人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「行動分析学」という心理学の面白いポイントとは
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(3)時空間分析
島宗理(法政大学文学部心理学科教授)
行動分析学という心理学の面白いポイントは、どんな行動でも「ABC分析」など同じ方法論でほとんど全てにアプローチできるところだと島宗理氏は言う。今回、そのことを「時空間分析」によって示しているが、はたしてそれはどのようなものなのか。(全7話中第3話)
時間:9分17秒
収録日:2019年2月21日
追加日:2019年8月29日
カテゴリー:
≪全文≫

●心理学は通常、専門分野のテーマのみを扱う


 行動分析学の基本というのは、行動の説明に心の概念を使いません。そして、ABC分析の他にもAB分析というのもあるのですが、今日はABC分析のお話だけをしています。行動と環境の関係性から仮説をつくって、実験をし、検証していくというところは同じです。このシリーズでは「なぜ、部屋が片付けられないのか」についてのお話をしていますが、人間の行動のほとんど全てに同じアプロ―チが用いられています。ここがまた行動分析学という心理学の面白いところでもあります。

 さて、心理学と聞くといろいろな心理学を思い浮かべる方が多いと思います。一般によく知られているのは、カウンセリングのようにしていろいろ心の問題を抱えたときに、それを相談したり治療の支援をしてもらったりといったカウンセラーの仕事が、世の中ではよく知られています。さらに、他にもいろいろな心理学があります。

 現在の心理学は、その研究者が興味を持っているトピックによって分かれています。例えば、子育てについて関心のある人が発達心理学をやってみたり、犯罪に興味のある人が犯罪心理学をやってみたり、それから、青少年の発達に興味のある人が青年心理学をやってみたり、あるいは、もっと脳のメカニズムに興味のある人が、大脳生理について研究したりと、いろいろな分野に分かれているのです。

 さまざまな分野に分かれていて、それぞれの先生がそれぞれの理論をもっていろいろな研究をされています。なので、心理学の学会というのはどちらかというと1つのテーマで1つの学会というように出来上がっています。ですから、例えば先ほど申し上げたような犯罪の心理学の学会に行くと、テーマは全部犯罪の話になります。発達心理学の学会に行くと、赤ちゃんの話だとか子どもの発達の話になり、あるいは、今は「ゆりかごから墓場まで」といわれますから、お年寄りの心理学についてもやることがあります。ですが、心理学ごとにそれぞれのテーマに分かれているために、お互いに同じような学会で話をするようなことがないのです。


●行動分析学はABC分析で多岐にわたるテーマにアプローチする


 ところが、行動分析学の学会の面白いところは、前回お話ししたようなABC分析を、例えば動物の行動と関連付けたりする点にあります。愛犬がほえてほえてしょうがない。どうすれば静かに暮らせる...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
「自分をコントロールする力」の仕組み(1)自制心と目標の達成
自制心の重要性…人間は1日4時間も何かを「欲求」している
森口佑介
伊能忠敬に学ぶ「第二の人生」の生き方(1)少年時代
伊能忠敬に学ぶ、人生を高めて充実させる「工夫と覚悟」
童門冬二
「ホメロス叙事詩」を読むために(1)ホメロスを読む
2700年前のホメロスの叙事詩が感動を与え続ける理由
納富信留
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾

人気の講義ランキングTOP10
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(1)国守・大伴家持と地方社会の日常
『万葉集』でわかる奈良時代の貴族と地方豪族の関係と日常…歌人・大伴家持の歌に秘められた国守時代の苦労話
上野誠
編集部ラジオ2026(36)宮脇淳子先生「満洲史」講義の要点
【10min解説】「満洲史」はタブー?…そこから見えてくる教訓とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(6)認知症予防と健康寿命の延伸に向けて
フレイル・サイクルは回り出したら抜けられない!?負のスパイラルへの対処法
小川純人
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨