙が映り込んでしまうのです。
人魚姫の世界観とあまりにかけ離れた立地、しかもコペンハーゲンの美しい街並みを抜け、1時間かけてはるばるやってくるだけに、上がりに上がった期待値の高さと現実との乖離はすさまじいものがあります。
小便小僧(ベルギー)
最後の世界三大がっかり名所は、ベルギーの首都ブリュッセルにある小便小僧の像です。日本を含む世界中に同様の像がありますが、ブリュッセルのそれがその本家本元です。小便小僧像がつくられたのは17世紀。モデルや由来については諸説ありますが、反政府軍がブリュッセルを襲い爆薬をしかけ火をつけたところ、街の男の子がやってきて導火線におしっこをかけて消化した、という伝説にちなんで制作されたと考えられています。街を救ったこの男の子の名前が「ジュリアン」だったことから、小便小僧の像は地元の人に「ジュリアン坊や」と呼ばれ、親しまれているのです。
英雄ともいえるこの少年像が「残念」といわれる最大の理由は、身長56cmと小さすぎること。しかも何度か盗難被害に遭っているため、制作された本物は博物館に収蔵、街にあるのはレプリカであるということも萎えポイントといえます。そもそも前述したように、小便小僧は日本にもあるのでそこまで物珍しくもない、という意見も。
しかし、このブリュッセルの小便小僧、祝日やシーズンごとにいろいろな衣装を身にまとい、人々の目を楽しませているのをご存じでしょうか。小便小僧のために世界各国から贈られた衣装をコレクションした博物館まで存在しています。「がっかり名所」と言われてはいるものの、市民から非常に愛され、大切にされているのです。
世界のがっかり名所はまだまだある
世界的に有名すぎるために、期待値が大きく上がりすぎた……そんな「がっかり名所」はまだまだあります。ここでアメリカ発の旅メディア『The Travel』で紹介された「がっかり名所」26か所のうちトップ5を見てみましょう。5位:チチェン・イッツァ(メキシコ)
4位:オペラハウス(オーストラリア)
3位:トレヴィの泉(イタリア)
2位:パトンビーチ(タイ)
1位:エンパイア・ステート・ビルディング(アメリカ)
いずれも歴史的、また文化的にも行く価値があるとされる名所ですが、がっかりさせられる理由について『The Travel』では「詐欺やスリなどの犯罪が多い」「見るべきものが少なく窮屈」「人が多すぎる」「観光地化されすぎていて雰囲気が感じられない」など、立地や環境、オーバーツーリズムによる悪影響を指摘していました。
「聞くと見るとは大違い」とはよく言ったものですが、とはいえ何が「がっかり」なのか、価値があるのかは、その人の見方によって変わってくるものです。「がっかり名所」といわれる場所をあえて訪れてみて自分がどう感じるのか、それを確かめる旅をしてみるというのも、おもしろいかもしれませんね。
<参考サイト>
・TheTravelのThe World’s 26 Most Disappointing Tourist Attractions (That Are A Waste Of Time)
https://www.thetravel.com/disappointing-tourist-attractions-that-are-a-waste-of-time/
・TheTravelのThe World’s 26 Most Disappointing Tourist Attractions (That Are A Waste Of Time)
https://www.thetravel.com/disappointing-tourist-attractions-that-are-a-waste-of-time/
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