DATE/ 2026.04.13

「ながらスマホ」は厳罰対象

自転車での「ながらスマホ」に反則金

「ながらスマホは危険」なんて、もはやすっかり常識のはず。それでも駅や街中で歩きながらスマホを見ている人や、自転車に乗りながらスマホを見ている人はいなくなりませんよね。ながらスマホの自転車が猛スピードで横を走り抜けていってヒヤリとした……という経験をお持ちの方も少なくないでしょう。

 しかし、少なくとも自転車のながらスマホは、これから減っていく可能性が高いです。なぜなら、4月1日の道路交通法改正で自転車のルールが大きく変わり、16歳以上の自転車運転者がながらスマホをすると、「青切符」の対象になるからです。今までなら警察官の指導・警告ですんでいたルール違反でも、4月1日以降は車と同じようにその場で反則金の切符を切られるようになるのです。

 しかも、ながらスマホの反則金はほかのルール違反と比べても飛び抜けて高額の12,000円。信号無視や通行区分違反(車道での逆走や歩道での歩行者妨害)が6,000円なので、ながらスマホがいかに危険視されているかがよくわかります。ながらスマホは判定もとても厳しく、自転車に乗ったままスマホを手に持った時点で即アウト。「ちょっとなら」という甘さも認められていません。

スマホホルダーはどうなる?

 ここで気になるのが、自転車のハンドルなどに取りつけられるスマホホルダーですよね。初めて行く土地などで、地図を表示しておけばとても便利ですが……これもながらスマホと認定されてしまうのでしょうか?

 答えは「基本的に、ながらスマホとはならない」です。自転車にスマホホルダーを取りつけること、スマホホルダーにスマホを固定して地図を表示することは青切符の対象にはなりません。しかしここで気をつけたいのが、注視したり操作したりすると青切符を切られてしまうということ。注視も操作も、運転から意識がそれてしまいますよね。

 それでは注視とは何秒からかというと、明確な数値は決まっていません。しかし、市街地を走るシティサイクルの平均的な速度が時速10km程度と考えると、2秒で約5m以上前進します。前方不注意のまま5m以上進んだら、人や物にぶつかる可能性は否定できませんよね。わずか2秒でも、注視といえる危険性があることは忘れないでください。ながらスマホを再現した実証実験では、歩行者に向けている視線が通常運転時に比べて半分から4分の1程度にまで下がってしまうというデータもあります。これでは、横から人が来たら避けられませんよね。

 スマホホルダーに取りつけたスマホを確認したいときは、必ず路肩に寄って完全に停止してから行いましょう。

過去には有罪判決も

 これほどまでにながらスマホが厳しい目で見られているのは、過去にいくつもの痛ましい事故があったから。自転車のながらスマホによる死亡事故は増加傾向にあり、昨年は過去最多の28件になったと警察庁が発表しています。

 ニュースにも取り上げられた大事故では、次のようなものがあります。

 2002年の横浜市の事故:携帯電話(スマホが流通する以前の事故なので、操作していたのはいわゆるガラケー)を見ながら無灯火の自転車で走っていた16歳の女子高生が、歩行者に衝突して重い後遺障害を負わせてしまいました。女子高生に命じられたのは、約5,000万円という莫大な損害賠償。未成年でも重い民事責任が課せられます。

 2017年の川崎市の事故:左手にスマホ、右手に飲み物を持ち、左耳にイヤホンをして電動アシスト自転車に乗っていた20歳の女子大生が、歩行者の高齢女性をはねて死亡させてしまいました。女子大生は禁錮2年、執行猶予4年の有罪判決。ながらスマホで刑事罰が課された事故として大きな話題になりました。

 ながらスマホで事故を起こすと、被害者とその家族の人生が壊されることはもちろん、加害者本人も加害者の家族の人生も一変してしまいます。便利な自転車ですが、法律上は「軽車両」に分類される立派なクルマ。不注意で運転すれば凶器になることを改めて心に刻む必要があるでしょう。今回の法改正をきっかけに、自転車の安全運転の意識がいっそう高まるといいですよね。

<参考サイト>
・VSG弁護士法人 ながらスマホによる自転車事故のリスクとは?罰則・過失割合・損害賠償を解説
https://vs-group.jp/lawyer/ko-tu-jiko/5232.html
・VSG弁護士法人 【2026年最新版】車のスマホホルダーは違反になる?位置や罰則を弁護士が解説
https://vs-group.jp/lawyer/ko-tu-jiko/7330.html
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