ピアノでたどる西洋音楽史
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
交響曲の父でありオーケストラの父でもあったハイドン
ピアノでたどる西洋音楽史(2)ハイドンとオーケストラ
野本由紀夫(音楽学者/元玉川大学教授)
ヴィヴァルディやバッハのバロック時代を経て、18世紀の半ばから音楽は「古典派」の時代を迎える。交響曲の父ハイドンにより、オーケストラの基本的な編成や楽曲の形式が定められていく。初期オーケストラのかたちはどんなものだったのだろう。(全11話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(10MTVオピニオン編集長)
時間:7分35秒
収録日:2019年9月4日
追加日:2019年11月1日
カテゴリー:
≪全文≫

●「交響曲の父」ハイドンが決めたこと


――前回お聞きしたようにバッハまで来た音楽形式は、さらにどう変わっていくんでしょうか。

野本 バッハは、時代的に言うと徳川の8代将軍吉宗と生没年がほぼ同じです。江戸時代は15代までありますが、そのちょうど真ん中ぐらいがバッハでした。その後、ハイドンという人が出てきます。

 ハイドンは「交響曲の父」といわれます。交響曲というのはまさにオーケストラのための曲ですから、ヴァイオリンが発明され、発展していって、オーケストラでの使い方がさらに発展していった結果として、ハイドンの交響曲につながっていくわけです。

――ヴァイオリンは、ある程度その段階で固まっていたということですけれども。

野本 ヴァイオリンは、ほとんど生まれたときにもう固まったままですね。

――ただ、その当時の管楽器とかは、多分まだ発展途上のかたちですね。

野本 そうなんですね。とくに金管楽器は非常に発達が遅かった。皆さんのなかにも、吹奏楽・ブラスバンドに親しまれた方も多いかと思いますけれども、ブラスバンドで使っているようなトランペットやトロンボーンやホルンのような金管楽器が、今のように自由に音が変えられるようになるのはもう全然、後のことです。今からそれこそ150年ぐらい前ですから、金管楽器の発展はまだ新しいんですね。

――楽器の進歩や発展はあるにしても、どういった編成でやるかというかたちについては、ほぼ決まっていたのですね。

野本 そうなんです。どういう楽器を取り入れてオーケストラにしよう、交響曲ではこの楽器を使おうというのを決めたのがハイドンなんです。


●「交響曲の父」は「オーケストラの父」でもあった!


野本 ハイドンは普通には第104番まで交響曲を書いたといわれていて、「交響曲の父」の名前もあります。考え方によってはもうちょっと少ないんではないかと言う人もいれば、いや、オーケストラの曲だったらみんな交響曲と言えるからももっともっとと数えると、ハイドンは150曲ぐらい作っている。まさに「オーケストラの父」でもあるという感じですね。

 その構成ですが、弦楽器は第1ヴァイオリンに第2ヴァイオリン、ちょっと大きいヴィオラと、股に挟んで立てて弾くチェロ、そしてもっと大きいコントラバス。こういう弦楽器を主体としつつ、木管楽器としてフルート2人、オーボエ2人。そして、実は...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「芸術と文化」でまず見るべき講義シリーズ
ルネサンス美術の見方(1)ルネサンス美術とは何か
ルネサンスはどうやって始まった?…美術の時代背景
池上英洋
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(1)シェイクスピアの謎
シェイクスピアの謎…なぜ田舎者の青年が世界的劇作家に?
河合祥一郎
『古今和歌集』仮名序を読む(1)日本文化の原点となった「仮名序」
『古今和歌集』仮名序とは…日本文化の原点にして精華
渡部泰明
ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯
ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生
江崎昌子
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨

人気の講義ランキングTOP10
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀
資本主義の再定義…哲学で考える(4)共感としての見えざる手
利とは、義の和である…なぜ道徳的なふるまいが企業活動に重要か
中島隆博
編集部ラジオ2026(26)お盆とあの世を考える
【10min解説】特集で考える《お盆とあの世》の本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(1)なぜ『神国日本』なのか?
ラフカディオ・ハーンが解明した「美しい日本」の秘密と未来
賴住光子
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(1)読書と教養からみた日本の近現代史
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で追う近現代史
三宅香帆
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(1)危機の台湾への密航
「国共内戦」危機の台湾…根本博の密航と涙で迎えた中国人将軍
門田隆将
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将