人口減少と日本の未来
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
大都市圏の高齢者の数は、今まで以上に激増する
人口減少と日本の未来(6)高齢化社会とケアの課題
森田朗(一般社団法人 次世代基盤政策研究所(NFI)所長・代表理事/東京大学名誉教授)
今まで高齢化の問題は、主に農村部の若者の流出と関連付けて語られてきた。しかし、これからは高齢者が激増する大都市圏の問題だ、と津田塾大学総合政策学部教授の森田朗氏は警鐘を鳴らす。大都市圏ではどのような問題を引き起こすのだろうか。森田氏の解説を聴こう。(全7話中第6話)
時間:8分34秒
収録日:2018年3月29日
追加日:2018年8月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●大都市圏の高齢者の数は、今まで以上に激増する


 今までお話ししたのは、都市圏、特に首都圏と地方の、総人口における関係です。これを今度は特に高齢者に注目してみると、何が起こるでしょうか。

 このスライドは、(沖縄のところは色が付いていますが)65歳以上の人口がどう変化してきたかです。横の棒グラフでいうと、2010年が黄色い方で、2040年が赤い方です。ちなみに棒グラフの47都道府県の順番は2040年における高齢者の多い順に並べたものです。何を申し上げたいかというと、2010年から2040年に高齢者の数がどうなるかということです。日本全体ではどんどん増えていきますが、どこで増えるかというと、東京都、神奈川県、大阪府、愛知県、埼玉県、千葉県、北海道、兵庫県、福岡県の順で、特に首都圏では明らかに高齢者の数が増えてくることになります。

 中でも特に東京都の場合ですが、2010年に270万人ほどだった65歳以上の人口が、2040年には約420万人ですから150万人ほど増えます。そして、神奈川県、埼玉県、千葉県と合わせますと400万人ほど、65歳以上の人口が増えるということになります。

 他方、人口の少ない県の場合、地図で青くなっている秋田県、島根県、高知県は、65歳以上の人口がむしろ減少します。これは前回もご説明した通りです。

 では、これからの高齢化において何が問題なのでしょうか。これまでは普通、高齢化というと、農村部において若い人たちが流出し、高齢者の比率が高くなってくることが挙げられます。それに対して社会保障をはじめ、どういう形で高齢者をケアするかが課題だったのです。

 これからは何が起こるかといいますと、首都圏とか近畿圏という大都市圏において高齢者が、これまでとは比較にならない規模で、激増するという事態に直面します。どのような形でそういう人に対して、きちんと医療や介護など社会保障のサービスを提供していくかが、非常に大きな課題となるでしょう。

 このグラフは、それを視覚的に分かりやすく表した3次元の棒グラフになります。左側の年次は先ほどのグラフと同様1950年から2040年まで、ほぼ100年間にわたる年代のことで、右側も先ほどと同様の理由で2040年における高齢者の絶対数の多い都道府県を右端から順番に並べたものです。右端から東...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
これから必要な人材と人材教育とは?(3)無謬性とジョブローテーション
もうゼネラリストを育てる人事制度では時代に対応できない
柳川範之
AI時代と人間の再定義(6)道徳の起源から考えるAIと感情の問題
道徳の起源は理性か感情か?…AI時代に必要な思考の身体性
中島隆博
聖徳太子「十七条憲法」を読む(1)十七条憲法を学ぶ現代的意義
聖徳太子の「和」は議論の重視…中華帝国への独立の気概
賴住光子
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
プロジェクトマネジメントの基本(9)リーダーシップとモチベーション
マズローの欲求階層説を発展させたアルダーファの理論とは
大塚有希子
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(3)「現場の熱」こそ多角化の要点
新規事業を成功させるリーダーとは…上意下達はなぜダメか
水野道訓
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(6)曼荼羅の世界と未来のネットワーク
命は光なのだ…曼荼羅を読み解いて見えてくる空海のすごさ
鎌田東二
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司