認知症とは何か
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
認知症予防に重要なのは、運動・食事・会話
認知症とは何か(7)認知症の予防とその秘訣(下)
遠藤英俊(元国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 長寿医療研修センター長/いのくちファミリークリニック院長)
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター長の遠藤英俊氏は、最新の研究成果から、認知症予防のためのエクササイズや食品の開発を行っている。中でも注目したいのは「コグニサイズ」というエクササイズ。いったいどのような運動なのか。遠藤氏に解説いただく。(全7話中第7話)
時間:8分03秒
収録日:2018年5月26日
追加日:2018年9月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●体と頭を同時に扱う「コグニサイズ」が浸透しつつある


 国立長寿医療研究センターは愛知県大府市にあるのですが、大府市では「コグニサイズ」という認知症予防のエクササイズを積極的に取り入れています。

 コグニサイズは、足踏みや散歩などをしながら数を数えるのですが、その際に3拍子ごとに手を叩いたり足を上げたりするなど、頭と体を使うエクササイズです。このエクササイズによって、認知症になりにくいというデータが出てきました。検査結果では、1年後に認知機能が改善され、4年後に認知症になりにくくなるというデータが上昇しています。そうしたことから、認知を意味する「コグニ」(コグニション)とエクササイズから採った「サイズ」を合わせた造語である「コグニサイズ」が、愛知県や神奈川県で浸透しつつあります。

 この絵を見ても分かるように、コグニサイズでは、ステップをしながら3秒ごとに拍手をしたり手を挙げるといったタスクをどんどん増やしていきます。認知症予防には良い方法であると考えられています。

 「コグニウォーク」もあります。お年寄りの方が歩きながらしりとりや掛け算をやってみたり、向かい側からくる車のナンバーを足し算したりするといったものです。これも頭を使いながら運動するものなので、良い方法であるといえます。

 この写真は、コグニサイズを行っている実際の現場なのですが、愛知県大府市で行われているものです。週1回90分の運動なのですが、みんなで楽しく運動しながらクイズを出し合って頭を使うというもので、とても良い活動となっています。最近ではお年寄りの方を対象としたジムなどで、運動しながらしりとりのようなゲームをするといった試みも行われています。そういうところに通うのもオススメです。

 この写真は、私自身が「コグニバイク」を実際に行っているところです。30分間これを漕ぎながらタッチパネルで検査を行ったり、ゲームをしたりして頭を使います。これも認知症予防のために開発されました。1台105万円です。

 実際にこうしたコグニサイズ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(1)和食の特徴と日本人
日本人は地球上最もベジタリアンだった?和食の7つの基本
小泉武夫
腸内細菌の可能性とマイクロバイオームのダイバーシティ
注目は納豆!腸内細菌が生成する若返り物質「ポリアミン」
堀江重郎
1分チャージ! 新・エクササイズ理論
たった1分で効果を上げる新運動理論と攻めのダイエット
堀江重郎
睡眠:体、脳、こころの接点(1)睡眠とは?
なぜ睡眠は生きるために必要?脳にある覚醒中枢と睡眠中枢
尾崎紀夫
認知症とは何か(1)疾患の種類と対応
多くの認知症の原因は「脳のゴミ」の蓄積
遠藤英俊
アンチエイジングのための「5:2ダイエット」
「5:2ダイエット」活性酸素を減らしてアンチエイジング
堀江重郎

人気の講義ランキングTOP10
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
編集部ラジオ2025(33)2025年を振り返る
2025年のテンミニッツ・アカデミーを振り返る
テンミニッツ・アカデミー編集部
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(3)DSA化した民主党と今後の展望
DSAの民主党乗っ取り工作…世代交代で大躍進の可能性
東秀敏
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(4)信長の直臣、秀吉の与力としての秀長
最初は信長の直臣として活躍――武闘派・秀長の前半生は?
黒田基樹
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
世界哲学のすすめ(1)世界哲学プロジェクト
日本発!危機の時代に始動する世界哲学プロジェクトの意義
納富信留