社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
実は2種類あるジャンボ宝くじの当せん確率は?
ジャンボ宝くじには2種類ある
夏や年末の風物詩ともいえる「ジャンボ宝くじ」。でもみなさん、「ジャンボ宝くじ」と一口にいっても、実は2種類あるのをご存知でしょうか。「ジャンボ宝くじ」と「ジャンボミニ」です。どのくらいのお金が当せんするのか、ここでは2020年の年末ジャンボ宝くじを例にとって見てみましょう。「年末ジャンボ宝くじ」(第862回全国自治宝くじ)
1等7億円×22本
1等前後賞1億5000万円×44本
1等組違い賞10万円×4,378本
2等1000万円×88本
3等100万円×880本
4等5万円×44,000本
5等10,000円×132万本
6等3000円×440万本
7等300円×4400万本
「年末ジャンボミニ1億円(第863回 全国自治宝くじ)」
1等3000万円×68本
1等前後賞1000万円×136本
2等50,000円×6万8000本
3等10,000円×85万本
4等3000円×170万本
5等300円×1700万本
1等の当せん確率は?
「年末ジャンボミニ」は、1等3000万円がなんと68本。「年末ジャンボ」は1等7億円と高額ですが、当選数は22本。もちろん金額が高い分当たりにくくなっています。そう考えると、「年末ジャンボミニ」は狙い目かもしれませんね。もう少し詳しく見てみましょう。以下、各宝くじの1等の当せん確率です。「年末ジャンボ」1等:7億円(22本)/確率2000万分の1
「年末ジャンボミニ」1等:3000万円(68本)/確率250万分の1
ちなみに「年末ジャンボ」で2等の1000万円が当たる確率は500万分の1。「年末ジャンボミニ」の1等3000万円(250万分の1の確率)を狙う方が当たりやすいということがわかります。もちろん「年末ジャンボ」の場合、1等7億円のチャンスもあるわけなので、単純に「ミニ」の方がいいとは言えないのですが。
「期待値」から考えてみると?
ここで2種類の宝くじそれぞれに、1枚あたりの「期待値」を見てみましょう。「期待値」とは、統計学的に言えば「1回の試行で得られる値の平均値」で、「実現する値」と「確率」の積を足すことによって求めることができます。わかりやすくいうと、賞金総額に対して1枚のくじでどのくらい損得があるかを示す指標となります。計算してみると、「期待値」は「年末ジャンボ宝くじ」が149.995円、「年末ジャンボミニ」で150円となります。くじは1枚300円です。つまり、1枚買うごとにおよそ約150円分損をするという計算になります。ちなみに、「数字選択式宝くじ」と呼ばれるロトの場合、1枚あたりの期待値は45%です。つまり「ロト7」は1枚300円なので期待値は約135円、「ロト6」は1枚200円なので90円。「ロト7」は1枚あたり165円の損、「ロト6」は1枚あたり110円の損となります。「ミニロト」もロト6と同じです。ただし、すべてキャリーオーバーが発生していない状況での理論値です。ロト7、ロト6に関してはキャリーオーバーによって当せん額が変動し、期待値も大きく変化します。
「一度は高額当せん!」という夢を見るには十分
ということで、期待値から考えると「年末ジャンボ」の方が「ロト7」や「ロト6」「ミニロト」よりは若干お得ということになりそうです。ただし、「ロト7」や「ロト6」の場合、キャリーオーバーが発生することも多いです。たとえば「ロト7」ではキャリーオーバーによって、通常1等6億円が最高10億円まで上がることもあります。いずれにしても、宝くじはいわば夢を買うものです。「一度は高額当せん!」という夢を膨らませるには十分ではないでしょうか。また、宝くじの収益金は公共の福祉に使われています。夢を買ったお金で社会の福祉が少しでも充実するならば、決して無駄なお金ではないでしょう。
<参考サイト>
・宝くじ公式サイト
https://www.takarakuji-official.jp/
・宝くじ公式サイト
https://www.takarakuji-official.jp/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
2025年8月、米露、米ウクライナ、EUの首脳会談が相次いで実現した。その成果だが、中でもロシアにとって大成功と呼べるものになった。ディール至上主義のトランプ政権を手玉に取ったロシアが狙う「ベルト要塞」とは何か。事実上...
収録日:2025/09/24
追加日:2025/12/21
カント『永遠平和のために』…国連やEUの起源とされる理由
平和の追求~哲学者たちの構想(5)カント『永遠平和のために』
平和のための「国家連合」。このアイデアの源はサン=ピエールなのだが、現在ではカントの著作『永遠平和のために』が起源だともてはやされることが多い。その理由としては、「なぜ国家連合が必要なのか」「そもそもなぜ平和が...
収録日:2025/08/02
追加日:2025/12/22
豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割
豊臣と羽柴…二つの名前で語られる秀吉と秀長だが、その違いは何なのか。また、これまで秀長には秀吉の「補佐役」というイメージがあったが、史実ではどうなのか。実はこれまで伝えられてきた羽柴(豊臣)兄弟のエピソードにはか...
収録日:2025/10/20
追加日:2025/12/18
逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
「逆境とは何に逆らうことなのか」「人はそもそも逆境でしか思考しないのではないか」――哲学者鼎談のテーマは「逆境に対峙する哲学」だったが、冒頭からまさに根源的な問いが続いていく。ヨーロッパ近世、ヨーロッパ現代、日本...
収録日:2025/07/24
追加日:2025/12/19
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
日進月歩の進化を遂げている生成AIは、私たちの生活や仕事の欠かせないパートナーになりつつある。企業における生成AI技術の利用に焦点をあてる今シリーズ。まずは世界的な生成AIの導入事情から、日本の現在地を確認しよう。(...
収録日:2024/11/05
追加日:2024/12/24


