スティーブ・ジョブズの成功哲学
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模倣からは生まれない――「すごい製品」へのジョブズ哲学
スティーブ・ジョブズの成功哲学(5)「すごい製品」のつくり方
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
アップルはこれまで、iPodやMac、iPhoneなど、人びとの生活を大きく変える革新的な製品を次々と生み出してきた。なぜこんなことが可能なのか。「すごい製品」をつくるためにジョブズがこだわったこと、ものづくりに対する哲学に迫る。(全9話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分26秒
収録日:2022年3月15日
追加日:2022年5月21日
≪全文≫

●自分が欲しいもの、つくりたいものをつくる


―― 続いて、今度は「すごい製品」のつくり方です。

 まず1番目の語録ですが、「僕は、年をとるほどモチベーションが大事だと思うようになった。アップルが勝ったのは、僕ら一人一人が音楽を大好きだったから。みんなiPodを自分のためにつくったんだ。自分のため、あるいは自分の友達や家族のために努力するなら、適当をかましたりしない。大好きじゃなければ、もう少しだけ頑張るなんてできない」です。

桑原 これはApple創業の頃から変わらないジョブズのものづくりに対する姿勢です。最初のアップルⅠにしても、スティーブ・ウォズニアックというコンピュータオタクが自分のためのコンピュータをつくります。

 Macもそれと同じです。つくっているときにMacチームにいた者誰もがしきりに言っていたのは、「自分の友だちが、今はお金がなくて買えないとしても、買いたくなるようなパソコンをつくる」ということです。当時のジョブズは、世の中にある製品が気に入りません。例えば音楽機器や携帯電話にしても、自分はもっとすごいものがつくれるということで、iPodやiPhoneをつくりました。とにかく自分が欲しいもの、自分が使いたいもの、自分が大好きなものをつくるという思いがとても強くて、それがあるからこそすごいものができるのだということです。

 企業の中でよくあるのは、企業の規模が小さいときには、そこで働いている社員の方は、そこでつくっている製品が大好きで、みんながそれを使っています。ところがだんだん大きくなるに従って、それは仕事になってしまって、自社の製品を使っていますかというと、もう使っていない、あるいは、あまり興味がなく、仕事と製品が切り分けられてしまうのです。そうなってしまいがちなのですが、ジョブズはそれをいつまでも追い続けました。それがあるからこそ、すごい製品がつくれるのだと思います。

―― これは発想としては、マーケットインとはまた全然違います。

桑原 そうですね。あくまでも自分であり、自分たちが起点です。

―― 自分たちが良いと思うものをつくるということです。

桑原 そうですね。

―― 2番目は、「僕らは誰のためでもない、自分自身のためにつくったんだ」です。まさに上の一番と同じことですね。

桑原 同じです。ジョブズは新...

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