テンミニッツ・アカデミー|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツ・アカデミーとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2024.01.09

寝起きに絶対してはいけないこと7選

 寝起きの行動をちょっと振り返ってみましょう。「大音量アラームで急いで起きて、時間がないからコーヒーだけ飲んで駅まで疾走」みたいなバタバタとした朝を繰り返しているひと、案外いるのではないでしょうか。またなんとか布団からでても、ずっとぼんやりしてしまう、なんとなく調子が出ないという人もいるかもしれません。もしかしたら、朝の行動を少し改善してみる価値はあるかもしれません。ということでここでは「朝のNG習慣」を7項目に分けてお知らせします。

朝のNG習慣その1:大音量の目覚ましで起きる

 目覚ましアラームを使って目覚める人は少なくないと思われます。ただし、唐突に大音量が鳴る目覚ましは気をつける必要がありそうです。寝ているときに突然大音量が流れると交感神経が一気に反応します。そうすると心臓に余計な負担がかかり、血圧も急上昇します。なるべく静かな音から少しずつ、音量が上がっていくようなアラームや目覚まし時計を利用する方がいいようです。

朝のNG習慣その2:起床時の急な動き

 「勢いよく起きる」のも大音量のアラームと同様、避けた方がいいようです。急に起き上がると交感神経が急に優位になって一気に血圧と心拍数が上がり、脳や心臓、血管に大きな負担をかけることになります。目が覚めたらゆっくりと身体を動かしましょう。理想としては手を開いて握ってといったように、心臓から遠いところからゆっくりと動かしていくことです。

朝のNG習慣その3:休日に寝だめする

 休日に寝だめをする、という人もいるかもしれません。これだと体内時計が乱れて、時差ぼけのような状態に陥るリスクがあります。この状態が続くと倦怠感に襲われたり、その後の睡眠の質が低下したりします。休日にしっかり睡眠を取るためには、起きる時間を遅くするのではなく「寝る時間を早くする」ことがポイントのようです。

朝のNG習慣その4:寝起きのコーヒー

 朝8時から9時の時間帯は、目覚めを助ける働きのあるコルチゾールと呼ばれるホルモンの血中濃度が最も高くなっています。一方で、コーヒーに含まれるカフェインはコルチゾールの分泌を促します。コルチゾールの血中濃度が高いタイミングでカフェインを摂取すると、身体の自発的な作用を邪魔することになります。これが常態化すると、自発的にコルチゾールを分泌する能力が低下するという事態も起こるようです。このことから、コーヒーを飲むのはできる限り朝9時以降にした方がいいという話もあります。

朝のNG習慣その5:朝風呂

 まず寝ているときにはそれなりの量の汗をかいています。この後、水分補給せずに入浴すると、脱水症状になるリスクが高くなります。もし「立ちくらみ」がしたら危険です。まずは水分を摂取しましょう。また、朝食前にお風呂に入るのも同様のリスクがあるようです。加えて、朝風呂で熱い浴槽につかると血圧が急上昇するリスクもあります。どうしてもという場合はシャワーで軽めに済ませる程度にするといいかもしれません。

朝のNG習慣その6:朝食を抜く

 朝食をとらないと血糖値が低くなります。このことで身体は血糖値を上げるホルモンが分泌します。ただし多くの場合、ここで昼食を取ることになります。こうなるともちろん血糖値が急上昇します。今度はこのことに対して血糖値を下げるためにインスリンが大量に出ます。この血糖値の乱高下は血管を傷つけるなど、身体に悪いことはいうまでもありません。

朝のNG習慣その7:激しい運動

 朝は脳から全身への指令がまだ伝わりにくい時間帯です。朝早くの運動は怪我をするリスクが高いといっていいでしょう。また激しい筋トレやランニングなどは体温を一気に上げます。人は体温が下がっていくと眠くなるので、こういった運動の後は急に眠くなるかもしれません。また起床直後で血圧が不安定な時に身体を激しく動かせば、もちろん心臓や血管、脳などに負担がかかります。運動するとしても、朝はゆっくりとウォーキングしたり体操したりといった程度がいいようです。

 ここまで、朝に行わない方がいいことを見てきました。朝は「水分が不足」していて「血圧が不安定」であるということは、まず頭に置いておいた方が良さそうです。このためにも、起きたらまずは、コップ一杯の水を飲みましょう。その後「ゆっくり動いて朝日を浴びる(散歩する)」、「食物繊維やタンパク質、ビタミン・ミネラルなどを含む朝食をゆっくりとる」といったことを心がけるといいようです。また、ここに挙げた朝やってはいけないことは、ほとんどすべて忙しくて時間がないからそうなってしまう物事です。まずはなるべく「早く寝る」こと、また「起きる時間を一定にする」ということを第一に考えましょう。

<参考>
医師警告!「朝の過ごし方」に潜む""超危険""の正体|東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/665730
週末の寝だめはNG「免疫力を下げる」3つの悪習慣|東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/683987
朝風呂と夜風呂、どっちがいいの?|お風呂なび・アース製薬
https://www.earth.jp/ofuro/faq/010/index.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由

世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由

数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に

世界では「創造性がどれくらい大事か」という問題意識が今、急激に高まっている。創造性とは全ての人にあり、偏差値などでは絶対に計れない、まさに無限軸の創造性のこと。そうした創造性を育む学びが「STEAM教育」である。最終...
収録日:2025/04/16
追加日:2025/09/18
中島さち子
ジャズピアニスト 数学研究者 STEAM 教育者 メディアアーティスト
2

なぜ日本の所得水準は低いのに預金残高は大きいのか

なぜ日本の所得水準は低いのに預金残高は大きいのか

続・日本人の「所得の謎」徹底分析(2)政府債務と預金残高の背景

国際的に見て、政府の債務残高が大きい日本。その背景には、バブル崩壊後の財政赤字を取り戻せていないことがあった。その一方で、預金残高も高い日本。所得が低いのに預金が多い日本の謎を解説する。(全4話中第2話)
※...
収録日:2025/07/10
追加日:2025/09/17
養田功一郎
元三井住友DSアセットマネジメント執行役員 YODA LAB代表 金融・経済・歴史研究者
3

米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長

米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長

経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力

人が成長していくために重要な経験学習。その学習サイクルを適切に回していくためには、「経験から学ぶ力」が必要になる。ではそこにはどのような要素があるのか。ストレッチ、リフレクション、エンジョイメントという3要素と、...
収録日:2025/06/27
追加日:2025/09/17
松尾睦
青山学院大学 経営学部経営学科 教授
4

各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴

各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴

「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率

日本の政治史を見る上で地理的条件は外せない。「島国」という、外圧から離れて安心をもたらす環境と、「山がち」という大きな権力が生まれにくく拡張しにくい風土である。特に日本の国土は韓国やバルカン半島よりも高い割合の...
収録日:2025/06/14
追加日:2025/09/15
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授 音楽評論家
5

外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか

外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか

外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い

外交とは国益を最大化しなければいけないのだが……。35年にもわたる外交官経験を持つ小原氏が8年がかりで書き上げた著書『外交とは何か 不戦不敗の要諦』(中公新書)。小原氏曰く、外交とは「つかみどころのないほど裾野が広い...
収録日:2025/04/15
追加日:2025/09/05
小原雅博
東京大学名誉教授