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「30人の壁」に直面して感じたビジョン共有の大事さ

宇宙ビジネスの現在と未来(4)ベンチャー企業の人材論

概要・テキスト
大企業でもベンチャーでも、悩みの種となるのが、「人材」ではないだろうか。中でも前人未到のプロジェクトに挑むメンバーには、本当の意味でのミッション、ビジョンの共有が求められるという。いかに思いを共有し、熱量を維持するか、その仕組みづくりについて探る。(全5話中第4話)
※インタビュアー:柳川範之(東京大学大学院経済学研究科教授)
時間:09:56
収録日:2019/09/10
追加日:2019/12/05
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≪全文≫

●ビジョンに共感する仲間を集めたい


柳川 ここまで資金調達の話をお伺いしてきましたが、今度は、人をどう集めたかについて、お聞きしたいと思います。夢のある話ではありますが、まだプロダクトが見えていないベンチャーの場合、人材を集めるのにも苦労されたのかなと思うのですが、いかがでしょうか?

岡島 実は、メディアで取り上げていただけることもあり、直接応募してきてくださる方もいらっしゃって、そのなかから弊社のメンバーになってくれた人も何人かいます。エージェントを介して来てくれたメンバーも多いですね。

 採用の際、私たちが一番気にしているのが、自分たちのビジョンにどれだけ共感してくれるかというところです。今はいいメンバーが揃っていて、よかったなと思っていますが、本当の意味でビジョンに共感してくれる人を探すというのは、やはり難易度が高いと感じています。


●熱量を維持するための仕組みづくり


柳川 エールだけでなく、ベンチャー、スタートアップの1つの特徴は、ビジョンがあって、そのビジョンに共感する人が集まってきて、それがエネルギーになって会社を発展させていくことだと思います。

 おっしゃるように、だんだん会社が大きくなってくると、ビジョンの共有、その熱量の維持というものがなかなか難しくなってくると思うのですが、そのあたりについては、流れ星という具体的なプロダクトがあるから大丈夫なのか、それとも社長、トップとして何かを語ることで、メンバーとミッションを共有するフェーズをつくったりされているのですか?

岡島 ちょうど人数が30人になろうとしているところなので、スタートアップでよくいわれる「30人の壁」というフェーズに直面しているのかなと思っています。

 ちょうど手狭になったという理由もありますが、みんなで一緒の場にいて、ビジョンやミッションを共有するのがとても大事だという思いがあるため、現在引っ越しを検討しています(2019年10月に移転)。

 あとは、これまでビジョン、ミッションがしっかりと伝わっていないなと思うようなことが、いくつかあったのですが、私が積極的にというよりは、弊社のメンバーが、月1でビジョン、ミッションをリマインドするような場をつくったりしています。

 これはメルカリの小泉文明社長のお話ですが、ミッションを評価システムに入れる取り組みをされているとお...
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