スティーブ・ジョブズの成功哲学
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
なぜ「ジョブズと仕事をすると限界を突破できる」のか
スティーブ・ジョブズの成功哲学(7)才能とお金をどう生かすか
経営ビジネス
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
開発者としてだけではなく、経営者としても卓越した才能を持っていたスティーブ・ジョブズは、アップルに復帰後、当時どん底だったアップルを劇的に復活させ、世界を代表する企業に押し上げた。相手の才能を引き出す考え抜かれた話術や、お金に対する冷静な見方など、その秘密に迫る。(全9話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分53秒
収録日:2022年3月15日
追加日:2022年6月4日
≪全文≫

●相手をその気にさせるジョブズの巧みな話術


―― 続いて、「ジョブズに学ぶ才能の引き出し方」です。1番目が、略歴についての回(第2話)などで出てきたウォズニアックを仲間に引き入れる時の言葉です。「お金は損するかもしれないけど、自分の会社が持てるよ。自分の会社が持てる一生に一度のチャンスだ」ということです。

桑原 この時、スティーブ・ウォズニアックはヒューレット・パッカードで働いていました。別に特に不満を持っていなくて、趣味でコンピュータをつくれば良いという人だったのですが、ジョブズからこの言葉を言われた時に、身体が震えた、圧倒的に感動したと言っています。友だちと自分の大好きなことができて、会社を持てるというなら、自分もやるしかないと思ったと言っています。ジョブズの場合は、「お金は損するかもしれないけど」というのがやはりミソだと思います。

―― ここはミソですね。

桑原 そうですね。こうやれば大金持ちになれるといった誘い方はあると思うのですが、「お金は損するかもしれないけど」という言い方ができるのが、やはりウォズニアックをよく知ったジョブズの殺し文句だと思います。

―― ここに違うセリフを入れると、全く雰囲気が変わる言葉だと思いますね。

桑原 そうですね。

―― 2番目は、「君たちは優秀だ。優秀な人間がこんなお粗末な製品に時間をムダ使いしちゃいけない」ということです。

桑原 ジョブズがアップルに復帰した時に、選択と集中で、ずいぶんいろいろな部門を廃止しています。これは、その時にそこで働いている人たちに言った言葉です。「君たちが能なしだから辞めてしまえ」ということだったら、誰ももうジョブズの言うことを聞きません。「優秀な人間が、こんな製品に時間を無駄遣いするな」と言われたら、それは喜びます。このへんはジョブズの天才たる所以だと思います。

―― そうですね。

桑原 復帰した時に、アップルを去った人もいますが、きちんと残った人たちもたくさんいました。彼らがそのパワーを集結することによってアップルは復活できたということです。


●ジョン・スカリーを口説いた時の名台詞


―― 3番目が、「人生の残りの日々を砂糖水を売って過ごすんですか。世界を変えるチャンスに賭けないんですか」ということです。

桑原 これはもう後に自...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(1)時代に請われ、時代に応えた佐藤一斎
部下を育てるには、まず佐藤一斎に学べ!
田口佳史
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
キリンでつかんだ「幸せになる」仕事術(1)悩みの99%は他者との関係性
「使命観=パーパス」に立脚できないのは自分のエゴのせい
田村潤
日本企業の弱点と人材不足の克服へ(1)膠着する日本経済の深層
日本経済の行き詰まりをもたらした2つの大きな理由とは
西山圭太
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環

人気の講義ランキングTOP10
ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(1)動物の配偶と子育てシステム
ヒトは共同保育の動物――生物学からみた子育ての基礎知識
長谷川眞理子
未来を知るための宇宙開発の歴史(7)米ソとは異なる日本の宇宙開発
日本の弾道ミサイル開発禁止!?米ソとは異なる宇宙開拓の道
川口淳一郎
「集権と分権」から考える日本の核心(3)中央集権と六国史の時代の終焉
天平期の天然痘で国民の3割が死亡?…大仏と崩れる律令制
片山杜秀
数学と音楽の不思議な関係(1)だれもがみんな数学者で音楽家
世界は数学と音楽でできている…歴史が物語る密接な関係
中島さち子
モンゴル帝国の世界史(2)チンギス・ハーンのカリスマ性
自由な多民族をモンゴルに統一したチンギス・ハーンの魅力
宮脇淳子
DEIの重要性と企業経営(4)人口統計的DEIと女性活躍推進の効果
日本的雇用慣行の課題…女性比率を高めても業績向上は難しい
山本勲
睡眠から考える健康リスクと社会的時差ボケ(5)シフトワークと健康問題
発がんリスク、心身の不調…シフトワークの悪影響に迫る
西多昌規
「アカデメイア」から考える学びの意義(1)学びを巡る3つの危機
「学びの危機」こそが現代社会と次世代への大きな危機
納富信留
知識創造戦略論~暗黙知から形式知へ(1)イノベーションと価値創造
価値創造において重要なのは未来から現在を見るという視点
遠山亮子
トランプ政権と「一寸先は闇」の国際秩序(3)これからの世界と底線思考の重要性
同盟国よもっと働け…急激に進んでいる「負担のシフト」
佐橋亮