98歳の医師が明かす「生物学的教育論」
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しつけするときに大事な「温・凛・厳・畏」とは何か
98歳の医師が明かす「生物学的教育論」(4)我慢ができる子になるために
井口潔(九州大学名誉教授/日本外科学会名誉会長/医学博士・理学博士)
脳の発達段階に応じてしつけの方法を変える必要があると前回指摘されたが、具体的にはどのようにすれば良いのか。1、2歳の頃から始まる第1次反抗期において我慢を身に付けることも大事だが、そのときにポイントとなるのは、「温・凛・厳・畏」のしつけだと井口潔氏は言う。それはどのようなものなのか。(全9話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:7分16秒
収録日:2020年1月11日
追加日:2020年7月16日
≪全文≫

●第1次反抗期に我慢させるには信頼関係が必要


―― そうすると、まさに先生がおっしゃるように脳の発達段階に応じて、必要なしつけの方法が変わってくると思いますが、まず生まれたばかりのときからだいたい何歳ぐらいまでが第1期と呼べるでしょうか。

井口 まずですね、1、2歳の頃から、第1次反抗期を迎えます。何があっても「これ、どうして?どうして?」、「あれ、ちょうだい。あれ、ちょうだい」と、言うようになります。それはなにも文句を言おうと思っているのではありません。子どもは体を使って生きているわけですが、その前の記憶があって、ただ反射的に言っているだけなのです。それで「ちょうだい」と。そのときに「ああ、何が欲しい。これが欲しい」という願いを全部叶えてやると、逆の現象が起こります。何かが欲しければ、ワーワーわめけば良いと思うからです。

 そうではなくて、そのときにしつけとして、「ダメ」「もうこれで我慢しなさい」という必要があります。何をいわれても出さないというと、「うちの母ちゃん、ダメっちゅうたらダメやもんね」といって、自分を抑える。それでしつけができるわけです。そういう点が一番大事です。そして、3歳でだいたい自分の心ができる。

―― だいたい3歳までなんですね。

井口 そうすると、良い子どもであれば、前回話したリリーシングの効果があるのです。完全な信頼関係があると、「これが欲しい、欲しい」といっても、「ダメ、ダメ」と返事があって、それで我慢する。すると、お母さんの機嫌が良くなる。逆にわがままをいったら機嫌が悪くなる。それで、お母さんを喜ばせたいということで、自然に我慢できるようになる。そうすると、そのうちに自分で先取りするようになる。お母さんがいわなくても、「私は我慢したよ」「僕はえらいでしょ」と言う。そして、今度はそれを褒める。そうしたことを経て、今度はしつけで言われたことが自発的に自分でできるようになる。それが目覚めです。

―― それが3歳くらいからですか。

井口 4~5歳くらいからそうなる。自分に目覚めるわけです。


●「温・凛・厳・畏」をうまく組み合わせて、しつけを行う


―― なるほど。先生がおっしゃった、0歳から3歳まで、ないしは3歳から4歳くらいまでという最初の期間、今、我慢のお話がありましたけれども、親としては子どもをどのように育てればよろしいでしょうか。...

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