社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2016.01.09

スマホ紛失前に必ずやるべき4つのこと

 「自分だけは大丈夫」と思っていても、やってくるのがアクシデント。スマホの紛失も例外ではありません。警視庁の統計をみると、平成26年度中の遺失物届で上位4位にランクされているのが「携帯電話類」。件数は25万件に及びます。

 スマホは、小さなコンピュータ。その中にはプライベートな写真やお気に入りの音楽、アプリ、仕事のメールや個人情報など、なくすと困るもの、漏らしてはならないもの、他人に迷惑をかけてしまうものまで、たくさん入っています。なくしてしまってから騒いでも後の祭り。ここでは、万一のスマホ紛失に備えて、事前にやっておくべきことをご紹介します。

保有者の5人に1人がスマホをなくしていた

 スマホの盗難・紛失対策アプリなどのセキュリティを作っているルックアウト社(本社・米国)では、2014年9月に日本国内のスマホ使用者1000人(18歳以上)を対象に行った調査をもとに『日本のスマートフォン紛失にまつわる事情』を発表しています。

 それによると、保有者の5人に1人、18歳から24歳ではほぼ45%がスマホの紛失や置き忘れ経験があると回答しています。また、実際にスマホをなくしてしまった人のうち10%は、手元に戻ってきませんでした。

 その理由は「いろいろ試したがダメだった」人が52%、「盗まれてしまった」ケースが32%。注目すべきなのは、「取り戻すために何かできることがあると思わなかった」人と「取り戻す方法が複雑すぎる、難しすぎる」と感じた人が各28%という数字、さらに「見つけるために何をすればよいか分からなかった」人も16%となります。

スマホ紛失前に必ずやっておくべき4つのこと

 (1) 画面ロック
スマホを紛失した際に、画面のロック設定を行っていないと、最悪、すべてのデータが他人に見られてしまう可能性があります。写真やLINE、メールなど、個人情報やプライベートなデータがスマホにはたくさん入っています。必ずロックは掛けましょう。

 (2) 紛失対策アプリの設定
Androidであれば「Androidデバイスマネージャー」、iOSであれば「iPhoneを探す」をアプリの設定をしておきましょう。事前に設定しておくことで、端末紛失時に他のスマートフォンやPCから、端末の位置検索、端末ロック、データ消去が可能になります。

 (3) 自動バックアップ
データ消去も紛失対策アプリからできるとはいえ、スマホ紛失時にデータが全て失われるのは避けたいものです。

 写真などはクラウドに自動でバックアップできるサービスがあるので、それらを使うと良いでしょう。写真を撮影すると自動的にクラウドサーバにバックアップが保存されます。端末を紛失しても、クラウドサーバのデータはなくなりませんので安心です。Androidであれば「Googleフォト」、iOSであれば「iCloud」を利用するのが良いでしょう。

 (4) 連絡先をメモ
 スマホを紛失してしまったら、いろいろなところに連絡しなければなりません。しかし、電話番号がスマホの中にしか登録されていないというのは、一番避けたい状況です。

 いち早く連絡や問い合わせができるように、住居最寄りの警察署と携帯キャリア紛失窓口、よく使う路線の「落とし物・忘れ物窓口」連絡先は、最低限、手帳に書き留めておきましょう。

もっとも気を付けたいのは…

 先の『日本のスマートフォン紛失にまつわる事情』によると、画像や動画、音楽、アプリ、個人情報など、スマホのデータを回収するのに支払ってもいいと思う金額は、紛失したことのある人のうち44%が5万円、さらに5人に2人近くは10万円支払うと答えています。

 バックアップを行なっている人は、スマホ保有者の10人中7人。中でも紛失経験のある人の方がバックアップ率が高く、その理由は、データの貴重さはもちろんのこと、「紛失は誰にでも、いつ起こるか分からない」という自身の反省に他なりません。

 特に気を付けたいのは、お酒の席。つい羽目を外してしまい、お酒を飲みすぎて、気付いたときにはスマホがない、という経験をした人も多いのではないでしょうか。そういう意味では、常に手元に置いておくように意識するということが、もっとも大事なのかもしれませんね。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み

なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み

何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み

なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02
今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授
2

「白人vsユダヤ人」という未解決問題とトランプ政権の行方

「白人vsユダヤ人」という未解決問題とトランプ政権の行方

戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(3)未解決のユダヤ問題

保守的な軍国化によって、内戦への機運が高まっているアメリカだが、MAGAと極左という対立図式は表面的なものにすぎない。その根本に横たわっているのは白人とユダヤ人という人種の対立であり、それはカーク暗殺事件によって露...
収録日:2025/09/24
追加日:2025/11/06
東秀敏
米国大統領制兼議会制研究所(CSPC)上級フェロー
3

『孟子』に学ぶ、リーダーが過酷な境遇に追い込まれる意味

『孟子』に学ぶ、リーダーが過酷な境遇に追い込まれる意味

徳と仏教の人生論(5)陰陽と東洋思想を知ることの意味

宇宙や人生の本質について考察を深めていく今回の講義。前回に続く、宇宙がもう1つの宇宙のような存在をつくりたくて人間を創造したという話は非常に興味深い。陰陽(陰と陽)の両面を理解し、自然の摂理に根差した東洋思想を深...
収録日:2025/05/21
追加日:2025/11/07
4

ソニー流「人材の活かし方」「多角化経営の秘密」を学ぶ

ソニー流「人材の活かし方」「多角化経営の秘密」を学ぶ

編集部ラジオ2025(26)ソニー流!多角化経営と人材論

「人的資本経営」という言葉が、よく聞かれるようになりました。端的にいえば、「人材=コスト」ではなく「人材=資本」として捉え、人を大切にしていこうという考え方です。

「人を大切にする」というのは別に新しい...
収録日:2025/09/29
追加日:2025/11/06
5

職場への不満は6割以上~ポイントは隠蔽、心理的安全性…

職場への不満は6割以上~ポイントは隠蔽、心理的安全性…

組織心理学~「不満」を生かす(1)不満・相談・予防

「職場に不満を持っている人が6~7割いる」というデータがある。経営者にとっては衝撃的なデータだが、実はリーダーのリーダーシップによってその割合は大きく変わるという。いったいどういうことなのか。不満にも妬み同様「い...
収録日:2023/06/21
追加日:2023/12/08
山浦一保
立命館大学 スポーツ健康科学部 教授 博士(学術:広島大学)