激動の世界情勢を読む~米中対立の行方
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日本が進むべき道は、アメリカか中国かの二択ではない
激動の世界情勢を読む~米中対立の行方(9)アメリカと中国の間の日本
アメリカがこれまでのような国際秩序の維持から撤退していくという動きを見せる一方、中国は経済発展こそ遂げたが、いろいろと問題を抱えていることも事実。そんななか、アメリカと中国の間で、日本はいかなる態度を取るべきなのか。そして日本が国際社会のなかで打ち出すことができるアイデアと秩序はどのようなものなのだろうか。(2020年2月15日開催・テンミニッツTV講演会「激動の世界情勢を読む――米中そして日本を中心に」より第9話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:8分21秒
収録日:2020年2月15日
追加日:2020年4月3日
カテゴリー:
≪全文≫

●日本が進むべき道は、アメリカか中国かの二者択一ではない


―― 今、お話を伺ったように、アメリカは国際秩序の維持から撤退していくという動きが見られます。今まで秩序を維持してきたものから退くとともに、America Firstを宣言し、自国のことを考えようという動きがあります。かたや中国は、今回ご指摘いただいたように、いろいろな問題点があり、1つの曲がり角に来ているという局面です。この両大国に挟まれた日本が今後どうしていくかというのは、かなり難しい問題だと思います。

 アメリカでは、ドナルド・トランプ大統領が一方的に反中を主張しているわけではなく、民主党や共和党も含めたアメリカ全体としても、反中なのだというご意見もありました。その一方で「いやいや、そうは言っても、もしアメリカが急に中国と手を結んでしまったら、日本が棚ざらしになってしまう」という懸念もあります。米中が協力することで、むしろアメリカが利益を全部持っていってしまうのではないかという議論です。

 他方で、米中対立が先ほどの「トゥキディデスの罠」のような形で続くんじゃないかという見方もあります。しかし、アメリカが退いて中国が大きくなった場合、日本はアメリカの陣営にいるべきなのか、そうではないのかという議論もあります。

 これらについてはいろいろなご意見があると思いますが、以上のようなことを踏まえて、日本が今後どうしていくかということについて、両先生にお話をお伺いできればと思います。まず曽根先生、いかがでしょうか。

曽根 これは多分、二者択一ではないでしょう。とはいえ、良いとこ取りで両方と付き合うというような、そんなうまい話はあるのかという疑問が出てくると思います。もちろん、基本が日米同盟であるということに関しては、当面はその通りです。しかし日米同盟といっても、トランプ政権下のアメリカは、今まで過去の政権が言ってきたこととは相当違いがあります。その違いは、やっぱり考慮しなければなりません。例えば、かなり理不尽なことを言い出すときには、「それは理屈に合わない」ということを堂々と言うべきです。

 こうしたことは、日本だけでなく、ヨーロッパの国はいずれも経験しています。「NATOの金を出すように」「もっと防衛費を負担するように」といったように。アメリカは日本だけではなく、他の国にも無理難題を言っています。その意味で、...

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