映像で考えるエチオピア
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
エチオピアのストリートチルドレンの生存戦略
映像で考えるエチオピア(2)ストリートチルドレンの実態
川瀬慈(国立民族学博物館学術資源研究開発センター教授/総合研究大学院大学教授 /映像人類学者)
日本の3倍の国土に、80以上の民族、100以上の言語。エチオピアは豊かで独特の文化がある国だ。国立民族学博物館人類基礎理論研究部准教授の川瀬慈氏は、その文化に好奇心を刺激され、長年研究を続けている。その中で今回は、ストリートチルドレンの実態についてお話を伺った。(全5話中第2話)
時間:18分10秒
収録日:2018年7月13日
追加日:2018年12月5日
≪全文≫

●日本の3倍の国土に、80以上の民族、100以上の言語が存在するエチオピア


 私が研究対象としています、アフリカのエチオピア連邦民主共和国は、アフリカ大陸の北東部に位置します。エチオピアはアフリカ最古の独立国といわれ、西洋列強によるアフリカ分割の時代のなかでも、主権のある国家として独自の道を歩んできました。エチオピアの首都はアディスアベバであり、国土の面積は日本の約3倍になります。人口は約1億200万人です。エチオピアは低地と高地に分けられ、低地は雨が少なく、砂漠気候や乾燥サバンナ気候に分けられます。その一方、高地はほぼ年中、高原性の気候で冷涼です。6月から9月にかけては雨期となり、10月あたりから乾期が始まります。

 エチオピアには、アムハラ、オロモ、ティグレをはじめ80以上の民族が存在します。そして、国土の中には、100以上の言語が存在するといわれています。その主な区分は、セム語派、オモ語派、クシ語派を中心とするアフロ・アジア語族、その他、ナイル・サハラ語族の言語も話されています。政府の主要言語はアムハラ語と定められ、アムハラ語が公用語的な言語として教育現場などで広く使用されてきました。

 エチオピアの宗教は、キリスト教が約60パーセント、続いてイスラム教徒が30パーセントほどだとされています。キリスト教のマジョリティーはエチオピア正教会の信徒ですが、資料によっては、キリスト教徒、イスラム教徒がエチオピア国内に半々であると示すものもあります。近年は、プロテスタント教会に属するペンテコステ派の拡大が、エチオピア全土において著しいのです。

 エチオピア正教会の起源は4世紀にまでさかのぼります。エチオピア正教会は、エチオピア帝国時代においては国教とされ、現在もエチオピア北部を中心に人口の半分近くの信者がいるといわれています。エチオピア正教会の教えは、庶民の生活や思考様式に極めて大きな影響を与えてきました。

 エチオピアの経済は、過去10年ほどの間にGDPに基づいた経済成長率10パーセント前後という高い成長率を示してきました。エチオピアの主要な産業は農業であり、豆類、コーヒー、各種の穀物が主要な農作物として知られます。また、コーヒーや革製品が、特に主要な輸出品として知られます。


●「インジェラ」にふれずに、エチオピアの食文化を語ることはできない


 エチオピアの代表的な作物とし...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(3)高市政権の行方と「明治維新」
高市政権の今後は「明治維新」の歴史から見えてくる!?
テンミニッツ・アカデミー編集部
こどもと学ぶ戦争と平和(4)人間はなぜ戦争をするのか
人間はなぜ戦争をするのか?2つの要因から問う平和の条件
小原雅博
明治維新から学ぶもの~改革への道(1)五つの歴史観を踏まえて
明治維新…官軍史観、占領軍史観、司馬史観、過誤論の超克
島田晴雄
高市政権の進むべき道…可能性と課題(4)外交力と防衛力の強化へ
求められる「能動的サイバー防御」、問われる本物の外交力
島田晴雄
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(3)「吉田調書」問題と津波の予見
朝日新聞と「吉田調書問題」…所員の9割が命令違反で撤退?
門田隆将
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓