スティーブ・ジョブズの成功哲学
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スティーブ・ジョブズの成功哲学(8)人を魅了する生き方
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
今も多くの人びとを魅了するスティーブ・ジョブズ。その人生を描いた映画や書籍も多く出版され、今なお多くの人に影響を与えている。なぜ人はこれほどまでに彼に惹きつけられるのか。彼の人生における哲学を、彼の言葉から読み解いていく。(全9話中第8話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:8分39秒
収録日:2022年3月15日
追加日:2022年6月11日
≪全文≫

●アップルの追放と復帰をめぐる困難にもめげない姿勢


 続いて、ジョブズの「人を魅了する生き方」です。1番目の言葉は、「ベストを尽くして失敗したら? ベストを尽くしたってことさ」ということです。

桑原 ジョブズの場合、結局アップルへ復帰するかしないかは、本当に人生を賭けた選択でした。アップルを辞めて会社をつくるのもそうですが、結局普通の人だったら、失敗したらどうしようと思って止めてしまいます。アップルへの復帰についても、CEOにならずに、顧問的な形で口を出すだけでも本当は良かったのです。そこを考えに考え抜いた結果として、「ベストを尽くして失敗したら? でもそれはベストを尽くしたってことさ」という、常に自分にとって最良のこと、自分が最もやりたいことをやってきたのが、彼の生き方だと思います。

―― 2番目が、「自分の居場所を自分でつくるんです」ということです。

桑原 これはアップルを追放された時の言葉です。この時にネクストという会社をつくっていて、そこで言っているのが、「アップルにもし自分の居場所がないのだとしたら、僕はもう一度自分で居場所をつくる」ということです。そのため、アップルの追放は、別にジョブズが完全に外に出てほしいという意味ではありませんでした。非常に世界的有名人なので、経営に口を出さないで、スポークスマン的な形でいてもらう分にはいっこうに構いませんでした。ただし、そこを出ていくということは、ものをつくる場所がそこにはありません。自分の居場所がなければ自分でつくればいいという考え方です。

 今の若い人たちにも、ここが居づらいなら他の場所に移る、あるいは居場所をつくるという考え方をする人が結構います。そういう意味では、これは結構影響を与えている言葉なのではないかと思います。

―― 非常に能動的な言葉ですね。

桑原 そうです。


●あらゆる経験が自分の糧になると信じること


―― 3番目は、「点が将来何らかの形で結びつくと信じなくてはいけません。信じるものを持たなければなりません」ということです。

桑原 これは、有名なジョブズのスタンフォード大学の講演の中の言葉です。リード大学をジョブズは結局一学期で辞めたのですが、その後相変わらず寮に居座って、自分の気に入った授業に少し出ていました。その時に書体に関す...

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