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若い頃に「こじらせた」50代の婚活事情
生涯未婚率という言葉をご存知ですか?これは一生結婚しない人の割合ではなく、実は50歳の時点で結婚経験のない人の割合。50歳で独身だと、このまま結婚しないだろうという見なし数字なのです。この生涯未婚率は年々上昇し、最近では男性では約2割、女性では1割強が1度も結婚しないという調査結果があるのです。
しかしなかには、50代であっても結婚する人もちらほら。今回はそんな、50代初婚を目指して婚活中の人たちに、どんな婚活をされているのか、その実態と事情を伺いました。
そこで50代で婚活している人のうち、どのくらいが結婚未経験者なのか調べてみたところ、「日本結婚相談所連盟」によるシニアの婚活傾向調査によれば、婚活中の50代前半の男性の6割以上が初婚、また女性は50代前半で4割以上の人が初婚とのこと。この結果を見ると、1度も結婚していない人の方が熱心に婚活されているのでは、と思えてくる数字です。
・58歳・会社経営・男性(Tさん)
20代で交際していた女性との結婚を反対され、破局。そんな経緯があったので結婚がトラウマになり、恋愛や結婚から遠のいた人生を送ることに。その分、仕事に打ち込み長く海外赴任も経験し、自分のことと仕事だけに集中してきた。両親を看取り、経営する会社も順調、そろそろ自分も老後をと考えはじめたときに、このままひとりで死んでいく虚しさに襲われ、再び結婚願望が芽生えた。シルバー向けの結婚相談所に入会し、月1回ペースで紹介を受けている。似た境遇の人と話をできるだけでも救われるし、お金はムダになってもいいと思っている。
・52歳・メーカー事務・女性(Mさん)
父親を早くに亡くし、母親と二人暮らし。家事は母任せで持ち家もあることから結婚しなきゃという焦りもなく、これまで交際した男性は数人いるが結婚まで至らずで、どちらかというと恋愛体質。最近、母親が体調を崩し、母が亡くなればひとりっ子の自分は天涯孤独になってしまう…と思いはじめたことをきっかけに婚活をスタート。同世代の友人たちに、バツイチなどで独身の男性がいたら紹介してと頼んだところ、意外と需要があるとわかり、積極的にデート中。相手は初婚でもバツイチでもいいが、できれば子どものいない人がいい。
・54歳・不動産業・男性(Oさん)
自己分析すると、女性とのコミュニケーションが下手。女性の気持ちや好かれる行動がわからず、お付き合いした人たちもみんな去っていってしまった。結婚願望は強く、紹介やお見合いパーティー、趣味のゴルフイベント参加など、さまざまな婚活をして女性にアプローチしているが、継続してデートするまでの相手と出会えず。婚活パーティーのスタッフに相談したところ、「誰でもいいから結婚したい」とガツガツしすぎているのがよくないのかもと言われ、初心に返る。今後は「友達から」くらいのスタンスで婚活していきたい。
協力してくれた3人は、「昔の自分なら、婚活について他人になんて語れなかったはず。」と口をそろえます。適齢期といわれる年齢を過ぎた50代だからこそ、周りと比較することなく、また焦りやプライドにとらわれず、「幸せになりたい」という自分の素直な想いで婚活をしているという印象を受けました。
しかしなかには、50代であっても結婚する人もちらほら。今回はそんな、50代初婚を目指して婚活中の人たちに、どんな婚活をされているのか、その実態と事情を伺いました。
婚活50代は、初婚が多いって本当?
今回の取材でまず苦労したのは、50代で結婚経験のない方を探すこと。再婚組の人たちにお話を聞くのは比較的容易ですが、未婚組はそう多くありません。そこで50代で婚活している人のうち、どのくらいが結婚未経験者なのか調べてみたところ、「日本結婚相談所連盟」によるシニアの婚活傾向調査によれば、婚活中の50代前半の男性の6割以上が初婚、また女性は50代前半で4割以上の人が初婚とのこと。この結果を見ると、1度も結婚していない人の方が熱心に婚活されているのでは、と思えてくる数字です。
男女3人、それぞれの50代からの婚活方法とは?
探せばいる、そんな希望を持って友人、知人にあたってみたところ、今回3人の方からお話を聞くことができました。・58歳・会社経営・男性(Tさん)
20代で交際していた女性との結婚を反対され、破局。そんな経緯があったので結婚がトラウマになり、恋愛や結婚から遠のいた人生を送ることに。その分、仕事に打ち込み長く海外赴任も経験し、自分のことと仕事だけに集中してきた。両親を看取り、経営する会社も順調、そろそろ自分も老後をと考えはじめたときに、このままひとりで死んでいく虚しさに襲われ、再び結婚願望が芽生えた。シルバー向けの結婚相談所に入会し、月1回ペースで紹介を受けている。似た境遇の人と話をできるだけでも救われるし、お金はムダになってもいいと思っている。
・52歳・メーカー事務・女性(Mさん)
父親を早くに亡くし、母親と二人暮らし。家事は母任せで持ち家もあることから結婚しなきゃという焦りもなく、これまで交際した男性は数人いるが結婚まで至らずで、どちらかというと恋愛体質。最近、母親が体調を崩し、母が亡くなればひとりっ子の自分は天涯孤独になってしまう…と思いはじめたことをきっかけに婚活をスタート。同世代の友人たちに、バツイチなどで独身の男性がいたら紹介してと頼んだところ、意外と需要があるとわかり、積極的にデート中。相手は初婚でもバツイチでもいいが、できれば子どものいない人がいい。
・54歳・不動産業・男性(Oさん)
自己分析すると、女性とのコミュニケーションが下手。女性の気持ちや好かれる行動がわからず、お付き合いした人たちもみんな去っていってしまった。結婚願望は強く、紹介やお見合いパーティー、趣味のゴルフイベント参加など、さまざまな婚活をして女性にアプローチしているが、継続してデートするまでの相手と出会えず。婚活パーティーのスタッフに相談したところ、「誰でもいいから結婚したい」とガツガツしすぎているのがよくないのかもと言われ、初心に返る。今後は「友達から」くらいのスタンスで婚活していきたい。
若い頃の「こじらせ」を克服できたから、50代で婚活へ
3人にお話を伺って感じたのは、みなさん若い頃に何かしら、結婚に対して「こじらせ」てきた経験があるということ。男性のTさんは婚約破棄といった経験からひとりの殻に閉じこもったと話し、同じく男性のOさんは「結婚」を声に出せば女性はその気になりやすい、という思い込みをずっと持っていたと言います。女性のMさんは、居心地のいい実家にある意味寄生していて、自立したくなかったと話してくれました。そんな結婚への「こじらせ」から解放されつつあるのが、親や仕事、そして自分自身の心身など大きな変化が訪れる50代という年齢だったのかもしれません。協力してくれた3人は、「昔の自分なら、婚活について他人になんて語れなかったはず。」と口をそろえます。適齢期といわれる年齢を過ぎた50代だからこそ、周りと比較することなく、また焦りやプライドにとらわれず、「幸せになりたい」という自分の素直な想いで婚活をしているという印象を受けました。
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